マガジンのカバー画像

【学校管理下の災害】給付データ

19
給付対象となった負傷のうち、体育的部活動中に発生した負傷の種類・部位別などを競技毎に中学校-高等学校等で比較した結果を集めています。
運営しているクリエイター

記事一覧

準備運動・筋トレでの負傷、疾病数(小学校~高校)

1/26 13:00 追記:主な外傷に「靱帯損傷・断裂」を追記 学校安全給付件数からみる、準備運動と筋力トレーニングでの負傷・疾病件数をまとめました。どの年代で見ても必ずしも割合が高いわけではないんですが、、、予防できる余地は充分にあるのではないだろうか、、、、、 これは自分がそういうところに関わっているからなのかもしれません。 実際にどのくらいの学校で筋力トレーニングをやっていて、どんなことをやっているのか、、、などはわからないので数字からしか言えないのですが。 それ

ラグビーでの負傷傾向(H24-R3 中学校・高校)

学校管理下の災害(令和4年版)が公開されました。 令和3年度の学校安全給付の対象となった件数がまとめられています。 その中で、中学校・高校でのラグビー(体育的部活動)での負傷傾向推移をまとめました。 学校管理下の災害(令和4年版)https://www.jpnsport.go.jp/anzen/kankobutuichiran/kankobutuichiran/tabid/3020/Default.aspx これまでにも同様のまとめはしていますが、今回は発行年ではなく、「

中学ラグビーと高校ラグビー、負傷傾向の違いを探る

スポーツ庁の学校安全給付の対象件数から、中学ラグビーと高校ラグビーの部活動での負傷等の違いについて確認してみました。 母数に違いがあるので、それぞれ割合で示しています。 また、あくまで給付件数からの算出であるため、実際にはもっと発生している可能性もあります。軽症と捉えられたもの、医療機関に行っていないものは含まれていない可能性もありますね。 https://www.jpnsport.go.jp/anzen/kankobutuichiran/tabid/467/Defaul

【令和元年度データ追加】学校管理下における熱中症件数、運動に由来する疾病件数

学校管理下で発生した「運動に由来する疾病」「熱中症」の件数の推移を追っています 訪問ありがとうございます。 大学や専門学校で身体の仕組みに関わることや運動・トレーニングについて講義をしながら、運動部活動でトレーニングサポートをしています。 noteでは日々の雑然としたことや思考、スポーツ選手の体格に関わるデータをまとめています。 運動に由来する疾病・熱中症件数今回のデータは体育的部活動に限定せずに学校の中で発生している件数になります。学校安全WEBの統計データ、帳票14

高校生ラガーマンと“怪我”〜データでみる負傷部位・種類の傾向〜

訪問ありがとうございます。 大学や専門学校で身体の仕組みに関わることや運動・トレーニングについて講義をしながら、運動部活動でトレーニングサポートをしています。 noteでは日々の雑然としたことや、スポーツ選手の体格に関わるデータをまとめています。 日本スポーツ振興センターより令和2年度版の「学校管理下の災害」がリリースされました https://www.jpnsport.go.jp/anzen/kankobutuichiran/tabid/1961/Default.as

学校での熱中症・運動に由来する疾病発生状況

学校安全webによる統計からは色々な情報に触れることができます。 旧来から言われている対策では不十分なことが指摘されている熱中症。その発生件数は以下の通りです(あくまで受給対象となった件数)。 全国規模でみると、、、ですが、防げるものであるだけに増加傾向にあるのはやはり対策が必要です。 ・学校における熱中症件数 各年代でみても熱中症による受給件数は増加しています。だんだん暑くなっているからなぁ、、って話だけではないとも思いましたがH30の数字が間違いじゃないか、、、と思う

準備運動、筋力トレーニング、組体操、、、「もったいない」負傷・疾病

先日、ラグビーでの負傷・疾病発生数についての記事をアップしました。実際の競技になると予測できないことも起きてきます。 帳票の中では、そういった種目以外にも準備運動や筋力トレーニング、また一時期メディアでも取り上げられた組体操についても集計されています(ほかに縄跳びなど)。以前にも取り上げましたが、昨年度分のデータを加えたものにアップデートしました。とにかく勿体ないです。 1.まとめ図表が多くなるので、先にまとめです。 とにかくもったいないです。運動には危険が内在する。これは

学校管理下での熱中症による給付件数と予防対策、その歴史

最近暑くなってきました。日焼けの季節、とともに熱中症のリスクが高まる季節。久しぶりに学校安全webのデータから、学校での熱中症による災害給付件数をまとめました。 *参照データ 学校の管理下の災害 [平成30年版] https://www.jpnsport.go.jp/anzen/kankobutuichiran/tabid/1912/Default.aspx 死亡件数(平成30年度)中学校・高等学校それぞれで各1件。学校からの帰宅時、部活動中に発生 年代別発生件数以下の

卓球での負傷傾向(中学校・高等学校等での体育的部活動中)

中継されているとつい観てしまって動けなくなるのが卓球。 テレビでアジア大会女子の3位決定戦行われていました。 中継の中で石川佳純選手が滑って転倒していたのをみて、そういえば卓球だとどんな怪我が多いのかといったことがちょっと気になりました。 試合も接戦だったので、なかなか作業が進まず。。でしたが、 いつもどおり中学校・高等学校等での体育的部活動での給付状況から。 負傷部位の比較(中学校・高等学校等) 中学校・高等学校等どちらでも、足関節,足・足指部,手・手指部,膝は共通し

競技人口と負傷発生推移は関連するのか?年代で発生部位は変わるのか?ラグビーの場合

スポーツに怪我はつきもの、ラグビーは負傷が多い怪我 だから、しょうがないではなくやはりできるだけ減らしていかなくてはいけないもの。普段関わっているラグビーでの負傷・疾病発生推移を調べてみました。高校だけだと比較もしにくいので、中学校での推移と比較しています。中学生はスクールもありますが、対象にしている学校安全の災害給付は学校での活動が対象なのかな?ということで。 1.主要負傷・疾病総数の推移【中学校】脱臼、靱帯損傷・断裂の数は変わっていませんがその他は減少傾向にあります。熱

中学校では減り、高校では増えている~体育と体育的部活動中の負傷・疾病~

中学校と高等学校等での平成23年度~29年度での負傷・疾病発生数をそれぞれ体育(保健体育)と体育的部活動中で算出してみました。 負傷として、骨折,捻挫,脱臼,挫傷・打撲,靱帯損傷・断裂 疾病として、熱中症,外部衝撃に起因する疾病,負傷に起因する疾病 【外部衝撃等に起因する疾病、負傷に起因する疾病など】 (1) 転倒、衝突、強打などに因る脳震盪 (2) 電気熔接の際における光線に因る電気性眼炎 (3) スキー練習の際における紫外線に因る雪眼炎 (4) 感電に因る疾病(火傷の場

年間5000人以上負傷している体育や部活での「筋トレ」

何度か投稿している、「学校での負傷・疾病」。前回は準備運動や筋力トレーニングでも負傷が多く発生しているという点をあげました。 上の記事ではどういう種類での発生が多いのか、またどの部位での発生が多いのか、ということを挙げました。 これについては、そもそも筋トレって何しているの?とか、準備運動ってどこまでを指すのか、、、、とかいろいろあいまいな点が多いのも確か。 今回は筋力トレーニングに絞って、数字を抽出しました。 前回のように部位毎にとか、種類毎に算出できないですが保健体

対策が必要なのは組体操だけではない~学校での【準備・整理運動、組体操、縄跳び、筋力トレーニング】による負傷~

前回に続いて準備・整理運動や組体操、縄跳び、筋力トレーニング中での負傷発生数について、平成23年度~平成29年度までの数字を追ってみました。 データの出典は複数にわたるのでこちらにまとめてあります。 負傷発生数の推移今回取り上げた4項目の推移は以下の通りです。 組体操で2016年度(H28度)では前年までに比べて大きく減少しているのがわかります。 組体操事故について発信を続けていらっしゃる、名古屋大学の内田先生によるこの時の記事はこちら。記事内で紹介されている数字と異なる

学校管理下の災害(日本スポーツ振興センター)リンク

学校等の管理下の災害 (令和5年版)-令和4年度https://www.jpnsport.go.jp/anzen/kankobutuichiran/tabid/3037/Default.aspx 学校管理下の災害(令和4年版)-令和3年度https://www.jpnsport.go.jp/anzen/kankobutuichiran/kanrika/tabid/3020/Default.aspx 学校の管理下の災害 (令和3年版)-令和2年度https://www.jp