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"ノマドランド"は20代の若造にはちと早い映画だった

アカデミー賞3部門を受賞した映画"ノマドランド"を見ました。感想としては

20代の若造(自分)にはちっと早く、人生経験が豊富になってから見ると全く違う感じ方をするんだろうな

と感じる映画でした。

まず、映画だけでなく漫画や小説でも感動した作品はなんらかの形で自分を重ねられるモノが多い気がします。

これを踏まえて映画の内容について簡単に触れるます。本作はアメリカでノマド(元々は遊牧民の意)としてキャンピングカーで生活をしている高齢者達の姿を描いた作品です。各々がそれぞれの経緯で車上生活をしていました。

そんな高齢の登場人物達と自らを照らし合わせて思うのは、第一に自分がまだまだひよっこだということです。僕はそれまでの人生観を根底から覆すような選択をしたことはありません。また、現状の生活を捨ててその日暮らしをしようという考えを抱いたこともありません。
そして、主人公は企業の経営破綻により街が封鎖されてしまったことで住処を失いますが、そんなアメリカの社会的背景への理解も僕にはあまりありませんでした。

そういった意味で本作は現実世界の話であるにも関わらず、自身のこれまでの境遇とあまりに異なる話でした。これがうまく作品に入り込むことができなかった要因かなと思います。
だからこそ、もう少し年を経て人生酸いも甘いも経験した後でまた違った感じ方ができそうだな映画だなと感じました。

今回のようにあまり刺さらなかった作品については、自分の経験であったり、教養であったりが足りないんであって、作品が悪いわけじゃないんだと最近は思うようになりました。経験や知識の有無、価値観の相違で作品を面白いと思うかどうかなんて容易に変わる気がします。

少し余談ですが、アカデミー賞審査員の平均年齢は63歳という報告もあるようなので、人生経験が作品の評価を左右するというのは大きくは外れてなさそうです。

あまり自分に刺さらない作品に出会った時はすぐに叩いたりせず、

「なぜ自分には刺さらなかったのか」
「逆にどういった人に刺さっているのか」
「どうしたらこの作品を面白がれるだろうか」

なんて考えることで自分や作品の新たな一面を見つけるようにしてみようと思います。

以上が映画"ノマドランド"を見て思ったことでした。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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