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AIのアウトプットに創造性が刺激される話

ChatGPTが私の仕事の効率を高めてくれる実感を日々得ています。

創造的思考力を高めるコンサルティングといった私の仕事は、「創造的思考力」と自分でも銘打っているとおり「人の思考力を高める」お手伝いをしているので、とかくAIとの対比が強調されがちです。

でも実際には、私自身のAIの活用度はGPT-3.5がリリースされた頃から今のGPT-4oに至って少しずつですが高まり続けています。
その利用目的のほとんどが「壁打ち」で、時にはその壁打ちで創造性に火がつくこともあります。

今日は、私のAI活用の一例を明かしたいと思います。



講座の目次だけ与えて、AIはどの程度その概要を考えることができるか?


私が提供している(実在する)企画力養成講座の概要をAIに考えてもらいました。
AIにお願いしたことは以下のとおりです。

  • 条件は、企画力養成講座の目次(チャプター/セクション)のみで中身については説明なし

  • AIへのお願いは、講座全体の流れが整うように、各チャプター/セクションの概要を200字程度に記す

講座の目的さえ与えれば、AIには目次から考えてもらうこともできそうですが、このケースでは私が考えた目次に対してAIに概要を書いてもらいます。
私が考案したチャプターとセクションで本講座が成立するかどうかを、AIのアウトプットから検証したいと思いまして(←これぞ「壁打ち」)。

以下にAIにつくってもらった概要を、全体概要チャプター2のみ抜粋します。

企画力養成講座
本講座は、変化を機会に変える視点を養い、課題からの創造、計画の構築、効果的な提案までのプロセスを学びます。各チャプターで理論と実践的な方法論を通じて、企画力の向上を目指します。イノベーションやデザイン思考、ビジネスモデルの構築、そしてプレゼンテーション技術に焦点を当て、現実のビジネスシナリオに応用できる知識とスキルを提供します。

チャプター 2: 課題から創造する
概要: デザイン思考やジョブ理論を通じて、顧客のニーズを深く理解し、革新的な解決策を創造するためのプロセスとツールを学びます。
セクション 2.1: ユーザーの深い欲求を洞察する(デザイン思考とジョブ理論)
顧客の視点を中心に据えた問題解決手法であるデザイン思考と、顧客が「達成したい仕事」を中心に考えるジョブ理論を学び、実践的な事例を通じてその効果を検証します。
セクション 2.2: アイデア創出の方法
ブレインストーミングやSCAMPER法など、様々なアイデア創出技法を紹介し、創造的な発想を引き出すための具体的なテクニックを学びます。

(チャプターはぜんぶで4つの構成ですが、コレ以外のチャプターは割愛します)

・・・以上、実在する私の講座のポイントまでは踏み込めていないものの(指示を出しませんし)、概要レベルであればその成果に満足しています。
概要を読んで話がつながっていたので、検証結果は「合格」です。


ケース演習のテーマを与えてみた


本講座の構成が成立することがわかったので、次は、講座の中で取り上げるケース演習のテーマを与えて、この企画力養成講座でどんなことを学習できるかについて、セクションごとに演習のアウトプットのイメージをAIに考えてもらいました。

演習テーマは「花屋さんの未来」です。
以下がAIによるアウトプットです。先に挙げたオリジナルの説明と併記しました。

チャプター 2: 課題から創造するセクション
2.1: ユーザーの深い欲求を洞察する(デザイン思考とジョブ理論)


★オリジナルの説明
顧客の視点を中心に据えた問題解決手法であるデザイン思考と、顧客が「達成したい仕事」を中心に考えるジョブ理論を学び、実践的な事例を通じてその効果を検証します。

★「花屋さんの未来」という演習テーマを与えたときの説明
顧客が「花を買う」背後にあるジョブを特定する。例えば、感謝を伝えたい、特別な日に華を添えたいなど。これに基づき、デザイン思考の手法を使って新たなサービスアイデアを創出する(例:サブスクリプションサービス、オンラインフラワーアレンジメントレッスンなど)。

・・・演習テーマを与えたことで具体性が増して、当該セクションの学習を通じてどんなアプトプットをすればよいかが伝わる内容になりました。
説明がちょっと簡略化されすぎてますけどね。


ケース演習に対して具体的なアイデアを出してもらった


ケース演習でどんなことが学べるかイメージをつかめたので、ここでさらに、以下の指示を出してみました。

  • 花屋さんと顧客が双方向の関係を構築するためには、花屋さんはどんな「ジョブ」を想定し、顧客に対してどのようなコミュニケーションのアプローチをかけることができそうですか? ー 3つ程度アイデアを出してください。

以下がAIからの答えです。アイデアを2つに抜粋してご紹介します。

1. ジョブ: 特別な日の感謝や祝福を伝える
ストーリーテリング: 花束のテーマや由来、花言葉などを紹介することで、贈る側と受け取る側双方に共感を生むストーリーを提供します。SNSやウェブサイトでこれらのストーリーをシェアし、顧客の体験を共有する。

3. ジョブ: 心の癒しやリフレッシュ
フラワーセラピーセッション: 花の持つリラックス効果を活かしたフラワーセラピーのセッションを提供します。これは、顧客が自分自身のために花を選び、アレンジすることで癒しを得ることが目的です。セッション後には、顧客からのフィードバックや体験談を収集し、次回の改善に役立てます。

・・・アイデア創出についてはまぁまぁでしょうか。
個人的には、目黒蓮さんと今田美桜さん主演のドラマに出てきた「オンライン・フラワーショップ」のアイデアのほうがエキサイティングに思えます。


むすび


今日は私がAIとどのように協働しているかについてご紹介させていただきました。
今回AIにお願いしたこと、概要については「OK」で、アイデア創出については「まぁまぁ」、といったところでした。

この「まぁまぁ」のアウトプットをどのように変えたらもっとアイデアが魅力的になるのか、その指示は人間にしかできないと考えたら、私の仕事はまだしばらくはありそうです。
つまり、アイデアの叩き台をAIが作ってくれたおかげで、私の創造力に火がついたわけです。

要するに、概要のように誰でも書けそうなことについてはAIを使って時短を図り、私はそのアウトプットを見ながら創造力を使えればな、と。

AIのサービスは進化が著しいので、おそらく数ヶ月後にはまた新たな活用方法を見出せているかも知れません。
これからも「自分の仕事はなんなのか?」と、その軸を持った上で、AIと楽しく付き合っていけたらと思います。


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