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恋文

あの日出会ってから、あなたは僕の世界の中心だった

少し大げさかも知れないけど、そう思えるくらい、あなたのことが好きだった

悲しさも、寂しさも、全てが愛おしかった
あなたを好きなんだと証明してくれたのが、この息苦しさだったから

それでも構わないと思った
辛い恋愛を終えたばかりの僕は
もう二度と誰かを信じることはできないと
誰かを想う資格はないだろうと思っていた

そんな時にあなたに出会えて
僕はまだ誰かを好きになることができるのだと
思わせてくれたのがあなただった


だからなんだと思う
あなたを好きな以上に
あなたに感謝している

だから、あなたを僕の世界の中心に住まわせてあげれた
好きという感情より、ありがとうが勝ってしまったから

遠くの街に、あなたは行ってしまうけれど
きっとあなたを想う気持ちは変わらないと思う

しばらくはね

こんな一途な僕でも
叶わない恋を追いかけるほど、もう若くないから
そのうち色褪せていくのだと思う

それがたまらなく、苦しい
あなたが過去の人になるのが、たまらなく恐ろしい

だから今は笑顔で、またねって言うよ
僕の名前で、あなたを呼んであげるよ


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