見出し画像

アップルのリンゴはなぜかじりかけなのか? 心をつかむニューロマーケティング

書籍名:アップルのリンゴはなぜかじりかけなのか? 心をつかむニューロマーケティング
著者:廣中 直行
発行所:光文社
初版発行日:2018年8月30日
読了日:2018年11月12日

目次(コンテンツ)

第1章  なぜ「脳を知る」と良いのか?
第2章 ニューロマーケティングの手法
第3章 無意識が嗜好をつくる
第4章 法則その1〜「珍しさ」と「懐かしさ」のバランスを取る
第5章 法則その2〜”期待”を裏切る
第6章 法則その3〜「自分は正しかった」と思わせる
第7章 法則その4〜巧みに不満を演出する
第8章 法則その5〜とにかく露出を増やす
第9章 法則その6〜良い気分にさせる
第10章 法則その7〜「他者の力」で売る
第11章 結論=ニューロマーケティングと未来


本書の内容

「人間のこころ」を動かす原理は、アンケートなどこれまでの調査方法では分からず深層心理が作り出している。その深層心理を科学の力で解き明かそうとするものが「ニューロマーケティング」であり、そのエッセンスを解説したのが本書である。

人々が商品を購入する際は自分の意思で決定してるように思っても、実は無意識のうちにそう思うよう注意深く導かれている。そして購入者に値段以上の価値・幸福感があったと思うよう様々なテクニックが用いられている。本書はなぜそのような気分になるのかを、そのテクニックとともに脳科学を通じて解説している。

人間は新寄性(新しいもの好き)と親近性(慣れたもの好き)の両方を持っている。脳科学的にはまだ不明な部分もあるものの、商品のジャンルや対象となる年齢によりそのバランスが異なることが実験によって確認されている。マーケティングでは新寄性と親近性のバランスを如何にするかが重要になる。

コンピュータの会社に”Apple"という名前をつけることは新寄的なことであったが、"Apple"は既にビートルズのレコード会社として認知されており親近的でもあった。また「若い世代が新しいことをやる」といったイメージの繋がりもあった。

かつてのAppleのリンゴマークは、(ちょうど欠けてる部分に)小文字のaがあり、これが欠けること(かじりかけ)により意外性が感じられる効果となった。かじりかけリンゴはパソコン、iPhone、  iPadとアップル製品の至るところにあり、またCMでは踊るダンサーと音楽が流れた最後に現れる。色は変わっても形はそのまま・・・これもまた戦略のひとつである。

■要点
・「こころ」は脳のはたらきから生まれる
・「脳」を見て無意識のニーズを探るのがニューロマーケティング
・人々が自分でも気づいてない欲求を呼び覚ます商品を提供するのが戦略


私の感想

本書はビジネスする側に「商品をヒットさせるための仕掛け」を公開する形であるが、購入する側も「商品を買わせる仕掛け」を知ることが出来るので、賢い消費者になるための参考になると思う。

タイトルの「アップルのリンゴはなぜかじりかけなのか?」については、11章の担当デザイナーの言い分を聞くとズコーってな感じになる(想像するほど大した意味ではない)が、まぁ実際にはマーケティング的に深い意味があるんだろうなと感じてしまう解説だった。


--------------------
ken2を気軽にフォローしてください♪
━━━━━━━━━━
■北海道・移住ブログ " nokotoblog ” もよろしくね!
https://nokotoblog.com/
■Twitterもよろしくね♪
https://twitter.com/nokotoblog

役に立ったよ!面白かったよ!な〜んて思われた方は投げ銭頂けると嬉しいです。たぶんまた何処かへ投げられると思います♪