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人類愛のすゝめ

道ゆく人、頭に浮かぶ人、それら全てが愛おしいと感じることがあるだろうか。

人類愛。これはなかなか妙な体験だ。

私には「人類愛モード」がある。

うわっ!みんないとしっ!

と、なっちゃうモード。
正気の沙汰ではない。


あなたには、思いを寄せる「あの人」がいるだろうか。

私を含め、世の中のそこそこの数の人々はそれぞれの好きな人、あるいは恋人がいる。
現在いなかったとしても、今まで、ということであればほとんどの人があてはまると思う。

そんなことを考えながら、街ですれ違う人を見る。
そして、「この人にも」と思いを馳せる。

向かいの席で眠る少年、強張った様子の新卒生、いかにも不機嫌そうなサラリーマン。
彼ら皆に恋する相手あるいは恋した相手がいると思うと、とても穏やかな気持ちになる。
少しいけ好かない人に対してもその全存在を許してしまう、そんな心持ちになるのだ。

無条件に愛を開いていくこれは、人類愛と呼ぶことすらできるかもしれない。

好きな相手がいる時の、情熱的な衝動、それを走らせまいとする葛藤、ささいなことに対する心の起伏、それらを知っているからこそ彼らに自己を重ねてしまい、感傷に浸る。
そんな営みなのだろう。

ある種の人類愛を以って眺める世界はあまりにもハートフルだ。
かわいすぎる。

無論、皆に好きな人がいれば皆に嫌いな人もいるかも知れず、世界が殺伐として見えることがあると思う。
でもそんなことはどうでもいい、この包括的な愛はあくまでも「モード」だ。
温かな色眼鏡をかけている時だけでいいから、あらゆる人を愛していたい。


何でも許してしまえる「人類愛モード」ぜひ取り入れてみてください。

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