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【スマホゲーム】軽視されがちなUI【UIはローキック】

コンテンツとUI

スマホゲーにとってコンテンツはとても大切。
ユーザーにしてみればゲームそのものであって、そのゲームを楽しむメインディッシュだもんね。
すべての開発者はこの開発に多くの時間を費やすわけで、新コンテンツ実装となれば、それはそれはもう大変。ターゲットとなるユーザーが“ほしい!”と思うコンテンツ、マネタイズに繋がるコンテンツを吟味して、作りこんでいくことになる。

UIは、ユーザーインターフェイスと呼ばれるもので、もうスマホゲーユーザーにはおなじみのワード。表示画面や操作方法に当たる部分で、ユーザビリティ、UX(ユーザーエクスペリエンス)あたりも込み込みで使われることが多いみたい。ということで、以降に記載するUIについても、それらが含まれているよ。

コンテンツとUIどっちが大切なの?

コンテンツとUIはどちらが大切かというと、本来はどっちも同等に大切。
ただし残念ながらコンテンツと比較してUIを軽視するメーカーさんが多いのも事実だよね。

ダメなコンテンツは言うならばストレートパンチであり火の玉ストレート。
ユーザーはそれを食らった瞬間に脳しんとうを起こして倒れて動けなくなってしまうので、つまりそこで離れてしまうというわけだね。
つまらないゲーム、デキのよくないコンテンツの実装は、もちろん論外ということになる。

一方のUIはどうかというと、こちらはボディブローやローキック。効いてくる時間を考えるとローキックのほうが適切なのかな?
最初は食らってもそのコンテンツの目新しさとおもしろさでダメージを感じないものの、時間が経過するごとにダメージが蓄積して、ついには動けなくなってしまう。そのコンテンツを触るのが面倒になり、最高のポテンシャルを維持するのが難しいのでモチベーションが落ちて適当にこなすだけになり、最終的には離脱してしまう。ここでユーザーはK.O.されてしまうというわけ。

このように最後に行く着くところは同じ“離脱”であって、そこに至るまでの時間が違うだけなのに、残念ながらUIは軽視されがちだ。

老舗ほど陥るワナ

このUIを軽視する病は、僕の知る限り老舗のゲームメーカーさんや古くからCSで活躍してきたクリエイターさんに多く見られる症状だ。
これらの皆さんは、“ゲームを作る”という部分に全力を注ぐいわゆる“ゲーム屋さん”なので、UIは二の次になりがちなんだろうね。
これで失敗した“ゲーム自体は”おもしろいアプリを数々見てきているので、本当にもったいない!特効薬の開発を急いでもらいたいものだ。

このようなゲーム屋さんに必要なのは、スマホゲーに落とし込むことのできる、別の能力を持ったクリエイターさんなので、そういう主治医を見付けてほしい。ほんとにお願い!

ユーザーの意見に耳を傾けてほしい

もし適切な主治医がいない場合は、ゲームメディアの編集さんやゲームライターに事前に聞き取りをするべきだろう。だってすごく近い存在なんだしさ。
最近ではプロモーション100%の形だけのCBT(クローズドβテスト)を開催するゲームも多く、明らかに直す期間を設けていないケースも多い。

僕自身も新コンテンツや新アプリの事前のプレイでの記事執筆を依頼されることもあるんだけど、書くのが難しいと思ってしまうような内容のものチラホラ。
メーカーさんから直の依頼の場合は断ってしまえばいいのだけど、なじみのメディアさんからの依頼の場合は、なんとか書き上げてみる。そして納品時に「このコンテンツは失敗ですね。」とお伝えすることも。その後、そのコンテンツがリリースされるとやっぱりつまらなすぎて漏れなく炎上してるよね。

これは僕の見る目が優れているわけじゃないよ。ゲームメディアの編集さんもゲームライターもユーザーも、ゲームを触ったときの感覚はほぼ同じものを持っていて、みんなが30秒でつまらないと感じるコンテンツをメーカーさんは半年や1年かけて作っていたりするのが現状だったりする。
この閉ざされた開発環境が多くみられるのが、そう、老舗のゲームメーカーさんだったりするわけだ。(いい感じで繋がった!)

「ユーザーの意見をもっと聞いてほしい。」

こんな使い古されたチープで偽善的な文言も、じつは非常に核心を突いているというのがなんとも皮肉なものだね。

コンテンツとUIはどちらも同等の力を入れるべきもの。
僕はそう思うな。

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