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【当世猪犬見聞録】高度な鳴き止め犬で猪を獲るレジェンド猟人

本稿は『けもの道 2019秋号』(2019年9月刊)に掲載された記事『当世猪犬見聞録 九州猪犬・猟人探訪』を note 向けに編集したものです。掲載内容は刊行当時のものとなっております。あらかじめご了承ください。

文・写真|八木進
取材日|2019年7月5日

今回の猟人:上村信博氏(熊本県益城町)

九州は昔も今も猪猟が盛んである。猪が多く生息する環境と古くから和洋の種々猪犬ししいぬが活躍する風土が現在も継承されている。

九州の猟人は明治以降外国からの獣猟犬種をいち早く取り入れ、薩摩ビーグルをはじめとして有能な猟犬を創出してきた。それは猪犬に関しても決して一犬種にこだわることなく有能な「ミックス犬」を取り入れるパイオニア精神があったためであろう。現在全国の猟場で活躍する猪犬は九州をルーツとする犬が多く、猪犬の産地であるともいえる。

上村信博氏(64歳)は猟歴にして40年以上、止め犬による猪猟と北海道でのライフル猟に情熱を注いできた。現在でも一年の三分の一は、北海道の別宅を拠点にエゾシカ猟を主体としたライフル猟に取り組む。高度なカスタムライフル銃による射撃の技量は北海道でも高く評価されている(※上村氏のライフル銃での超ロングレンジのエゾシカ猟は今後機会があれば本誌で紹介したい)。

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