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猟犬と猟師のはなし 〜 第1集

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猟犬・猪犬や猟師の世界に興味がある方におすすめ! 狩猟専門誌『けもの道』2016特別号・2017春・秋の3号に掲載された、猟犬・猟師にまつわるコラムや狩猟、競技会レポートなど計2…
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#猟犬

【猪犬トリビュート】名著『紀州名犬語り草』で称賛される紀州三名犬

紀州3名犬とは?昔も現代も、イノシシ猟師にとって、猪犬は最も大切なパートナーであることに変わりなく、明治維新後社会が急速に欧米化する中でもイノシシ猟犬は、昭和の30年代ごろまで日本犬(和犬)が主体であった。但し、市街地の日本在来犬は西洋犬との雑化が急速に進み、大正末期には純粋の日本犬は山間僻地の狩猟犬として残るのみとなっていた。 一方、各方面で起こったナショナリズム(国粋主義)は日本固有の自然・生物にも波及し、日本在来犬にも保存の機運が高まった昭和の初め、各地の地犬が「日

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【猪犬閑話】「義清の鉄」の祖犬をたどる

↓本稿とあわせて『【猪犬トリビュート】『紀州名犬語り草』で称賛される紀州三名犬』をお読みいただくことをおすすめします。 「義清の鉄」の祖犬をたどる著者八木進 「紀州3名犬」のうち「義清の鉄」(写真)は現代でも語り継がれる名|猪犬であるが、当時の犬(大正8年か10年頃と、出生には諸説ある)には珍しく両親とも判明している。 これは紀州犬愛好家で、「紀州犬」の名付け親である石原謙氏が著した「紀州名犬語り草」を参考としたのが定説となったようである。 ここで重要な母犬の「玉」

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【当世猪犬見聞録】紀州系猪犬に情熱を持った狩猟師

大山良人(仮名) 〜 紀州系猪犬に情熱を持った狩猟師猪猟を全国的に見ても九州は別格であろう。 昔から九州全域で猪が多く生息していたこともあり、古くから猪猟が盛んであったが、特に九州山地の辺境では猪猟を生業とする猟師も多く、それに伴う儀式・祭礼も文化として現代まで伝承された地域もあり(宮崎県椎葉村など)、当然古くから優秀な猪犬(和犬)が存在したことが考えられる。 しかし現在、九州が原産の和犬(純度が高い日本犬)は存在しない。 全国的には古くから大物猟が盛んな地方にはロー

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【当世猪犬見聞録】紀州系猪犬に半生をかけた猟人

文|八木進 出頭忠康 〜 紀州系猪犬に半生をかけた猟人「紀ノ國」和歌山県は古来より「木ノ國」とも言われ、良質の檜・杉の産地として名高い。その豊かで秀麗な紀伊山地を源とする銘河川も多く、古くから川筋ごとに名猟師・名猪犬を輩出している。 中でも熊野山地の最深部を源とする「古座川」は、名紀州系猪犬の産地としてつとに有名であり、中でも上流部の支流「西川」付近から出た「古座川黒」は、特に秀でた希少な猪犬として猪猟師の垂涎であった。 茨城県鹿嶋市在住の出頭忠康氏(69歳)は狩猟歴

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狩猟における止め場の対処 〜 咬み止め編

この号が発刊される頃は、春爛漫の日々の中、過ぎ去った猟期を振り返りつつ、次の猟期へ向け犬の仕込みや犬づくりに余念がない方々が多いことだと思います。 また、各地で猪犬競技会や訓練会がたけなわである時期でもあります。そして、猟期が終わったのも束の間、有害捕獲や管理捕獲などで相変わらず山入りの日々を続けている方もいることでしょう。 ここ最近、狩猟というものが少しだけ脚光を浴びるようになり、狩猟免許を取得する若者が微増し、その中にはすぐに「プロハンター」を名乗る人、自らのことを憚

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猪猟における止め場の対処 〜 絡み止め編

文|羽田健志 はじめに前回『狩猟における止め場の対処 〜 咬み止め編』でも触れましたが、ここのところ、狩猟免許取得者が微増傾向にあります。 また「ジビエ」という言葉をよく耳にするようになりました。狩猟そのものよりも、ジビエという言葉が独り歩きしている感じすらあります。 また自分自身と照らし合わせてみると、まるで一致するところがないようなファッショナブルな狩猟に関する雑誌や記事も見かけるようになりました。そして狩猟に関するイベントも各地で開催されています。 狩猟免許取

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大物猟師の知らない世界 〜 アメリカンビーグルとウサギ猟

はじめに猪・鹿・熊猟に並ぶ、狩猟犬を使った獣猟。 それがウサギ猟だ。 古くから日本にはウサギが生息しており、同時にウサギを狩る術が伝承されて来たはずだが、現代猟師のうち何割の人がウサギ猟を目の当たりにしたことがあるだろうか? 今回は最強寒波が到来する中、大物猟師にとって神秘のベールに包まれたウサギ猟に密着した。 文・写真|佐茂規彦 ※記事中の「ウサギ」はすべて狩猟獣の「ノウサギ」を表しています。また、猟場保全の目的から取材先の地名・人物名・犬名は公表いたしておりま

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猪犬と老猟師、ともに歩いて50年 〜 時代とスタイルの移り変わり

写真で振り返る犬持ち猟師の自分史旧『けもの道』から投稿記事を送り続けてくださっている静岡県在住の久住英樹さん(73歳)。自他ともに認めるベテラン猪犬猟師だが、脚の不調から今夏、手術に踏み切ると聞きつけ陣中見舞いに駆けつけた。 しかし、齢73歳の老猟師は、今年度猟期を見据え脚にメスを入れることを決断したのであり、まだまだ引退知らずの現役の勢子頭だった。 取材日|平成29年5月20日 文・写真|佐茂規彦 「藤姫」から始まった有色紀州犬へのこだわり久住さんが20歳を過ぎて散

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【熟練猟師の初報告】注意すべき水槽・注目すべきアマス

猟場での犬の “水難事故”『けもの道』が休刊となり、狩猟の情報が目に入らなくなって3ヶ月も過ぎようとしていた今年の有害捕獲。何十年という狩猟経験の中で、初めてのことが起こり、報告させていただきます。 『けもの道』の愛読者であった方の中には、すでに経験済みで「今頃?」と思う方もいらっしゃるかも知れませんが、愛犬の事故を1件でも無くすために。 文・写真|久住英樹 不幸な水槽事故 農家の高齢化に伴い全国規模で耕作放棄地が増えている。私が猟場としている藤枝(静岡県)でも年々

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猪犬の選び方・育て方 〜 三重県中島猪犬訓練所編

文・写真網地貫 猪犬の選び方「猟師一代、犬一匹」 長い狩猟人生の中で数多くの猟犬を飼育しても満足できる犬と出会えるのはたったの一匹という|諺だ。 よく「高名な系統の犬を大枚はたいて譲り受けたが全然ダメだった。騙された。」という話を聞く。 猟能とは遺伝するものなので、代々優秀な血統から入手すれば良い犬に巡り会う確率は上がる。名犬同士から生まれる子がすべて優秀なら大量生産も可能なのだが、そう簡単ではないから難しい。 特に猪猟は、鳥猟や兎猟とちがって、獲り方や猟芸のバリ

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猟犬としてのビーグルを追う 〜 第38回全猟ビーグル猟野競技会・西日本決勝大会

文・写真|佐茂規彦 ビーグルの猟芸を競う競技会狩猟者の間でもあまり知られていないが、日本国内で猟系アメリカンビーグル(兎猟用)の猟芸を競う競技会が開催されている。一般社団法人全日本狩猟倶楽部主催のビーグル猟野競技会だ。 今回(平成29年)で38回目を迎える伝統ある競技会で、自然の猟場で自然のゲーム(兎)を相手にするというハードな内容。競技といえど実猟下と条件は同じであり、犬の能力はもちろん、犬とともに歩くハンドラーの手腕や実猟経験が問われる競技なのだ。 今回、本誌では

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【大会レポ】第10回 全国猪犬猟能競技大会 〜 熊野山本猪犬訓練所

開催日平成29年4月16日 開催場所|熊野山本猪犬訓練所 写真|佐茂規彦 ごあいさつ熊野山本猪犬訓練所所長・山本弘之 去る4月16日の大会には、ご多忙な中、遠路和歌山までご参加いただき誠にありがとうございました。 ご参加いただいた出犬者、見学者、スタッフの皆様のお陰を持ちまして無事、盛大に開催することができ、誌面をお借りして厚く御礼申し上げます。先行き厳しい猪猟犬業界ですが、今後も本大会を継続していく所存でございますので、よろしくお願いいたします。 各部門の優勝犬【

狩猟用GPSマーカー『Dog Navi(ドッグナビ)』に新時代到来

『ドッグナビ バージョン2』時代到来2014年秋、全国の犬持ち猟師と、彼らとともに巻き狩りに参加する猟師たちが、一様に待ち望んだ道具が登場した。それが日本初の電波法技術適合の狩猟用GPSマーカー『Dog Navi(ドッグナビ)』だ。 『ドッグナビ』は狩猟者端末『HT-01』と猟犬端末『DG-01』から成る。2014年発売当初のバージョン1は、確かに “日本初” の名に違いはないものの、多くの実猟家たちのニーズを満たすものではなかった。 しかし開発・販売元である古野電気は