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今さら聞けない中国動画サイトまとめ2020

今回は、中国の動画サービスについてまとめていく。動画配信サービスは、他のITサービスと同様に急速に発展してきた。以前は、海賊版が横行していたが、現在は各社有料サービスを展開していて同時に正規版を取り扱うようになってきている。

では、全体状況をみてみよう。

ユーザー数とアクティブ使用率

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市場規模

全体2


2019年、動画使用ユーザーが7.74億人に達した。
2019年のネット動画・音声サービスの総市場規模は4541億3000万元(約7兆1243億円)。ショート動画の市場規模はその3割近い1302億4000万元(約2兆432億円)に達しており、わずか1年で約2.8倍に拡大した。

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男女比はほぼ同じであり、35歳以下のユーザーが多くを占めている。

ソース
http://www.bigdata-research.cn/content/202001/1066.html

ここからは、上位の動画配信サービスを紹介していく。

YOUKU(優酷・ヨウクー)

月間UU数:4.3億
MAU:4.93億
DAU:8,000万

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YOUKU(优酷/ヨウクー、https://www.youku.com/)は映画・ドラマ・アニメ・バラエティなどの多方面にわたる映像コンテンツを配信している動画配信サイトである。2015年にアリババグループに買収されたこと、また音質と画質が他の動画サイトよりも格段に高く、幅広いソースを通じて配信していることでよく知られていて、中国のYoutubeと言われている。

2018年6月のMAUは4.93億人。以前は海賊版の映画やドラマが多かったが、現在は、正規版を配信し、有料会員向けコンテンツの充実にも力を入れている。

YOUKUでは映画の公開作品の豊富さが特徴だが、ドラマやバラエティ等ジャンルを問わずオリジナルの動画作品も多く公開されている。また、個人でも動画コンテンツをアップロードもしやすくなっている。

iQIYI(愛奇芸・アイチーイー)

MAU:5.27億
DAU:1.5億

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iQIYI(愛奇芸・アイチーイー、https://www.iqiyi.com/)はオリジナル作品の公開量は業界トップで、数だけでなくその質も高く評価されている。iQIYIの複数のオリジナル動画作品が、口コミサイト「豆瓣(Douban)」で好評価を得ていて、同時にユーザーによる版権作品の視聴回数も非常に多くなっており、こうしたラインナップがユーザーを満足させていると言えるだろう。
ドラマ・音楽・スポーツなど様々なジャンルの動画を視聴でき、主に中国の作品が中心だが、それだけでなく欧米や日本の作品を見ることも可能。日本の人気アニメやドラマなどは中国国内の若者に高い人気を誇っている。
中国のアイドルブームに上手く乗りバラエティー番組をたくさん取り上げ、番組の著作権を買うことで配信ビデオを独自化し、短期間で人気を獲得した。若者が好みのiQIYIの自作ドラマや番組がヒットし、そしてBaiduに買収されたことがきっかけで動画サービスのTop3に入った。

テンセントビデオ(騰訊視頻)

MAU:5.03億
DAU:1.2億

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テンセントビデオ(騰訊視頻・https://v.qq.com/)は中国を代表するIT企業であるテンセント(騰訊/Tencent)が運営する動画配信サイトである。
テンセントビデオはウォルト・ディズニー・カンパニーやパラマウントピクチャーズコーポレーションと契約しており、中国国内で放映された国内外の映画が視聴できる。
映画以外にもドラマ、バラエティ、ニュース、アニメ、音楽番組、そして、スポーツ中継やニュースと幅広いジャンルの作品が公開されている。家族と一緒に見るといった視聴シーンも考えられ、実際の視聴者数はアクティブなデバイスの数よりも多いといえるだろう。

ビリビリ動画(bilibili、哔哩哔哩、B站)

MAU:1.7億
DAU:1000万

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ビリビリ動画(bilibili、哔哩哔哩、B站、https://www.bilibili.com/)は中国版のニコニコ動画である。動画上に視聴者が書き込むコメント(弾幕)が流れるのが特徴。2020年5月の時点で月間アクティブユーザーは1億7000万人を超え、2020年第1四半期の業績は前年同月比で69%増加と急成長を遂げている。

アニメ、音楽、ダンス、ゲームといった15のカテゴリが存在し、特に音楽、ゲーム、生活、娯楽、映画のカテゴリのコンテンツが多くなっている。現在では認知も拡大し、Youtuberのような投稿者も増加しており、クリエイターの中で優秀な100アカウントに贈られる表彰も毎年行っている。
また、Youtuberのようなインフルエンサーが増えていることから、企業がプロモーションで利用する例も増えている。


芒果tv(マンゴー・MangoTV)

MAU:1億
DAU:3000万

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芒果tv(マンゴー・テレビ、https://www.mgtv.com/)は 中国湖南省のテレビ局である湖南衛視が運営しているWEB動画サイトである。湖南衛視は中国国営中央テレビ(CCTV)を除いたテレビ局の中でもっとも有力な4局の一角。中国初のバラエティー番組と呼ばれ、現在も続く長寿番組「快楽大本営」や、俳優の矢野浩二氏が出演し、一時「中国で一番有名な日本人」といわれるまでの人気に押し上げた「天天向上」、現在中国で人気のジャンルの1つであるオーディション番組の形式をいち早く取り入れた「超級女声」などを擁する、昔からエンターテインメントに強いのが特徴の名門テレビ局である。

芒果tvが今年6月から9月にかけて配信したリアリティーショー「乗風破浪的姐姐(Sisters Who Make Waves)」は、同時期配信のバラエティー番組人気度ランキングで第1位となった。人気度を測る4種類の指数は、いずれも第10位までの番組の平均値を上回っていたが、とくにメディアに対する人気度がずば抜けて高かった。同番組の配信開始後、運営会社の芒果超媒の株価は年初と比べ82.5%上昇し、直近では70.2元(約1100円)をつけている。

TV.sohu(搜狐視頻/ソーフーTV)

MAU:5000万
DAU:1000万

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TV.Sohu(搜狐視頻/ソーフーTV、https://tv.sohu.com/)は、中国の老舗ポータルサイト搜狐(SOHU)の展開する動画配信サイトである。搜狐(SOHU)は1998年にポータルサイトのサービスを開始しており、中国のなかでも老舗のインターネット関連企業である。2000年にナスダック株式市場に上場している。ポータルサイトの搜狐(SOHU)では、ニュース配信、検索エンジンの「捜狗」、動画配信、ゲームといったサービスを展開している。検索エンジンの「捜狗」はWeChatの公式アカウントのコンテンツも検索することができ、WeChatの情報への窓口にもなっている。

ここからは、最近流行っているショート動画についても一部紹介したい。

TIKTOK(抖音/ドウイン)

MAU:5億
DAU:2.5億

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TikTok(ティックトック)中国名:抖音(Douyin/ドウイン https://www.douyin.com)は日本でも若い世代を中心に流行している「TikTok」を運営するバイトダンスが中国国内で展開するショートムービーアプリである。TikTokとは2016年に中国でリリースされた、音楽に合わせて15秒の動画を作って投稿できるアプリである。中国国内版のDouyinはグローバル版のTikTokと違い、アプリもコンテンツも完全に分けられている。
TikTokは、AIを利用したレコメンド機能により、瞬く間に「いいね」が増えたり、自分の興味のあるコンテンツが次々に表示されるため、没頭するユーザーも多いと言われている。
モバイルアプリの動向を調査するSensor Towerの発表によると、TikTokは2020年第一期に世界での累計ダウンロード数20億回を突破した。
最近は、中国に進出しているカルビー、トヨタ、京セラ等の日本企業も公式アカウントを開設して動画を配信している。

Kuaishou(快手/クワイショウ)

DAU:3億

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ショットムービーNO.1と呼ばれるサービスはKuaishou(快手/クワイショウ)である。動画投稿アプリから動画を撮影、編集、投稿できる。SNSの機能も備え、中国の特に内陸都市を中心とする、発展途上の地域で人気となっている。動画にコメントできたり、ハッシュタグが付けられる。

最大57秒の動画を投稿し、共有できるアプリであり、機能が似ていることから中国版Instagramとも言われている。2018年6月には、ビリビリ動画同様の動画共有サービスを提供する動画配信サイト「AcFun」(A站)を買収した。

ライバルTikTokとの大きな違いは、ユーザーが住む場所である。快手ユーザーは地方都市や田舎に、 TikTokユーザーは一級・二級都市に暮らしている傾向にある。この違いはコンテンツにも現れており、快手には素朴な動画が、抖音には洗練された動画が多く投稿されている。

まとめ
海賊版乱立自体の草創期から、有料でも正規版を見る時代になった中国動画配信業界は、携帯端末だけでなくTVに接続できるようなインターネット機器も普及し急速に発展している。ちなみに、HuluやAmazonプライムと同様に月額課金であらゆる有料動画を観ることが出来る。契約期間にもよるが月に25元程度(約375円)なので、比較的安く多くのコンテンツが視聴可能だ。

元々、中国にはTV局が300もあり、一般家庭で観られるのチャンネル数も100あるのも普通であり、TV番組毎の視聴率は低い。そのため、日本のようにTV広告で認知を取っていくことは膨大な費用を必要とする。
したがって、企業の広告も主にこのような動画配信メディアを通じて行う場合が多く、同時に有料会員も獲得していることから、動画配信業界の事業規模は年々上昇している。

ライター:中原賢一
KEMBO(上海賢房信息技術有限公司)CEO 董事長 総経理
2000年、ソフトハウス、ITコンサルティング会社でシステムエンジニア。
2003年より中国往来開始、上海でのWEB系システム開発のPMを歴任。
2008年、上海にKEMBO社設立、中国の日系企業を中心にWEBマーケティング、プロモーションを多数実施、現在はデジタルマーケティングコンサルタントとして、クライアントと寄り添い新ブランドの戦略立案から制作・運用までデジタルマーケティング全般をお手伝いする。また、データ分析、AIは再度エンジニアレベルから研究中。JDLA(E資格保持者)
趣味は空手。

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お問い合わせ:info@kembo-net.com
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