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【「ローマ人の物語Ⅴ ユリウス・カエサル ルビコン以降」を読んで】

先週は塩野七生さんの「ローマ人の物語」の第5巻、「ユリウス・カエサル ルビコン以降」を読みました。
ローマ帝国の帝政を築いたカエサルの後半生を描いた巻です。

カエサルは、ローマ帝国が急速に拡大する中で、それまでのような元老院等による集団指導体制(共和制)では時代に対応できないと考え、中央集権国家を目指していました。しかしながら、共和制の伝統が失われると考えた人々により、最後は暗殺されてしまいます。
しかしながら、カエサル自身は暗殺されたものの、中央集権国家の方向性はとどまることなく、カエサルの甥のアウグストゥスにより、帝政が確立していきます。

その時代が抱える問題・課題を解決する為の体制が求められる時、どうしても過去からの体制のメンバーからは抵抗を受けてしまうものです。しかし、抵抗があったとしても、本当に問題・課題を解決しようとするならば、最終的には体制は変わらざるえないのです。そして、もし体制が変わらないのなら、問題・課題は解決しないまま衰退するのだと思います。

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