マガジンのカバー画像

仕事に活かせる中国古典

56
数千年の風雪に耐え、今なお世界中で評価されている中国古典。現代を生きる私達が「よい仕事」を取組むにあたり、どのような中国古典の教えが活きるのかご紹介できればと思います。
運営しているクリエイター

#リーダーシップ

意見を伝えてもらう為に必要なリーダーの姿勢、発言

「わたしの下す詔勅(※皇帝が出す命令)に、もし妥当適切を欠く点があれば、遠慮なく意見を申し述べるべきだ。・・・指示したことをはいはいと受け入れるばかりで、いっこうに諫言してくれる者が見当たらぬ。まことに嘆かわしいことだ。たんにわたしの下した詔勅に署名をし、下部に文書を流してやるだけのことなら、どんな人間にもできる。」(貞観政要、政体編) 中国古典のリーダーの在り方について書かれた貞観政要の一節です。長文の為、現代語訳の一部抜粋になります。この一節は中国・唐の太宗が政治の中

リーダーに求められるのは「AもBも」

子はおだやかにしてしかもはげし。威あってしかもたけからず。うやうやしくもしかも安し。(論語、述而第七) (先生は温和できびしさがあり、威厳はあるがたけだけしいところはなく、礼儀正しく丁寧だが安らかできゅうくつなところがない) リーダーにもとめられる素質ってなんなのでしょうか。なにが必要だとおもいますか。 温和なことなのか。 きびしいことなのか。 威厳があることなのか。 たけだけしいことなのか。 礼儀正しいことなのか。 堅苦しくなく、おおらかなことなのか。