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仕事に活かせる中国古典

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数千年の風雪に耐え、今なお世界中で評価されている中国古典。現代を生きる私達が「よい仕事」を取組むにあたり、どのような中国古典の教えが活きるのかご紹介できればと思います。
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#君子

試練に対しては、心乱れず、前向きに取り組む

「君子もとより窮(きゅう)す。小人窮すれば、ここに濫る(みだる)」(「論語」衛霊公第十五) 「君子ももちろん困窮することはある。小人は困窮すれと心が乱れて、でたらめなことをするが、君子は乱れないのが違いだ」 論語の中でも有名な一節です。孔子が国を巡る道中の中で、飢え等に苦しむ中、弟子の一人が「君子でも困窮することがあるのですか」と問われた時の孔子の返答です。 今、今後の仕事の中で、少々責任が重いお仕事を頂くことになりそうです。 私のような愚凡な小人は、その中で困窮し、

マネジメントやリーダーの責任とは

子曰く、「君子は人の美を成し、人の悪を成さず。小人は是れに反す。」(論語 顔淵第十二) (先生がいわれた。「君子というものは、人の美点を励まして向上させ、逆に悪いところは正してなくさせる。小人はこれとまったく逆のことをする。」) これは、シンプルに言っていますが、なかなか実践が難しいものです。 他者を見る場合、心のなすがまま、という事であれば、どうしても悪いところが目に行きがちとなります。ですので、意識して人の良いところ、美点に注目して、更に伸ばしていくことが大事です。