思いやりの心が全ての基礎、基盤
「人にして仁ならずば、礼をいかん。人にして仁ならずば、楽をいかん。」(論語、八列第三)
(もし仁という心の徳がなければ、礼があっても音楽があってもどうしようもない。(礼楽の根本は心を磨くことである。))
私が論語等に表される孔子の考えに興味をもったきっかけは、井上靖先生の「孔子」を30代の頃に読んでからでした。この作品では孔子の艱難の人生や弟子との関係性について描かれていますが、一番印象深かったのは、孔子の世話をしていたという架空の主人公をして、孔子が最も大事にしていたも