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電気のおはなしその49・交流の性質(1)全ては円から始まった

コンデンサーやコイルに関して書きたいことはまだまだ多いのですが、「電気のおはなし」では難しい数式を使ったりせず、あくまで定性的に電気の性質を理解していこうというコンセプトでお届けしておりますので、詳しい理論についてはまた別のシリーズを作ったときに稿を改めたいと思いますよ。

で、次に何に踏み込もうかと思ったのですが、そろそろ交流の話をしても良いだろう、ってことで交流の話に行きます。

交流とは、時間によって値が変化する電気(電圧や電流)だよ、ということは電気のおはなしその16・直流と交流にて書いたことがあります。面白いのは、完全な直流なんてのは存在せず、すべての波形は交流だったのですよね。その理屈で言えば、1Hzも0.1Hzも0.01Hzも…0.0000000000000001Hzでも、全て交流ということになります。しかし、ここでは、コンセントに来ている電気の50Hzや60Hzといったオーダー、少なくとも数Hz程度の交流をイメージする感じで行きたいと思います。

日本では、コンセントに来ている交流は、東日本が50Hz、西日本が60Hzと国土を二分して別れています。世界広しといえども、一つの国の中で50Hzと60Hzを使っているのは日本だけです。極めて限定的な地域に限って言えば双方が共存している、という国や地域はあるらしいのですが、日本ほど大きく国土を二分している国はありません。

ところで、周波数というのは何かというと、「1秒間に波形が繰り返す回数」というのは知っている方も多いかと思います。50Hzの交流であれば、1秒間に波形が50回繰り返されるわけです。
では、この「1回」って何かといえば、これは三角関数のsin(もしくはcos)の波形が何度繰り返されるか、ということです。sin波形の1回というのは、

これが1回、つまり1周期です。この独特の滑らかな波形をsin波形といいますが、これは一体どこから生まれてきたものでしょうか。

高校の数学で三角関数というと、まず直角三角形が出てきて、直角を真ん中にした一方の角度をθとおき、それを基準として三辺の長さを用いてsin・cos・tanを定義していたかと思います。

こんな感じですね。
高校の数学で三角関数が初めて出てきたとき、

この直角三角形はどこからやってきたんだ?

と疑問に思った方は多いのではないでしょうか?
そう、この直角三角形は、何にも理由がなくいきなり出てきたものではないんです。実は、三角関数というのは、人間が太陽とか地球、その他の星などの位置関係を研究しているうちに考え出したものでして、季節ごとに少しずつ変化していく地球の座標を求めるためのものだったんですね。

ん?いまいちピンとこない?

それでは詳しく…と行きたいところですが、もう1100文字以上書いたことと、実は今日は酷く疲れていて眠いため(さっき風呂で寝てしまっていた)今回はこの辺にして、続きは次回にいたします。


そうそう、それじゃあ最後に宿題を出して終わりにしましょうね。

円は一周360度ですが、何故切りのいい100度みたいな値ではなく、中途半端な360度という角度になったのでしょうか?

では、おやすみなさい。(答えは次回)

以上。

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