自分が愛を理解しない魔物になっていたという話

今回は短めな話です!


現代に魔物がいるらしい

最近の創作物で、対話や信頼関係が成立しない存在が出てくるようになった。
人間らしい能力や外見をもっていてPDCAサイクルも回せるのに、人としての何かが欠如していて人の大事なものを大事にできない。搾取する事しかできない。
私はそういうキャラクターを見ていてふと思った。
「あれ?自分に似ている……」

「使える」と思っていた

私は「大事にする」がわからない。まあ記憶にある限り幼少期はちゃんと大事にする心があった。好きなキャラクターの人形を優しく撫でで丁寧にしまって一緒に寝たりしていたのに、いつの間にかそういう心が無くなった。流行を追うのに忙しくなって、心をこめてプレゼントしてもその場でゴミ箱に捨てられるから心なんか込めなくなって、気付いたら「使えるかどうか」とか「客観的に見て価値があるか」とか、そんな事ばかりになっていた。

自分は魔物に見えていた

さて「これは使える」なんて褒め方をしたら誰が喜ぶか。せいぜい100円ショップとかそういうインスタントな消費を煽るコンテンツくらいだ。今思えば、目の前の人にとって好きかもしれないものを「使えそうだね」なんて言ったら悲しまれるのが当たり前だ。

昔の妖怪が「おーい」と人間の声を真似ているようなものだ。人間の心の通ったやり取りの中の「おーい」にこめられた思いなど理解せず、知識として知っていても共感せず、ただ「使えるワード」くらいに思っている。人から信頼される好印象な外見や仕草や言葉遣いを真似る詐欺師みたいだ。これでは魔物なのだ。

ギリギリ踏みとどまっている何か

それでもなんとか複数の場所に居場所を確保してとりあえず出禁とかの処置にならずに済んでいたのは、自分の中でなんかギリギリに保っていた理性の部分がある。いや若い頃は保ててなかったな、かなり嫌われたな。だんだん理解してきたかもしれない。箇条書きにして説明する。

・虐待犬ムーヴをやめてフラットになる

虐待を受けた犬は人間不信になる。人間が近付いたら牙をむき出してウーッて唸る。それはそう。でも毎回それをやっていれば良い人も含めて誰も近寄らない。
そういう行動は自分自身に愛が無い事の表明にしかならず、同じように愛の無い魔物だけが寄ってくる。
トー横キッズが怪しい人に搾取されてるのとか、鬼滅の刃で可哀想な人が鬼の手下にされてるようなもの。
信頼関係が無い→誰のことも信頼しない→悪い人が寄ってくる→誰も信頼できない、の負の連鎖。断ち切るには表向きだけでもフラットな気持ちになるしかない。

・等価交換を意識する

「誰も優しくしてくれない、愛なんか無いんだ」と絶望して愛に頼らない生活をしようと頑張ってたけど違うみたいだ。自分が何も提供できてなかった。子供の頃は家庭環境が酷かったから仕方ないけど、笑顔は無かったし、体臭とか臭かったし、何をするにも余裕が無かった。人を気遣う事も無かった。親からの受け売りでデリカシーの無い会話をしていた。それで「良い事が無い」と嘆いていたのだから嫌われる。
「自分は辛かったんだから」では相手にメリットが無い。ギブアンドテイクでなければならない。

・強者の幸せも願う

「あなたは上手くいってるんだから優しくしてよ」
「あいつらはお金持ちだから少しくらい……」

こう思うようになると魔物化が進む。
テストで100点をとってコツコツお小遣いを貯めた子が雪見だいふくを食べていたとして、それを見て「お金あるんでしょ、1個ちょーだい」と言うようなものだ。嫌われるに決まっている。
不遇な弱者も救われる社会であってほしいけど、それを理由に強者からむしり取るという考えはマズい。強者も報われるべきだ。強者だって色々な選択肢を諦めながらやってきたものだ。

それでも辛いが、やっていく

努力は報われるが苦労は報われない。
プラスの数値を大きくする努力は報われるが、マイナスに囲まれた地獄に苦しむのは全くもって報われない。
つまり上記の事をやっても成果が出始めるのはだいぶ後になってから。
それまで待とう。何年でも。
果報を待てなければ魔物になるから。



(あ、言い忘れたけど利用価値を重んじる事自体は全然大事だよ)
(利用価値の話をする時は愛っぽい要素も混ぜようね)
(あと親子関係とかは好きにしな)

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