【趣味的記録①】『奇想のモード 装うことへの狂気、またはシュルレアリスム』に行った
美術館いきました。こちらの展覧会です。
『奇想のモード 装うことへの狂気、またはシュルレアリスム』
結論としては面白かったです!(ここでは撮影禁止のため実物の写真はとっていません)
ファッションとシュルレアリスムが取り上げられた展覧会でした。
シュルレアリスムというのは日本語訳すると超現実主義。めちゃくちゃ現実主義!ってことではなく現実を超える現実ということを表現する主義・運動らしいです。つまり、夢とか無意識の世界とかを表現することがこれにあたります。(らしい)よく言われる「シュールな〇〇」のシュールはシュルレアリスムから来ています。
結局のところ芸術活動の一つなのですが、代表されるアーティストが以下あたりです。
・サルバドール・ダリ 代表作:記憶の固執
・ルネ・マグリット 代表作:ゴルコンダ
・パブロ・ピカソ 代表作:自画像のある女の胸像
皆さんご存じダリがそれにあたります。記憶の固執は見たことある方が多いのかなーと思います。
そんなシュールな主義がファッションと交差したものをここで表していました。ファッションというのはきらびやかなイメージ。キラキラして誰もが憧れて。
元々は肌を守ったり防寒というところから始まった衣服も、時がたつごとに豪華絢爛になり、富をもっているものという表現に使われたり。。。
というように、身なりをきれいに、富を見せつけるために人はなんでもしてきたという少し闇が垣間見えるものだったかなと思います。
ジャブ的なところで行くと、ジャケットには猿の毛、帽子には鳥の羽、アクセサリーに玉虫をつかっていました。今思うと、本物の虫を胸につけてる!?となりますが、そんなのはお構いなし。その時代はきれいだったらOK!
皆さんご存じ中世ヨーロッパの時代、コルセット。強烈に体を拘束し、美しいシルエットを保つために作られました。しかし、それは使えば使うほど、呼吸疾患や、肋骨の変形、内臓の損傷など悪影響が及ぶものでした。それでも美しくなりたい欲求には抗えないのです。
中国では纏足というものがあります。1000年ほど前は足の小さい女性が大変にモテたそうです。足の小さいは皆さんが想像するよりずっと小さいものを求められています。およそ10cmぐらいです。今の女性が23.5cmが平均ですが、それを10cmにするわけです。調べないほうがいい場合もあります。
男女の問題というのは昔から根強く残っていること実感しました。
そういうファッションもあるんだなと思う一方で、シュルレアリスムとファッションが出会っていきます。ファッションデザイナーでありながらシュルレアリスムを体現していたのが、エルザ・スキャパレッリです。ダリやマン・レイといったシュルレアリストと仲が良く交流を深めてアート×ファッションを実現していきました。(なぜ仲よいかは不明)
それが「ロブスター・ドレス」や「骸骨セーター」など奇抜な、まさにシュールな服装がうまれました。ちなみにスキャパレッリはココ・シャネルのライバルらしい。
華やかなファッション業界。そんな文化史には華やかじゃないところもありました。美しくなりたいという人の欲求は、時には狂気という一面を垣間見せ、タイトル通り装うことへの狂気を感じました。私たちが今やっている当たり前も100年後は狂気に見えるものがあるのかもしれません。やっている側は狂気だと思わないものです。趣味は悪いですが、こういった暗い歴史が見えるとすごく人間らしさを感じるし、見ていて面白いと思いました。
機会がある方はぜひ。
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