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ベッド上で心肺蘇生を行うとき

今週末は自病院での心肺蘇生講習会(ICLSコース)でした。その中で優秀な受講生の方より質問がありました。

褥瘡予防用のベッドに患者さんが寝ていた場合、空気を抜くべきだという事をお伝えしたところ、ガイドラインには書かれていないのでは?と質問いただきました。他の受講生への混乱を避ける(インストラクター側に気を遣っていただき申し訳ないです)ために講習が終わってから質問されました。ありがとうございました。

背中に板を入れる(業界用語で背板を入れると言います)ことは意味がないことは覚えていましたが、エアーマットについてはうろ覚えでしたので調べてみました。

日本蘇生協議会のガイドライン2020には以下の様にあります。

https://www.jrc-cpr.org/wp-content/uploads/2022/07/JRC_0047-0150_ALS.pdf

「院内心停止において、マットレスを固くできるCPRモードのあるベッドではCPRモードを使用することを提案する(弱い推奨、エビデンスの確実性:非常に低い、Grade 2D)。」P.75

以下のサイトには「JRC蘇生ガイドライン2015には「CPR中は空気で膨らんだマットレスを常に脱気すべき」と述べられています。」と書かれています。

どちらにしても胸骨圧迫の中断時間が長くならない様気をつけましょう。

ちなみに背板を入れることについては以下の様に書かれています。

「バックボードを使用する効果のエビデンスが非常に少ないので、バックボード使用についての推奨を決めることが出来なかった。」

だから背中に板を入れるべきか否かについては分からないという事で、講習会ではディレクター、現場ではリーダーの好みという事になるのでしょう。

過去記事を調べていたら、1年前に似た様なことを書いていました。こっちの方が詳しいです。

同じ事を何度記事にしても良いんだと聞いております(前こんな記事書いてたじゃないか!と怒りの連絡をしてくる人はいないそうです)。来年の今頃も同じ記事を書こう。と言うかそろそろ新しいガイドラインが出てこの事についての推奨がもっと出ているといいな。

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