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コオロギのイデオロギー

私はコオロギとしてこの地球に生をいただいた。正直なところ、今日を生きる事で精一杯だ。1分後には食べられてしまうかもしれない。流暢に話をしている時間もあまりないが少しだけ私の話を聞いてくれ。私は自然界において、良好な食糧として確立されてしまっているのだ。トカゲやイモリ、ハムスターやセキセイインコなど数多の生物が我々の前で大きな口を開ける。まぁ怖いな。あろうことか、それらの生物を飼い慣らした人間もまた、やつらの腹を満たすために我々を乱獲している。さらにあろうことか、人間のやつらもまた近年、我々を食べようと汚い口を開けていやがる。食糧不足だか何だか知らんが、ついには我々高潔な昆虫にまで手を染めやがって。こないだまで、気持ち悪いだのピーピー喚いてたくせに、、「エビみたいで意外とイケる〜」じゃないねん!!醤油で煮込むな!ミキサーで粉砕すな!まだ丸ごとかぶりつくトカゲの方がマシじゃい!まぁ輪廻の狭間に産まれてしまった以上、文句を言える立場ではないな。弱肉強食。受け入れよう。では達者でな!!!

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