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ショパンコンクール2021年

ショパンコンクール2021年が幕を閉じた。
第1位 カナダの ブルース・シャオユー・リウ
第2位 日本の反田恭平さんとイタリア・スロヴェニアのアレクサンダー・     ガジェヴ

第3位 スペインのマルティン・ガルシア・ガルシア

第4位 日本の小林愛実さんとポーランドのヤクブ・クシュリック

第5位 イタリアのレオノーラ・アルメリーニ

第6位  カナダのジェイ・ジェイ・ジュン・リ・ブイ

特別賞 マズルカ賞 ポーランドのヤクブ・クシュリック

    コンチェルト賞 スペインのマルティン・ガルシア・ガルシア

    ソナタ賞 イタリア・スロヴェニアのアレクサンダー・ガジェヴ

    ファイナリスト ロシア・アルメニアのエヴァ・ゲヴォルギヤン

            韓国の イ・ヒョク 

            ポーランドのカミル・パホレツ

            中国の ハオ・ラオ

            

コロナの影響で1年延期されたショパンコンクール 東京オリンピックと同じく延期されたわけで、本来、ショパンコンクールは5年に1度の由緒あるコンクール。
オリンピックの選手と同じく、ショパンコンクールのピアニスト達も、いろんな想いで臨んだに違いない。
配信されて来た演奏を聴くと、レベルの高い演奏であったと思う。

ショパンコンクールと言えば、あのポゴレリチ事件を思い出す。
1980年のショパンコンクールで審査員の賛否が分かれ、本選出場をかけた第3次予選で、イーヴォ・ポゴレリチがファイナル目前、まさかの落選で、歴代優勝者の世界一のピアニストで審査員もしていたマルタ・アルゲリッチが、「だって、彼は天才なのよ!」という言葉を残し、アルゲリッチは審査員を自ら降板する事態になり、他の何人かの審査員も賛同したが、結果は変わらなかった。
そして、ポゴレリチは前代未聞の「審査員特別賞」を授与。

アルゲリッチは、それ以降、20年後の2000年大会まで審査員の席まで戻ってくることはなかったのである。

あの世界一のピアニストであるアルゲリッチが絶賛するピアニストは、そうはいなかったので、コンクールは、やはり、それぞれの審査員の主観によって順位が決まってしまう・・・

スポーツの競技だと、はっきりとした点数や、タイム等があるので、絶対的な順位であるが、音楽のコンクールは、目に見えた得点はないので、運にたよるしかないのではないだろうか・・・・

それだったら、あえて、順位をつける必要があるのだろうか・・・オリンピックではないが、参加することに意義がある・・・でも、オリンピックにも、メダルがあるように、やはり、目標が必要であることは分かるけれど・・・・

そのイーヴォ・ポゴレリチは、どのようなピアニストかというと、型破りな演奏で、楽譜にppを書いてあっても思いっきり響かせることもあり、反対にffを弱音で演奏することも・・・楽譜を軽視しているのかというと、そのようなことは全くなく、むしろ楽譜を細部まで読み込むことに多くの時間を割いているのだと、本人がインタビューで語っていたそうである。

ポゴレリチは、私たちのよく知っている曲を次元の違う凄いものに進化させるような演奏のように思う。アルゲリッチが絶賛してたように、天才肌のピアニストだと・・

(Pogorelich)Chopin Ballade No.2

著名なピアニスト、マルタ・アルゲリッチを追ったドキュメンタリー!映画『アルゲリッチ 私こそ、音楽!』予告編


ショパンコンクールではピアノメーカーの順位も注目されます。
今年はというと・・・

1位:ファツィオリ
2位:スタインウェイ、カワイ
3位:ファツィオリ
4位:スタインウェイ、スタインウェイ
5位:ファツィオリ
6位:カワイ

ヤマハがないですね・・・

私自身はヤマハですが、ダイナミックな音色はヤマハだけれど・・・

繊細なところ、安定した音色等・・・

カワイとファツィオリが大躍進していることが分かりますね・・・

ファツィオリのピアノは、明るい音色と派手な音色が特徴ですね・・・

カワイのピアノはヤマハのピアノと違って、優しさや温かみがある音色・・・

と、言うことで、今年のショパンコンクール。私の予想は外れましたが・・・

Yulianna Avdeeva – Ballade in F minor, Op. 52 (third stage, 2010)


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また、5年後のショパンコンクールでの演奏も楽しみです。


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