新刊『繁栄のボーナスタイム』先行公開第四章
note定期購読者向けの先行公開第四章です。(実際に発売された本とはかなり違う原稿になっているので、読み比べてみるのも面白いかもしれません)
「はじめに」は全員に無料公開されていますのでそちらをまずどうぞ↓
では以下第四章が続きます。
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第4章 「アメリカという劇薬」と、「そうはいっても論法」で最適解を探す意志
●「改革派」と「今の日本」との間のラストワンマイル(最後の一歩)を埋めるには
ここまで、過去20年~30年間の「失われた平成時代」の私たち日本人が、いかに「具体的な問題解決を工夫し合う」ことが必要なタイミングで「単なる罵り合い」だけを続けてきていたか・・・について、第2章では昨年からのコロナ禍における対応について、第3章では経済全般について考えてみました。
どちらにしても今後は、とにかく「あらゆることがイデオロギー対立に見えるビョーキ」の人たちから、主に現役世代の「普通の日本人」の働き手が主導権を取り戻していって、「言論の場をM字から凸字」に持ち上げていくことで、「相手全否定の罵り合い」でなく「具体的な工夫の積み重ね」に変えていくことが大事なのだ・・・という話でした。
この問題をさらに詳細に考えてみると、過去20年間の「罵り合いだけで何も進まない混乱」の元凶としてあるのは、
「今の日本のあり方」と「それに対する改革派」といったざっくりした分け方をした時に、「日本側の事情」をちゃんと理解できる「改革派」がいない
…というようにまとめることができるかもしれません。
今後の時代に必要なのは、「グローバルにはこうなのに日本って遅れてるよね」と右から左に持ってきて言うだけの知識人ではなく、「グローバルな情勢と日本側の事情をちゃんと理解した上で、具体的な解決策を考えられる知識人」です。
私は、前者を「グローバルな流行をただ日本に押し付ける」型の「啓蒙する知識人」と呼び、後者を『レペゼン(代表)する知識人』と呼んでいます。
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倉本圭造のひとりごとマガジン
ウェブ連載や著作になる前の段階で、私(倉本圭造)は日々の生活や仕事の中で色んなことを考えて生きているわけですが、一握りの”文通”の中で形に…
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