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「蝦餠」を使った独自スタイルの「ラクサ」(マレーシア、マラッカ):乐园美食茶室 Kedai Makanan & Minuman Re Yuan


YouTubeで公開されているAxianYoutubeの「乐园美食茶室 Kedai Makanan & Minuman Re Yuan」。阿賢さんがマレーシアのご当地ヌードル、ラクサを紹介しています。ラクサとはマレーシアのスープ麺で、地域によって味が異なります。日本のラーメンでも醤油や味噌、とんこつなどがありますよね。そのような感覚です。地域性が豊かなラクサは、それぞれの地域のこだわりがつまった究極の麺料理です。

この動画で紹介されているラクサは、蝦餠という、エビを丸ごと使って固形にしたクラッカーのようなものを使っているという点がユニークで、当地マラッカや、北部のペナンとも異なる、独特の味に仕上がっているそうです。

(以下番組概要)

阿賢:マレーシアの異なる場所でラクサを頼むと、異なったタイプの麺料理が出てくるかもしれません。北のほうの地域では、ラクサは一般的にアッサムラクサ(スパイシーな魚ベースのライスヌードルスープ)を意味します。南のほうでは、ラクサはカレーラクサを意味します。

こんにちは。ラクサを一つください。

店の女性:オッケー

阿賢:蝦餠(エビをクラッカーのように、固形にしたもの)も追加で。

店の女性:蝦餠ですね。

阿賢:このラクサは蝦餠を使うんですよね。

店の女性:そうです。蝦餠を使います。

阿賢:ほかではめったに見つけられないですよね。蝦餠はとても特別です。みなさん、これ見えますか? 
これたくさん入れてもらえますか?

店の女性:もちろん。

阿賢:あと魚丸湯(フィッシュボールスープ)も一つください。

店の女性:魚丸湯(フィッシュボールスープ)ですね

店の男性:フィッシュボールは手作りです。私たちは、醸豆腐(ヨントウフ、マレーシア風おでん?)も自家製で、業者からは買いません。

まずもやしや麺を料理します。それから魚餠(さつま揚げのようなもの)と揚げたフィッシュボール(魚丸)を加えます。
水は熱く沸かしておかなければならないので、しばらくの間沸かします。そしてフィッシュボール(魚丸)、魚餠、ゆば(腐竹)を加えます。カレースープは揚げ豆腐パフ(豆卜)が入っています。これだけです、あと蝦餠(エビのクラッカー)が入っています。

阿賢:このラクサの屋台はかつてLimbonganのコーヒーショップにありましたが、現在はKampung Lapanに移動してきました。約20年の歴史があります(LimbonganとKampung Lapanは、いずれもマラッカの地名)。

この蝦餠(エビのクラッカー)はとても特別です。他の店の、カレー麺やカレーラクサには、この蝦餠が入ることはめったに無いですよね。
蝦餠を作るのに何を使っているのですか?

店の女性:小麦粉、エシャロット(玉ねぎの一種)、刻みニンニクだけです。

阿賢:エビは入っていないんですか。

店の女性:もちろんエビも入ります。笑

阿賢:エビも?

店の女性:80%はエビなんです。

阿賢:80%がエビなんですね

店の男性:エビをまるごと使っています。
阿賢:まるごとということはエビの頭や殻、エビの身、全部入るってことですよね。細かくしてブレンドするんですか?

店の女性:とても細かくなるまでブレンドします。

阿賢:自家製の蝦餠は増粘効果があり、とろみがでます。
それをスープに浸すと柔らかくなります。スープにとろみのほかにエビの風味も加わります。これはラクサのもともとの考え方に合っています。これは沿岸地域の濃いスープの麺料理です。スパイスには、新鮮な魚介類、例えば魚やエビやブラチャン(マレーシアの様々な料理で使われる万能調味料)、またはだしを作るためのシュリンプペーストとミックスされます。
あなたのラクサのだしは、こうした他のラクサと、どのような違いがあるのですか?

店の女性:マラッカとペナンがミックスされているところです。

阿賢:マラッカとペナンをミックスしているんですね

店の女性:彼はペナン出身、私はマラッカ出身なんです。

阿賢:ペナン出身なんですか!僕もです。

店の女性:そうなんです、彼もペナン出身なんです。

阿賢:カレーミー(カレー麺)はペナンでは人気ですよね。

店の女性:そうですね、カレーミーです。

阿賢:こちらでは、カレーラクサと呼びます。
あなたはペナンとマラッカの味をミックスしましたね。
両方一緒に、世界文化遺産に応募しましたね。笑笑笑

(ペナンとマラッカの遺跡は、いずれも世界文化遺産に指定されている)


阿賢:マレーシア北部で有名なカレーミーは、南部でカレーラクサになっている。ラクサでもカレーでも、濃いスープを煮るために様々なスパイスが使われています。私が思うに、18世紀に"カレー"が登場する前は、東南アジアでは"ラクサ"が共通語として使われていたのかもしれません。

なんのスパイスが使われているか、教えてもらうことはできますか?

店の男性:玉ねぎ、エシャロット、そしてレモングラスです。

阿賢:他にありますか

店の男性:あとカフェライムリーフ(疯柑叶)です。

他にはありますか?

店の男性:あとトーチジンジャー(姜花)です。

他は?

店の男性:ガランガル(南姜、ショウガに似た刺激的な風味を持つスパイス)、ターメリック(黄姜)、

店の女性:あとキャンドルナッツですね。

阿賢:あ、ブアケラス(キャンドルナッツ)。
キャンドルナッツについて話すとき、二番目の材料のことを話さなければなりません。
この二つ目の材料はラクサスープを濃くします。それの濃さを加えることですよね。

店の女性:そうです。スープを濃くすることです。

阿賢:そしてキャンドルナッツを加えなければなりません。

マレー語ではブアケラス(Buah Keras)といいます。これは第二の成分(重要という意味?)で、スープに濃さを加えますね。

店の女性:濃くすることです。

(Buah Kerasを連呼しているということは、そんなに有名なものではないのかもしれないですね?)

阿賢:ラクサは古代インドのスパイスに影響を受けた、中華系の人々の麺料理やマレーシア沿岸の食文化です。東南アジアのユニークな濃いスープ麺です。

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