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菊池桃子「卒業‐GRADUATION‐」 作詞家秋元康初期の卒業定番曲:一戸信哉の「のへメモ」20230307

3月に入り、卒業式が近づいています。今年はMC3人のほか、番組に関係した多くの学生達を送り出すことになります。すでに関係する収録は終わっていて、卒業関係の歌を選曲しながら、放送の準備を進めています。

敬和キャンパスレポが始まって3年半。当初最新の曲を全く知らなかった私も、学生たちと相談し、自分でも勉強しながら、新しい楽曲をある程度調べて、自分で番組用に見つけられるようになってきました。ですが、いまでも、たとえば「卒業」というような、季節に応じた曲ということになると、やはり自分が若かった時代の曲が思い出されます。1980年代、卒業シーズンになると、多くの定番曲がラジオで流れていましたので、その記憶も鮮明だということなのでしょう。荒井由実「卒業写真」は1970年代の曲ですが、ハイ・ファイ・セットのバージョンと合わせて、よくきいた記憶があります。

菊池桃子さんの「卒業‐GRADUATION‐」もその一つ。

青森の中高生であった私は、当然ながら、菊池桃子さんを遠目にも見たことはなかったですが、部屋にポスターをはっていて、この曲もよく覚えています。卒業をめぐる「ほのかな思い」を歌った曲は、このほか、同時期の曲としては、斉藤由貴「卒業」もありました。

これらの曲は「ほのかな思い」を歌っていますが、今に比べると歌詞もストレートでわかりやすいのではないかと思います。当時の自分には、「ほのかな思い」にまつわるエピソードは、自分には大してなかったと思うのですが、今でも気分だけ、10代のような気分になります(鏡を見るべきですね)。

当時全く意識していませんでしたが、調べてみると菊池桃子「卒業‐GRADUATION‐」の「ほのかな思い」を作詞したのは、若き日の秋元康さん(もうひとつの斉藤由貴「卒業」は松本隆さん)。秋元さんの初期の卒業定番曲としては、おニャン子クラブの「じゃあね」の印象が強かったのですが、菊池桃子さんの「卒業」もそうでした。

学生たちでこれらの曲を知っている人はまずいないと思いますが、調べてみるとカバーしている人はいました。2012年にシンガーソングライターの川嶋あいさんが「My Favorite Songs~旅立ち~」というアルバムで、「卒業‐GRADUATION‐」を歌っています。これも10年以上前ですね。

「卒業‐GRADUATION‐」を、秋元康さんの「初期」の作品と書きましたが、実際にはもう少し前から作品は出されていて、1982年の稲垣潤一さんのヒット曲「ドラマティック・レイン」が、出世作になっています。この歌もよく知っていますが、長らく秋元康さんの作品という認識はありませんでした。


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