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ドナルド・キーンさんと新潟をつないだ敬和学園大学:一戸信哉の「のへメモ」20220423

2022年4月22日の放送では、名誉教授の北嶋藤郷先生に、長年に渡るドナルド・キーン研究の成果について、お話をうかがいました。北嶋先生の著書「日本におけるドナルド・キーン書誌/ドナルド・キーンをめぐる人びと」が、第12回新潟出版文化賞の大賞に選ばれたことから、大学においでいただいてお話をうかがったものです。

私自身が敬和に着任してから数年間、北嶋先生と同僚だったわけですが、学科が違うこともあってか、今回のようにさまざまなお話をうかがう機会はありませんでした。「文学」にあまり詳しくない私、ドナルド・キーンさんの足跡にもあまり知らなかったのですが、今回キーンさんのこと、それに関わる北嶋先生のご研究、ほかにも北嶋先生が手がけられたコールドウェルや良寛のことなど、新たな知見をいただくことができました。

敬和学園大学とキーンさんのことも、あらためてうかがうことができました(学生たちは全く知らなかったと思いますし、私もほぼ忘れていました)。ドナルド・キーンさんは、1991年10月に、敬和学園大学の開学記念講演会をされていました。1991年10月24日に、新発田市民文化会館で、「日本文学はなぜ面白いか」という講演をされています。敬和学園大学のFlickrにこの時の写真が残されています(Flickr、最近は私もあまり使っていませんが、こうやって公開できる写真をアーカイブしておくことは大事ですね)。

19911024開学記念講演会
19911024開学記念講演会

演題は「日本文学はなぜ面白いか」。新発田市民文化会館のホールが満杯になっている様子が見えます。

その後、2000年10月に、創立10周年記念特別講演会が行われ、ドナルド・キーンさんが再び新発田にいらして、小和田恒さんとともに講演されています。このとき大学では、ドナルド・キーンさんに、名誉文化博士号を授与したそうです。大学が触媒となって、ドナルド・キーンさんのような文化人を、新潟や新発田につなげていこうと努力していたということなのでしょう。

20001028創立10周年記念特別講演会
20001028創立10周年記念特別講演会

スクリーンも使わずに、垂れ幕が縦横にならぶ光景は、2020年にはあまり見られないものですが、大学が新発田に根を下ろして、新潟県、下越、新発田に、「文化の灯火」をともそうという意欲が現れています(それはひょっとすると、やや「上から目線」だったかもしれません)。同時にそれだけの熱意を、地元の皆さんから受け取っていたようにも感じます。

時代の変化の中で、地域や学生が大学に期待するものも、さまざまに変化しています。教育や研究のあり方にもさまざまな変化が現れています。アップデートを加えつつ、当時のような熱意を持って、新発田や新潟の社会、学んでいる学生たちの期待に答えるような、仕事をしていきたいものです。




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