《お念仏だより#90》4月7日は法然上人の誕生日

4月8日は花まつり
お釈迦様の誕生日
ですが、

前日の4月7日は
法然上人の
誕生日です。

法然上人が生まれたのは、
美作国（今の岡山県）
長承２年（1133）の
ことでした。

土地の豪族の家に生まれ、
幼名は勢至丸。
幼いころから武芸に励み、
とても利発な子供でした。

ところが、勢至丸が9歳の時、
父親が殺されてしまうという
事件が起こりました。

臨終の枕もとで、
「敵かたきを討ちます！」
と、誓う勢至丸に

「敵を討てば
また、相手に恨まれ
いつまでも
恨みの連鎖が
終わることはない。

出家をして
人々が平安に
暮らせる道を
見つけてほしい」

父の遺言を守り

勢至丸は、
母の弟が住職を勤める
菩提寺に
預けられることに
なりました。

菩提寺の住職だった
叔父の勧学かんがくは

勢至丸の優秀さを見て
比叡山に登ることを
勧めます。

13歳で比叡山に登った
勢至丸は、修行を重ね
法然房源空となりました。

比叡山の修行僧の中でも
「知恵第一の法然房」と
いわれるほど、
優秀だったので、

将来は、比叡山を
背負って立つ
高僧になることを
期待されましたが、

法然上人は、
世俗的な比叡山の
現状をきらい、

西塔さいとう黒谷くろだにに隠棲します。

修行すること30年。
43歳の時に
浄土宗を開宗し、

比叡山を下りると
京都の町で
お念仏の教えを
広めることになったのです。

来年は、
浄土宗開宗850年。

ともに、お念仏を
称えましょう。

南無阿弥陀仏

法然上人のお歌―咲きにほふことばの花 (なむブックス)