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晃助と留守番での出来事

 彼は年下の女性と留守番をしましたが、失敗からも学びました。

 俺様はゲームエンジニアの経験を生かして、在宅でもエンジニアの仕事をしている。他にも、派遣でも土木作業や現場仕事等もしている。
「今の仕事も身についてきたぜ。在宅でも働けるぜ。」
 俺様も前職は解雇されてしまったが、今の仕事も身についてきたのも、多くの仕事があるのも、在宅でも働けるのも良いと思う。
「家から出たくない時も、在宅で仕事なら仕事をする気になるぜ。」
 俺様も家から出たくない時も、在宅で仕事なら仕事をする気になる。今の時代は仕事も多様化している時代だ。
「晃助。」
「慎也だぜ。」
 俺様も慎也とも仲が良いのも変わらないが、この時も慎也から俺様に連絡してきた。
「麻衣と一緒に留守番してくれ。麻衣を寂しくさせたくないんだ。」
「俺様も留守番するぜ。」
 慎也が麻衣と一緒に留守番をしてくれと頼んだので、俺様も話に乗った。俺様も妹と一緒に育った兄貴だから、年下の女性と一緒くらいは慣れている。
「麻衣!俺様のお出ましだぜ!」
「晃助だ。」
 俺様は慎也のマンションに着いた。麻衣が留守番をしていた。
「男性みたいだぜ。」
 麻衣は神谷家の妹達とは明らかに違う。麻衣の強そうな見た目も、力強い低い声も女性なのに男性みたいだ。
「俺様は在宅で仕事をしているんだぜ。」
 俺様はパソコンを出して、慎也の机に置いて仕事を始めた。俺様も在宅でも仕事をしているのを、麻衣にも一応言った。
「麻衣も構わないぜ。」
 俺様が仕事に集中している間、麻衣も特に構わなかった。
「腹が減ったぜ。」
 俺様は仕事をしながら、袋のポテトチップスを取り出して、貪り食った。
「麻衣は食わねえのか。」
「私はお菓子が好きじゃないんだ。」
 俺様も麻衣にも食べないのかも聞いたが、麻衣も菓子が好きではないと応えた。
「彼氏はいるのか。」
「いないんだ。」
 俺様は麻衣に彼氏がいるのかも聞いたが、麻衣もいないと応えた。
「気に入らねえ・・・。」
 俺様は愛想もない、表情もない、低い声も見た目も男性みたいな麻衣が気に入らなかった。優里奈が俺様の理想の彼女としても、穂香が俺様の理想の妹としても、麻衣はあまりにもかけ離れている。
「麻衣!」
「何だ。」
 俺様は仕事をしながら、麻衣を何度も大声で呼んだ。
「麻衣!男性みたいに低い声で話すんじゃねえ!もう少し高い声で話せ!」
「麻衣!男性みたいにするんじゃねえ!女性らしくしろ!」
「麻衣!俺様は兄貴だぜ!逆らうんじゃねえ!」
 俺様は麻衣に向かって、高い声で話せ、女性らしくしろ、逆らうな等と暴言を吐いた。俺様の注意ではなく暴言だ。
「麻衣!聞いてねえのか!」
 俺様の暴言を、麻衣は相手にもしない。俺様も、麻衣が俺様の言うことを聞いていないのかとも思えた。
「昼だぜ。」
 俺様が麻衣の監視の下で仕事をしていたら、昼になった。
「飯の時間だぜ!麻衣も俺様と一緒に来るんだぜ!」
「お供するか。」
 俺様は飯の時間と言って、仕事を中断してショッピングモールに買い物に行った。俺様も麻衣にも一緒に来るようにと言うと、麻衣も一緒に来た。
「麻衣は飯は食わねえの。」
「私は食べないんだ。」
 俺様は今すぐにでも飯を食べたいのに、麻衣は食べないと一言だった。
「俺様が金を出してやるぜ。」
「ありがとう。だったら飲み物くらいは買うとするか。」
 俺様は態度を柔らかく変え、麻衣に金を出した。麻衣は0カロリーの緑茶を一本買った。
「飯は食わねえの。」
「食欲がないんだ。朝も何も食べないんだ。」
 俺様も再び聞いたが、麻衣も食欲がないとも、朝も食べなかったとも応えた。
「買わねえと俺様が全部買っちまうぜ。」
 麻衣が緑茶しか買わないので、俺様は全部買ってしまうと言いながら菓子パン、総菜パン、カップ麺、ポテトチップス、チョコレート、ジュースを金がある限り買ってしまった。
「美咲は俺様達のお姫様だぜ。少しは見習えよ。」
「私と美咲ちゃんとは質が違うから見習えないな。」
 俺様は買った食べ物を貪り食いながら、美咲が俺様達のお姫様とも、少しは見習えとも言った。だが、麻衣は美咲を見習おうともしない。
「美咲は怒ると怖いんだぜ。特に家族の問題には容赦ないぜ。」
 ただ、美咲は俺様の家庭内暴力にも激怒してきたこともある。優しい美咲も家族の問題には容赦ないのも、俺様も身をもって知った。
「俺様の妹達はおとなしくて女の子らしいぜ。少しは見習えよ。」
「そんなの見習えるか。」
 俺様は、神谷家の妹達もおとなしくて女の子らしいとも言った。だが、こちらも麻衣は他の女性なんか見習えるかと反論した。
「暴飲暴食だぜ・・・。」
 俺様は仕事をしながら、暴飲暴食してしまった。麻衣はその姿を不快に思うかのように、何も食べなかった。
「仕方がないな。」
 麻衣は俺様が仕事をする間、仕事が休みだからか読書や筋トレや室内運動等をしていた。
「酒が欲しいぜ。」
 俺様は酒が欲しくなった。暴飲暴食をした俺様だが、仕事でエネルギーを消費してしまった。
「麻衣!酒買って来い!」
「晃助が買え!」
 俺様は仕事をしながら、麻衣に「酒を買って来い」と命令した。麻衣は俺様が買えと言い返した。
「酒買って来い!」
「晃助が買え!」
 俺様が何度も酒を買って来いと言っても、麻衣は俺様を呼び捨てで「晃助」と呼んで、俺様が酒を買えと乱暴に言う。
「酒買って来い!」
「うるせえ!王様と家来じゃない!」
「女性らしくしろ!」
「無理だ!」
「高い声を出せ!」
「無理だ!」
「酒買って来い!」
「晃助が買え!」
 俺様と麻衣は、どちらが酒を買ってくるかで言い争いになってしまった。俺様が何を言っても、麻衣は言うことを聞かない。神谷家の皆は俺様の話を聞くのに、麻衣は強気で反論してくる。
「俺様の金だぜ!麻衣が酒を買って来い!」
「だったら私が買ってきてやる!その代わりにお兄ちゃんに言いつけるぞ!」
 俺様も酒代を出した。麻衣も酒代を出すのなら酒を買いに行くと折れたが、その代わりに慎也に言いつけるとも怒鳴った。
「買ってきてやったぞ!」
「態度の悪い奴だぜ!」
 麻衣は酒を買ってきたが、俺様に向かって乱暴に買ってきてやったぞと言った。俺様も麻衣の生意気な態度には、非常に腹が立った。
「早速飲むぜ。」
 俺様が気分を変えるために早速酒を飲もうと、酒缶に手を伸ばした・・・その時だ。
「腹いてえ・・・!」
 俺様は酒を飲もうとしたら、急に腹が痛くなった。直後に下痢が襲ってきて、俺様は即座にトイレに駆け込んでしまった。暴飲暴食をした俺様の自業自得だ。
「腹いてえ・・・。」
「自業自得だ!無駄に大きな音で排泄しやがって!」
 俺様は腹痛を起こして、下痢をしてトイレに籠城してしまった。麻衣も自業自得とも、無駄に大きな音とも罵った。神谷家の妹なら俺様を心配して「大丈夫?」くらい聞くのに、麻衣は俺様を心配もしない。
「下痢止めを買って来い・・・!」
 俺様はトイレを出られないまま、麻衣に下痢止めを買って来いと指示した。
「下痢止めなんか買いに行かないからな!お兄ちゃんに言いつけるぞ!」
 麻衣は下痢止めなんか買いに行かないと吐き捨てて、慎也に連絡した。神谷家の皆なら、誰かが下痢をしたら下痢止めを買いに行くのに、麻衣は下痢止めを買いに行こうともしない。
「慎也お兄ちゃん・・・。晃助と私と一緒に留守番したんだ。でもどうしようもない奴で、私に乱暴なことばかり言うんだ・・・。」
 麻衣は慎也に連絡した。慎也は実の兄だからか、麻衣の俺様に対する態度とは明らかに違う。
「腹が痛いぜ・・・。下痢止めはねえのか。」
「うるせえ!私を奴隷にしやがって!」
 痛い腹を何度も擦りながらトイレを出てきた俺様だが、当然下痢止めなんかなかった。それどころか、麻衣は俺様に買ってきた酒をすべてぶっかけた。俺様は全身酒浸しだ。
「何すんだよ!」
「うるせえ!暴言ばかり吐きやがって!」
 全身酒浸しの俺様に、麻衣がバケツで汲んだ水をぶっかけた。俺様は酒と水でずぶ濡れだ。濡れていてはまた腹を壊してしまう。
「俺様を濡らしやがって!」
「うるせえ!汚れたじゃねえか!掃除しろ!」
 ずぶ濡れの俺様に、麻衣も「掃除しろ」とタオルも雑巾も投げつけた。俺様も相当乱暴だが、麻衣も人に物を投げつけて渡すとは乱暴だ。
「俺様も彼女に言いつけるからな!」
「勝手にしろ!」
 俺様は身体も拭いて、床も掃除しながら、優里奈に言いつけると携帯を取り出した。麻衣も「勝手にしろ」しか言わなかった。
「優里奈、慎也のマンションに来てくれ。俺様と麻衣がトラブルになっちまったぜ。」
 俺様は優里奈にも、麻衣とトラブルになったから来てくれと連絡した。
「晃ちゃんと麻衣ちゃんがトラブルになってしまったの。私もすぐ行くわ。」
 優里奈も仕事もあるのに、この時はすぐ行くと応えた。
「留守番していたか!」
 慎也が帰ってきて、俺様と麻衣に留守番していたかと聞いた。
「晃ちゃん!麻衣ちゃんに何をしたのよ!」
 俺様も連絡したように、優里奈も俺様と麻衣のもとに来た。優里奈も女性なのもあり、俺様が麻衣に悪いことをしたかのような言い方をした。
「何があったのか教えてくれ。順番に聞くからな。」
 慎也は何が合ったのかとも、順番に聞くからとも聞いた。
「晃助と私で留守番をしたんだ。そしたら晃助が私に高い声で話せ、女性らしくしろ、逆らうなばかり言って、酒を買って来いって私に買わせたんだ。私も怒って晃助に酒も水もぶっかけちゃったんだ・・・。私も晃助にも「うるせえ」だの「しやがって」だの、乱暴なことも言ったんだ。」
 麻衣も留守番での出来事をすべて話した。麻衣も俺様の暴言も、俺様に奴隷のように扱われたのも、俺様に酒も水もぶっかけたのも、麻衣も暴言を吐いたのもすべて話した。麻衣も俺様にも、慎也にも優里奈にもメモ書きも見せた。
「俺様と麻衣で留守番をしたんだぜ。俺様、麻衣が気に入らなくて高い声で話せ、女性らしくしろ、逆らうなって暴言を吐いちまったぜ。それでも改善しないから酒を買えって指示して、腹を壊しちまったから下痢止めを買えって指示したんだぜ。そしたら麻衣が怒って、酒も水も俺様にぶっかけたんだぜ。」
 俺様も麻衣と留守番をしたとも、麻衣が気に入らないから暴言を吐いたとも、改善がないために酒を買いに行かせたとも、腹を壊してしまったから下痢止めを買えと指示したとも、麻衣が怒って俺様に酒も水もぶっかけたともすべて話した。
「晃助!反省していないのか!」
 慎也は俺様を名指しして、反省していないのかと怒鳴った。
「晃助も家族にも優里奈にも、麻衣にも暴言や乱暴な行為をするのか!麻衣も晃助に「うるせえ」だの「しやがって」だの乱暴なことを言って、酒や水をかけるとはどういうことだ!2人とも反省しろ!」
 慎也も俺様の家族や優里奈への暴言も、麻衣の暴言も乱暴な行為も反省しろと強く叱った。
「晃ちゃんも麻衣ちゃんも両方悪いわ。晃ちゃんは女の子に乱暴しないこと。麻衣ちゃんは先輩に乱暴しないこと。人に買って来いなんて言うのも、お酒や水を人にかけるのももってのほかよ。」
 優里奈も話を聞いて、俺様も麻衣も両方とも悪いとも言った。俺様は女性に乱暴しない、麻衣は先輩に乱暴しないとも、人を使い走りで乱暴に買い物に行かせるのも、酒や水を人にかけるのももってのほかとも厳しく注意した。
「麻衣、俺様を許してくれ。」
「私も悪かったな。気をつけような。」
 俺様も麻衣にも許してくれと訴えた。麻衣も悪かったのを認めた。俺様も麻衣も反省し合うことで、問題も解決した。
「麻衣も生意気だが、元気が良い強い子だぜ。俺様も嫌ではなくなったぜ。」
 俺様が思った以上に麻衣もボーイッシュで生意気だが、元気が良い強い子だった。同時に、麻衣も女性だからか、俺様に対しても優しい所もあった。最初は麻衣を気に入らなかった俺様だが、今では嫌ではない。
「俺様も麻衣も反省だぜ。どっちも反省しないとならないぜ。」
 俺様も女性に乱暴してはならない。麻衣も先輩に乱暴してはならない。今回の留守番も通して、お互いに反省したのであった。

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