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お小遣いのその後

月が変わったので娘を呼んでお小遣いをあげました。

はい、予想通り。娘は手持ちのお小遣いを使い切っておりました。

よしよし。ここからが本番です。
何が本番かは、前回のお小遣いに関する記事をご覧ください。


 ツムギ、お小遣い帳とお小遣いを全部持っていらっしゃい。

そう声をかけると娘は、ヤバイ、ヤバイ、怒られる、怒られる、と震え笑いしながらリビングにやって来ました。

お財布はなかなか開けられません。


この時点で、私は娘の残金がほぼないことを知っていました。
先日、社会科見学の前日に、何も準備を進めていなかったようなので、その日私の帰宅が遅くても、自分で百均でレジャーシートを買うお金があるのかどうか、出勤前に確認をしておいたのです。
お小遣いの残りは百均でさえ、何も買えない状況でした。
それでも、Suicaに残金はありましたから、いざとなったらそれで買いに行かせればいいか。と、考えていました。
結果、私が帰ってから荷物の確認をしたけれどレジャーシートは入っておらず、どうするつもりだったのかと聞くと「持っていないから、仕方ないと思って、持っていかないつもりだった」と言うので、それじゃあお友達にも迷惑がかかるでしょう?と、私が持っていたペラッペラのレジャーシートを出すと、それでいいとリュックにしまったのでした。


話が逸れましたが、お財布を開ける代わりに、娘はお小遣い帳を広げて、一行に『本、文具、おかし 3,797円 のこり7円』と記入しました。

事前にこの状況を知っていてよかった。
いきなりこれを目にしていたら、またカッカカッカと怒りが込み上げてくるところでした。

 本と文具は買った物を持っていらっしゃい。

お気に入りの文庫本の3巻とすみっこぐらしのスティックのり、大好きな水色の透明下敷きを持って来ました。

 ー文具は、Kちゃんとおそろいがほしくていっしょに買ったの。これの他に学校に、えんぴつけずりとのりがあるの。

ひとつひとつ値段を確認して、お小遣い帳に記録していきます。

 ーあ、それとね。

娘は自分の部屋に引き返すと、キラキラしたスーパーボールを持って戻って来ました。

 ーこーゆーのが流行っていてね、これを6個買ったの。

流行ったよねー、ほしいよねー、とうなずくより早く、衝撃の告白。ろ、ろっこ??
万が一、友達に配っていたらいけないと思い、全部持って来るように言うと、今度はパーカーのポケットに残り5個のスーパーボールを入れて来て、マジックショーのごとくひとつずつテーブルに並べていきました。

どうして6個も買ったのか質問すると、こう言うことでした。

スーパーボールを買ったのは、駄菓子屋さん横のガチャガチャ。ひとつめはキラキラが出て、調子に乗ってふたつめを買ったら、なんと、娘の好きな善逸柄のスーパーボールが出て来て、それなら他のキャラクターもあるのかと、一緒にいた友達と買いまくったそうです。
その後はキラキラや、目玉が描いてあるものしか出ず、気づいたら手元には6個のスーパーボールがあった。と。

それ、まんまとガチャガチャにやられてる人。
世の中にはそんな仕組みが山のようにあるんですよ。

結局、一番心配していたおやつ代はおよそ900円。
まあ、想像していたよりは少なかったので、ちょっと安心しました。

 さて、この状況を見てどう思いますか?

ーたくさん使い過ぎちゃいました。

 そうだね。ひとつひとつどうだったか考えてお小遣い帳に書いてみて。

●本→今買わなくてもよかった
●えんぴつけずり→ねだんを見てから考えればよかった
 (なんと、鉛筆削りは値札がついていなかったそうで、レジでお金を払ってからレシートを見たら300円もしてビックリしたのだそうです。値段も見ずに買うなんて、どこぞの姫なのか?こっちがビックリだわ)
●スティックのり→キラキラしていてかわいいと思ったけど買わなくてもよかった
●したじき→こうかいしていない
●のり→こうかいしていない
●スーパーボール→6個もいらなかった
●おかし→買いすぎた

 はい。よく考えてえらかったね。
 じゃあ、今月のお小遣いをあげるけれど、どうやって使うか先に考えて書いてみたら?
 まず、おかしにはいくら使う?

 ー1日50円〜100円にする。

 学校がある日は毎日お友達と遊んでいるよね?
 平日1週間5日、4週間で20日、1日50円だと1ヶ月でいくら?

 ー!!1,000円!!

 そうだね。おかしだけで他は何も買えないね。

 ーじゃあ、1週間に3回にする!

 それだと、600円。500円は貯金するって言っていたけど、500円残らないね。どうする?

●おかしは火曜と木曜に50円ずつ
●100円は文具など好きな物を買う
●500円は本やゲームソフトを買うために貯金する

11月の予算はこう決めたそうです。

正直、来月もまた、使い切っちゃった、と言うだろうと予測していますが、まあ、それくらいなら許容範囲。
それよりも、今まで自分が不利な話を持ちかけると、途端に耳も口も心も閉ざしてしまっていたのに、こんなにちゃんと話し合えたことに、私は感動していました。
嫌なことには断固向き合いたくない娘が、一度も膨れることなく会話ができた。このことに、成長を感じました。

 ー前の家にいたときにはね、ガチャガチャは好きにやらせてもらえなかったの。こっちに来てね、自転車も買ってもらって遠くまでひとりで行けるようになったし、自分のお金でガチャガチャができる!って、うれしくなってたくさんやっちゃったんだ。

そうか、そうなんだね。
気持ちはわかるよ。
やってみたらいい。
失敗してみたらいい。
失敗して、反省して、成長してみたらいい。

母さんも同じだよ。

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