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けんかといじめの違いについて

遅かれ早かれその日は来ると思っていましたが、ついにその日はやって来ました。

三角関係に悩んでいた(と言うよりは、怒っていた)娘は、とうとう親友のSちゃんに聞いてしまったのです。

「SちゃんはKちゃんがいればツムギはいなくてもいいの?」と。

Sちゃんは、決してツムギのことが嫌いではないのは、私たちの目から見ても明らかでした。
でも、Sちゃんは地元っ子だし、男子からも女子からも人望が厚い。
寧ろ、そんなSちゃんと転入生のツムギが、2人で遊ぶほどに仲良くなれたことが喜ばしいことなのに。

「そう思うんだったらそうなんじゃない?」

Sちゃんのひと言が娘を傷つけてしまったのではないかと心配したSちゃん母が私に教えてくれました。


傷つくも何も、それまでにさんざんKちゃんと仲良くしているSちゃんに、嫉妬心を露わにして傷つけてきたのはツムギなのに、そんなことを言わせてしまって申し訳なかったと私は伝えました。

自分の放ったひと言に傷ついて母に報告しながら泣いてしまったSちゃん。

ツムギはきっと家では言わないだろうから、と言うSちゃん母の予想通り、お父さんに「学校で何かあったか?Sちゃんと仲良くしてるか?」と聞かれても「何もないよ。仲良くしてるよ」と答える娘。


Sちゃん母は、絶対にいじめになるようなことはするな。と言ってくれたそうだけれど、Sちゃんがそんなことをしないことは信用できました。
ただ、Kちゃんを含め、周りの子たちはわからない。

あんなに怒りっぽく、相手の気持ちを考えられない娘のこと、以前から、いじめの対象になりやすいと心配はしていました。


さて、けんかといじめ。境界線はどこにあるのでしょう。

複数人で弱い立場の者に継続的に行われる不快な行為。

いじめを簡潔に定義するとこんな感じでしょうか?

Sちゃん母に言いました。

例えば、わかりやすく言うと「ツムギの家は本当のお母さんじゃないくせに!」のような、ツムギではどうにもならないことを言ってしまったら教えてほしい。
だけど、お互いがお互いのことを言い合って、一時的に嫌いになったとしても、それはそれ。人間関係の勉強だと思うから、親は介入せずにこどもたちで解決させてほしい。

そう考えたときに、親が知っておかなくてはいけないことは、怒りっぽく、相手の気持ちを考えられないことが、本人の力で変えられることなのかどうかと言うことでした。

つまり、それが性格によるものなのか、発達障害によるものなのかを知っていないと、ジャッジができないのではないかと思ったのです。

そしてもうひとつ思ったのは、仮に後者だった場合に、それは「弱い立場」なのか。

「特性」と捉えるのであれば、定型発達の子にもさまざまな特性がある。そこに上下関係や強弱が存在してしまう社会は健全と言えるのだろうか?


そうは言っても、このままでは娘は、大切な友達を失いかねないし、一番の居場所であるサッカーにも行きづらくなることも想定されます。

直接的ではないにしても、家庭で教えられることを模索していく必要があると、新たな課題に向き合うこととなりました。

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