グルーヴとノリの違いに関する小考

個人的に、今月は「グルーヴ強化月間」という感じで曲を作ってます。グルーヴ設計は僕の昔からの弱点というか…。さすがに今はもう苦手意識ではないけど、ちゃんと意識してやらないと心地良いグルーヴにならないので、気を付けているわけです。それを今月は特に気を付けてやろう、という自分なりの気持ちの持ちようですね。

グルーヴ=ノリではない

グルーヴって何?というと実は言語化するのがすごく難しくて、いわゆる「ノリ」とはちょっと違う概念なんだと思うようになったのは、本当にここ数年のことです。

「ノれる」とか「ノリがいい」とかいうと、だいたい僕なんかは、アップテンポで縦のりで四つ打ちで…なんて思ってしまうんですが、そうじゃないんですね。

パッと今思いつくとこだと、たとえばBruno MarsのThat’s What I Likeとか、ああいう感じで、BPMもゆっくりめだし、音符的な構造も箇所によっては結構シンプルなんですね。

そうやって考えると、いわゆる「アップテンポでノれる」とかいったことは、グルーヴの在り方の一形態でしかないと言えるわけです。

では、グルーヴis何?

それじゃあグルーヴって何?って話になります。これ本当になんて言っていいのかわからないんですが、「その中に存在するだけで心地良くなれるような時間の刻み方」だと思うんですね。

音楽って時間芸術でして、あらゆる音楽表現は時間軸上にプロットされます。そして、時間経過による様々な音楽的要素の変化-それによってもたらされる刺激というのは、受け手の時間感覚に影響を与えるわけです。たとえば、時計の針がカチコチ鳴るのを聴いて1秒の長さを体感できるようにです。

そして、「心地良いと感じる時間の刻み方」というのも存在するわけでして、それは何もテンポが速いとか遅いとか、8beatか16beatか、とか、そういった表現の一形態に留まる話ではないわけです。

どうやってそれを生み出せば良いのか

じゃあ、「心地良いと感じる時間の刻み方」というやつは、どうやって作ればいいのか…って話なんですがね。そこは僕もまだはっきり説明できるほど理解できていません。

とにかく4小節だけ、トラックだけ、なんでもいいから作ってみる。ドラムだけで出せる場合もあるし、ベースとギターとの組み合わせで活きてくることもあるし、何をどうやっても満足いかないこともありますが、とにかく作ってみて、自分で聴いて判断する以外に、今の僕にはやりようがない状況ですね。

数撃ちゃ当たるってやつでしょうか。そんな感じでちょくちょくやっています、というお話でした。



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