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いわき市議会12月定例会・いわきFC部分

いわき市議会12月定例会一般質問が6日スタートしました。12月定例会では、木村謙一郎、田頭弘毅、柴野美佳の3議員がいわきFCについて質問を行う予定。一般質問初日の6日は木村謙一郎議員(@55iwaki)がいわきFCについて大項目で質問を行う為、久々に傍聴してきました。イギリス留学時に経験したパブでサッカー談義に興じる多国籍の人々の盛り上がりにも触れながら、JヴィレッジスタジアムやいわきGF、いわきFCと市の連携などについて約25分間質問を行いました。全文を掲載したいのですが、いくつかの重要なポイントを抜粋して掲載していきたいと思います。

ただ、あくまで速記による書き起こしですので、正式な答弁と言い回しが違ったり、削除文がそのままになっている可能性がありますので、参考程度に留めておいていただければ幸いです。また個人的には、いわきFCを愛する多くの人々に「議会」に対して興味を持ってもらい、それぞれが「今、何をしなければならないのか」を考える切っ掛けとしていただくことが一番大事だと考えて掲載している為、本稿をもって憶測情報を発信されることは本意ではありません。その部分はご注意いただければ幸いです。

Jヴィレッジについて

木村議員「Jヴィレッジをホームスタジアムとして使用する為の課題は」

総合政策部長照度1500ルクス以上を23年開幕までに設置しなければならないが、Jヴィレスタジアムの照度は800ルクスとなっている

木村議員「照明施設回収の見通しは」

総合政策部長「Jヴィレッジを所有する一般財団法人福島県電源地域振興財団を所管する福島県によると、現時点で改修の予定はない」

いわき市議会12月定例会・書き起こし1

J3基準のスタジアム確保について

木村議員「J3基準のスタジアムの確保とJ2、J1基準のスタジアム確保を分けて進めることが今後検討を進める上で必要ではないか」

内田市長「可能な限り地域と一体となり、いわきFCを応援し支えていきたいと考えている。本格的なJ2、J1基準のスタジアムに関しては用地の確保、整備主体、資金調達、交通インフラなど多くの検討すべき課題があると認識している。一方でJ3基準のスタジアム確保はいわきFCの躍進を支える上での喫緊の課題。その為に当面の対応となるJ3基準のスタジアムの確保と将来的に必要となるJ2、J1基準のスタジアムについての議論は分けて検討を進めるべきと考えている。まずは勢いに乗ってJリーグに乗り込んでいくいわきFCを後押しできるよう、市として対応をしっかりしていきたいと考えている」

いわき市議会12月定例会・書き起こし2

いわきGFの暫定的な改修を行う影響について

木村議員「いわきGFの暫定的な改修を行った場合、利用者や団体への影響をどう捉えるか」

総合政策部長「(いわきGFは)いわきサッカー協会、いわき市ラグビーフットボール協会が中心に利用されている。両協会からかねてより、改修要望が出されている。このため改修にあたっては両協会と協議の上、検討を勧め進めていく必要がある。仮に改修によりいわきFCが同施設をJリーグスタジアムとして使用することになると、これまでよりも両協会の使用が制限されることとなり、その影響を考慮する必要があるものと考えている」

木村議員「では暫定的改修によるメリットは」

総合政策部長「両協会から寄せられいる、施設の高規格化に応えることができる。市民の皆さまの利用環境の充実に繋がることになる。またスポーツ合宿や大会等の誘致によるスポーツツーリズムの推進にも大きく寄与する。またインターハイ男子サッカー大会へも好影響を与えるものと考えている。さらにはいわきFCのホームスタジアムを確保出来るだけでなく、J2以上の高みを目指すために必要となる「Jリーグの例外規定」を活用したJ2ライセンスの取得にも繋がることが期待できると考えている。」

いわき市議会12月定例会・書き起こし3

いわきGFの暫定的な改修について

木村議員「いわきGFの改修を早急に進める必要があると考えるがどうか」

内田市長「いわきGFの改修については、まずは利用団体であるサッカー、ラグビー両協会との協議調整が必要になると考えている。またJリーグ基準のスタジアムを見据えた改修にあたっては、いわきFCの意向確認をはじめとし、スタジアム基準を定めるJリーグとの協議やいわきFCのホームである双葉郡町村との協議も必要となると考えている。改修にあたっては今申し上げたプロセスを経る必要がある。また財源の確保ということも課題となる。一方で部長が答弁したるメリットも大いにあると思っているので、(この先次、一部聞き取れず)すみやかにしっかりと判断していきたいと考えている。

木村議員「一番まずいのは、いわきFCがJ2、J1に昇格出来る成績を収めたにも関わらずスタジアム問題がネックとなり、昇格出来ない。この状況は市としても思わしくない。早急に打開策を見出してほしい。

いわき市議会12月定例会・書き起こし4


市といわきFCの連携について

木村議員「今後市はどのようにいわきFCと連携していくのか、その意気込みを示せ」
内田市長「私も市長就任後、4回観戦した。昨日も有終の美の場面を観戦して非常に感銘を受けた。いわき市は10年前震災があった。一昨年は令和元年東日本台風があった。そういう災害をひとつひとつ乗り越えてくる中で、またコロナ禍もあって大変な状況にあった。そういう中でいわきFCの力というものは、非常に大きなものだと思っている。市としてはいわきFCをひとつのサッカークラブとしてだけではなく、地域に社会価値をもたらすまちづくりの担い手、そして人に勇気と希望を与える大きな存在だと思っている。これまで以上に同クラブをはじめとし、スポーツによる人・まちづくり推進協議会との連携協力を蜜にしていきたいと思う。そして人づくりを始めとして、本市ならではのスポーツメディカル・ツーリズムの推進やシティセールスによる都市ブランド力の向上に取り組んでいきたい。今後さらにいわきFCがより多くの市民にとって不可欠の存在となるよう、プロスポーツを観戦するカルチャーの醸成や、ファン層の裾野を広げるための空間・仕掛け作りなどを進めていわきの未来を作っていくパートナーとして共に歩んでいきたいと考えている」

いわき市議会12月定例会・書き起こし5

木村議員〆の発言

木村議員「いわきFCに関しては令和元年6月定例会で(議題に出たが)、事業可能性調査が出たばかりで、どうしても金額面・コストの議論が優先されてしまい、企業理念や何故やるのかという議論があまりなされずに、金額だけで尻すぼみしていったのかなと思っている。これまでの(今日の)答弁をみると、非常に前向きに、意気込みを感じるような答弁となっている(雑音で聞き取れず)…事業を推進していってほしいと考えている。いわきFCと連携したまちづくりには大きな可能性があると実感している。イギリスでの留学生活で実感したサッカーの持つ力、プロスポーツチームの持つ力というものは、皆さんの前で断言できるくらい大きなインパクト、様々な方面に大きなインパクトがある。市長答弁にもあった通り、市民が一体となって何かを成し遂げようとする力(聞き取り不能)こうした活力をいわきで体現(再現?)することができれば、私たちのふるさとはまた1つ大きな階段を登ることになると感じているので、いわきFCと連携したまちづくりのさらなる推進を願いたい。」

いわき市議会12月定例会・書き起こし6

個人的雑感

それなりに長く議会を傍聴しているが、現職市長が「引き続き調査検討」や「機を捉えて」などの曖昧とした表現に留まらず、具体性をもった前向きで踏み込んだ答弁を行ったのは正直驚きだった。しかも、単に「いわきFCというクラブが出来たから」、「強くて上に上がりそうだから」ではなく、いわきFCが何のために存在しているのか、何を成し遂げたいと考えているのかを含む、いわきFCの理念をきちんと理解された上で答弁してくれたことには、大きな感動を覚えた。それは「市としてはいわきFCをひとつのサッカークラブとしてだけではなく、地域に社会価値をもたらすまちづくりの担い手、そして人に勇気と希望を与える大きな存在だと思っている」、「今後さらにいわきFCがより多くの市民にとって不可欠の存在となるよう、プロスポーツを観戦するカルチャーの醸成や、ファン層の裾野を広げるための空間・仕掛け作りなどを進めていわきの未来を作っていくパートナーとして共に歩んでいきたいと考えている」との答弁にきっちりと現れている。

最終戦の大倉代表の挨拶にもあった「J2とは言わないでほしい」という言葉には「スタジアム論や昇格論が全てではない。ファン、サポーターもそこに流されることなく、いわきFCの理念を常に忘れず共に進んでいこう」という意味が言外に含まれていたと理解している。とは言え、やはりスタジアムは当然気になる。そんな中で私たちサポーターが、議会などを通し市の財政や考え方、いわきFCとどう連携をしていくのかを知る、考えることにはとても大きな意味があると考えている。市に県に何を作ってもらえるではなく、「私たちが、クラブが地域に何をもたらせるのか」を1人ひとりが説明できて初めてスタジアムを求めることが出来るのだと思う。

動画

動画が公開されましたので、リンクを貼らせていただきます。
前記したように、書き起こしの為実際の発言内容の聞き間違いなどがありますが、ぜひご自身の目と耳で「魂の息吹く」「いわきFC」などの言葉が飛び交う論戦を確認していただければ幸いです。



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