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「UXのすゝめ」~UXデザインの勉強をすると優しくなれるんじゃないか?~

UXの勉強を始めましたが、現在の仕事の中ではなかなか「UXデザイン」と銘打ってする仕事はありません。だけども、実践の機会を増やしたいので、日常と「UX」を結びつけ何かチャンスを探ろうとしました。
そこで、思ったことが今回のテーマです。
「UXデザインを勉強すると優しくなれるんじゃないか?」

こんな人におすすめ

・「UXデザイン」を勉強したいけど、今の自分とは距離感を感じている
・学んでみたいんだけど、どこで実践すればいいのか困っている
・「UXデザイン」をやると、優しくなれるの?と疑問に思っている

テーマの背景

「お勉強を始めます。」と宣言をしてから、1ヶ月弱ほど経ちました。
なんとかGoogleのUXデザイン講座であったり、書籍を読み進めたりできています。社内で勉強仲間もできました!インプットに関しては好調です。

特に『UXデザインの教科書』はもっと早く読めばよかったと後悔しているくらいお世話になっています。
UX自体、デザインプロセス等の説明だけではなく、各要素がどのように関係しているのか理解できる書籍です。
「デザイン思考」はなんとなくわかったけど、「UXデザイン」についてもっと勉強していきたいという方にすごくおすすめです。

インプットは習慣化できてきた一方で、
非常に困っているのが「実践機会を得ること」です。

日常的に「デザイン業務」を担当しているわけではないので、
実践の機会は自分で探す必要があります。

Googleの講座や書籍で「ビジネスにおけるUXデザインの重要性」は、よく語られています。
しかし、「日常生活の中でどう活かせるのか」はあまり書かれていません。それか「UXデザインは全てのことに活かせます」という広すぎる内容でした。

自ら何かプロジェクトを始めたり、周囲の人が何かしているところでそのチャンスを探すこともできるだろうと思います。

ただ、もっと簡単に/日常的に実践する方法があったらいいな
実践の機会を増やそうと思い、日常と「UX」を結びつけチャンスがないか探しました。
そこで思ったことが今回のテーマです。


「UXデザインを勉強すると優しくなれるんじゃないか?」

ここで「?」が浮かんだ人は、是非この後も読み進めてください。

一見、唐突な内容ですが「UXデザイン」と「優しさ」それぞれについて整理して、この2つのつながりを見ていきたいと思います。

優しさは「相手の見えない部分を考慮することから」

今回は、哲学的な話ではなくあくまで「UXデザイン」と「優しさ」のつながりを見ていくので定義の良し悪しについては考慮しません。

「優しさ」のイメージを合わせるために、
僕が優しさをどう捉えているかざっくりと整理したいと思います。

日常的に人と関わっていると優しいなとか、優しくないなと思う瞬間がありますよね。

例:「優しくないな」と感じたこと

正直、最近はほとんどないですが小学生の頃に突然近所のおじさんに怒鳴られた記憶があります。

突然だったので、驚きと恐怖はありつつも「なんで?」という気持ちが一番強かったです。
気持ちが強かったせいか「なんで?」と聞いてしまっていました(笑)
今考えると当然かもしれません。
答えは返ってこないし、会話にもなりませんでした。

これについて少し整理すると以下のように捉えられます。
・おじさんは怒鳴っている
・何が怒るトリガーになったのか不明
・相手(僕)のことについては何も聞かない
・相手(僕)の質問には答えない

怒られている図

イメージこんな感じですね。

ここでのポイントは、
ある事象をきっかけに怒鳴っているが、相手の考えや背景が考慮されていないこと

この例は、優しくないどころか怒鳴っていますがこれに似たことが起きていると思います。

どんなことかというと、

相手の考えや背景を考慮せずに人と向き合うこと

今回はこれを裏返すと、「優しい」ということにします。

遅刻した時に、
ただただ怒られるよりも「何かあったの?」「体調悪かったの?」と聞かれる方が「優しい」と感じますよね。

優しさは、

相手の行動や起こっている事象だけではなく、
考えや背景を考慮し向き合うこと

UXデザインの中心はユーザー、つまり「人」

「UX」の話に進みましょう。

ここまで質問です。
「UXデザイン」と聞くとどんなイメージが湧くでしょうか?


僕自身、「UXデザイン」と言われると、
「デザイン」という言葉が強力でどうしても成果物が思い浮かんでいました。

しかし、学習を進めていくと
「人間中心設計(HCD)」や「デザイン思考のプロセス」どんなトピックの中であっても「ユーザーが・・・」という表現が出てきます。

そうなんです。

UXデザインは「ユーザー」の体験をデザインすることです。

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当たり前なのですが、ユーザーが存在しないとUXデザインは成立しません。

ユーザーの存在が前提となっているため、デザインプロセスの中で「ユーザーを理解すること」が重要視されています。

デザインファームのIDEOやスタンフォード大学等、デザインプロセスを公開しています。各定義で呼び名は違いますが「ユーザーの理解」について言及されていることは共通しています。

ユーザーについての情報を「分解」して考える。
そして、深く広く理解する。

ユーザー=人について、
日常的に考えるのは「外見」と「性格」や「行動」くらいでしょうか?

UXデザインでは、
より詳細なユーザー=「人」の情報を集め複合的に理解していきます。

ユーザー調査の結果を落とし込み作成するユーザーモデリングの3階層を見ていきます。

「外見」と「性格」はどこにあたるかというと、
一番下層の「属性層」です。

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引用元:slideshare『UXデザイン概論』安藤昌也(2018)

UXデザインにおいては「属性層」だけではなく、
ユーザーの実際の振る舞いにあたる「行為層」
ユーザー自身が行為を行うことで得る、価値や意味等にあたる「価値層」

これらの全3層を見ていく。

日常では、分解していない単位や見ていない範囲までを調査し理解する

これがUXデザインにおいての「ユーザーの理解」=「人の理解」です。

少し言い換えると、
「外見」と「性格」や「行動」、「時間軸」等、ユーザーについて広く深く理解してユーザーと向き合う

ここで「優しさ」について振り返りましょう。

相手の行動や起こっている事象だけではなく、
考えや背景を考慮し向き合うこと

人と向き合う姿勢

これが「UXデザイン」と「優しさ」がつながる部分です。

いかがでしょうか?
UXデザインを勉強していくと優しくなれそうじゃないですか?

UXデザインを通して、人に優しくなれるのではないか?

「人」について広く、深く理解することが求められるUXデザイン

「人」を広く、深く理解する過程で、様々な角度から「人」について知流ことができます。優しくなれる可能性は飛躍的に上がるでしょう。

けれども、人の「細かい情報」を知るだけでは優しくなるには不十分だと思っています。

UXデザインのプロセスを経験していく中で「考えや背景を考慮し人と向き合う」が必要とされ、それが自身の「人」と関わる姿勢に染み付いてくるからこそ「人に優しくなれる」のではないでしょうか?

まだUXデザインを学び始めたばかりです。

答えはこの先に出てくるでしょう。

今の時点では、「?」を残して置きたいと思います。

イラッとした時、困った時こそ「人の考えや行動の背景」を想像してみる。

相手の見えない部分を考慮して、向き合う

これで少し、日常の中にUXデザインの実践を落とし込めたかなと思います。もちろん、プロダクトやサービス作り等の実践もしたいです!

最後まで読んでくださった方、ありがとうございました!

備考
UXデザインの師匠を探しております。
身近にUXデザインの師匠っぽい方がいたら、是非ご紹介お願いします!


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