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その「DX」は相手に伝わっていますか?

こんにちは。
暑いのを理由にソファでゴロゴロする時間が増えています。
何度もnoteは開いていましたが、ずっと下書きに眠っていたnoteを公開します。

IT関連の仕事をしていて、毎日出てくる「DX」の話です。

IT関連の仕事をしていない方でも毎日ニュースや職場で見たり聞いたりする言葉ではないでしょうか?

今回のnoteが役に立ちそうな場面

話し相手が使う「DX」という言葉に違和感を抱いた時
相手は「DX」をどう解釈しているのか想像するヒントにしていただければと思います。

「DX」に踊らされている

バズワードとなっている「DX」

なんとなく使っていては認識が合わないから、「DX」という言葉をもはや使わない
という話もありますよね。

呪いの言葉・・・

日々、社内外の方とお話ししていますが、解釈のバリエーションが豊富すぎて最初から認識が合っていることはまずありません。

ネット上でも、DXを支援する企業/個人がそれぞれの立場で「DX」の定義を発信しています。

仕事柄「DX」という単語を避けるわけにもいかないし、踊らされ続けるわけにはいかないの、整理をしておきたいと思います。

「DX」という言葉の認識合わせが必要

DXを支援する/支援を受ける側で認識が合っていないと・・・

目的」「やること」にズレが生じ最終的に支援を受ける側が期待していた成果が出ず、支援する側は評価してもらえないという結末になってしまいます。

プロジェクトを成功させる大前提として、「DX」の認識を合わせて進めることが必要だと思っています。

早速、様々な「解釈」を列挙しようと思いましたが、念のため定義を検索をしておこうとしました。

すると・・・

「DX」の一般的な定義が3つもあるの!?

DXの定義は、主に3つあります。
デジタルトランスフォーメーション
デジタルトランスフォーメーションは、スウェーデンのウメオ大学教授であるエリック・ストルターマン氏が2004年に提唱した概念です。
この定義では、「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させること」が挙げられています。

デジタル・ビジネス・トランスフォーメーション
デジタル・ビジネス・トランスフォーメーションは、マイケル・ウェイド氏らによって、2010年代に提唱された概念です。デジタル・ビジネス・トランスフォーメーションでは、「デジタル技術とデジタル・ビジネスモデルを用いて組織を変化させ、業績を改善すること」と定義しています。エリック・ストルターマン氏が提唱しているデジタルトランスフォーメーションと区別するために、デジタル「ビジネス」トランスフォーメーションといいます。

2018年経済産業省が公表した定義
2018年に経済産業省が公表した定義には、「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と具体的に提唱されています。

定義の内容は一般的な定義が3つあることが「DX」という言葉の抽象度の高さ、解釈の自由度の高さを表していますね。

それぞれの定義とそれを「目的」「やること」に分けて書いておきます。

エリック・ストルターマン氏が2004年に提唱した概念

「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させること」

エリック・ストルターマン氏の論文
『INFORMATION TECHNOLOGY AND THE GOOD LIFE』

目的:人々の生活を色んな意味いい感じにする
やること:ITを使う

■コメント
確かにそうだけど、抽象度が高いかつビジネス領域に絞られていない

マイケル・ウェイド氏らによって、2010年代に提唱された概念

デジタル・ビジネス・トランスフォーメーション
「デジタル技術とデジタル・ビジネスモデルを用いて組織を変化させ、業績を改善すること」

目的:業績を改善する
やること:デジタル技術とそれを前提としたビジネスモデルを使い組織を変化させる

■コメント
エリック・ストルターマン氏の定義よりはやや具体的になっている。
ビジネス領域の話だろうということは想像できる。
一方で変化させるものが「組織」と表現されており、それ自体が具体的に何を包含しているのか気になる。

2018年経済産業省が公表した定義

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」

デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX 推進ガイドライン)Ver. 1.0

目的:ビジネス環境の激しい変化に対応し、競争上の優位性を確立する
やること:顧客や社会のニーズを基に、データとデジタル技術を活用して色々変える

■コメント
他の2つの定義よりも具体的に書かれている。
この定義は企業が公開している資料内でもよく使われている印象があります。
しかし、色々な要素が入っているので、目的とやることの解釈がブレる可能性があります。例えば、目的が「競争上の優位性」ではなく、「何かを変えること自体」になってしまったり、「データとデジタルを活用」になっていたり・・・

定義をチラッと見ただけで様々な「解釈」が・・・

「DX」という言葉を知ってすぐの時は、何の気無しに使っていましたが改め定義を確認しただけで、「解釈」が色々出てきそうだと容易に想像できます。

皆さんの周りではいかがでしょうか?

「こんな解釈もあるよー」というものがありましたら是非教えてください!

また別のnoteで具体的な解釈とそれらを整理していきたいと思います。

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