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大阪育ち道産子の知らんけど・㊗140「昔話4 はぐれケータ 大阪編」

はい、大阪編の続きやで~。
小学校は、
・北海道札幌市の伏見小学校:~1年生終了まで
・大阪市淀川区の木川小学校:2~3年生途中まで
・大阪府枚方市の氷室小学校:3~5年生途中まで
・大阪府枚方市の津田南小学校:5~6年生卒業まで
という変遷(時期は多少怪しい)。
その度に校区が変わってる=引っ越ししてるってコトな。
で「アウトローの道」を歩んだ木川小学校。
なんやけど。
すぐにアウトローの厳しさを知り、自分にはムリな道だと悟る。
チビで泣き虫なオレを震え上がらせた「ある事件」に遭遇したからやねん。

なんせ、姉ちゃんと母ちゃんに相撲部屋のソレとは違う、
文字通りの「可愛がり」を受けて育ったんやで(シリーズ初回参照)。
オレσ(゚∀゚ )をアマく、もとい、カラくみてもらっちゃあ困る。
アマちゃんとしての素質は筋金入りや(おい)。
今日はその、チビった「事件」から。

1.コワいヤツが

2人、クラスメイトに居た。
1人はマスダくんで、もう1人はヒサザキくん。
ほぼ最初から、オレの北海道イントネーションを、
ヤな感じでイジッてたマスダくんは、
九九スカート事件」以来、そのトキの先生を味方につけ(記憶上やで)、
コトあるごとに「イケズ(=イジワル)」を仕掛けてきた。
牛乳のキャップを開ける、先に針の付いた道具を占有し、
仲の良いコにしか貸さない。
三角パック・ストロー育ちのオレは、その道具が無いとよう開けれん。
そして先生が教室に来る直前(=給食時間最終盤)には、
教台のヨコの定位置に戻す。

「スズキくん!なんで牛乳飲まないの!」
「フタ開けるヤツが無いから」
「また嘘ついて!ココにあるやないの!」
マスダ(敬称略)がニヤつく。
「早く飲みなさい!」

そしてシブシブキャップを開け、生ぬるくなった牛乳を飲む。
そんな日々を繰り返した。

ただでさえ、美味しいはずもない大阪牛乳(北海道比)。
おかげで今でも牛乳キライやっちゅうねん。

ある日、体格も良く、腕っぷしも強かったマスダ(敬……)は、
スネ夫的な子分を200~300人従えて(誇張込やで)、
「キャップ開けを貸して欲しかったら言うコト聞け」と、言うてきた。
そのころのオレは、もはや手で開けれるようになっていた。

「いらん」
「生意気やぞ」
「いらんから」
「もう寄さへんぞ(仲間外れにするぞの意)」
「それもいらん(既にされてるし!)」
「九九もでけへんクセに!!!」

ドンッ!!!

と胸のあたりを小突かれ、ヘッドロック的な締め技を喰らう。
小2のクセに、顏に傷が付かんようにする姑息さが
オレのハートに火を点ける。
「コイツもマジ許すまじ(゜-゜)」
と、泣きながら心に決め、復讐方法を考えながら耐えていたトキだった。

「やめとけや。しょうもない(=くだらないの意)」

もう1人のコワいヤツ、ヒサザキくんの声を初めて聞いた。

2.ヒーローに

一瞬で変わった。
無口で、ただならぬオーラがあり、誰もが一目置いている雰囲気だった。
クラス対抗ドッジボールでは、最後の1人となった彼が対戦クラスを
ことごとく薙ぎ倒していった。
優勝チームとして出場した上位学年との対戦でも、
「ヤバいヤツ」扱いされるほどに。

でも誰も寄り付かない。
「なんかコワいな」と、感じていた。
あのオバハン(敬……)ですら、ヒサザキくんは苦手なようだった。
マスダ(敬……)のように媚びへつらわないのに。
のちにわかるんやけど、彼のヤンチャが理由だった。

「ええからやめとけや」
「な、なんでやねん」
「うっとおしいねん」
「か、かんけいないやろ」
「やんのか(=ケンカすんのかの意)」
「……。」

的なやり取りがあり、オレは難を逃れた(美化込やで)。
その日を境にオレたちは仲良くなった。

3.オマエの左手

「どないしてん」

マスダに解放されたオレσ(゚∀゚ )を、水飲み場まで連れて行って
顔を洗わせると、ヒサザキくんはオレに訊ねた。

よくよく考えると、大阪に来て誰からも訊かれなかった。
(と言うより直球で質問してきたヤツは、通算でも片手で数えるほどやわ)

「生まれつき」
「へー、イタいんか」
「イタくない」
「へー、おまえ、なんかスゴいな」
「ホントに!?」
「うん。オレ、ババアもマスダもキラいやねん」
「ホントに!!!???」
「うん。なんかキショいやろ(=気持ち悪いの意)」
「あははは!!!!!!」

正確な意味はわからんかったけど、心から笑ったんを憶えてる。
大阪に来て、初めてやった。


☆彡 さー、ナニしよ‼️

ごめんなさい。
記憶が甦り過ぎて「アウトローの道」を断念するコトになった
「ある事件」に辿り着けませんでした。
明日に回します。

それにしても……。
タイムスリップ中の深い邂逅は、ぶっ刺さります。
びっくりするぐらい感情が揺さぶられます。
こんな心境になるとは思いもしませんでした。
心地よいのですが、泪をこらえるのに必死です。

やっぱり、タイムスリップしてみませんか。
セリフを交えて物語風に書き出すと、意外とカンタンです。
知らんけど。

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