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ポスト資本主義研究室

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ポスト資本主義社会の姿やその実現方法について、哲学や科学など様々な観点から考えていきます。 気候変動などの大局的な事象から、小商いとしての日々の営みまで、あらゆる視点を排除しな… もっと読む
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それを買うのは誰なのか?~AI、ベーシックインカム、資本主義の未来~

”AI(人工知能)が仕事を奪う”、そんな言葉をよく耳にする。 「AIやロボット技術の発展により、多くの労働力はそれらに取って代わられるので、人間は不要になる」という理屈だ。 それに対して、「人間はAIには出来ないよりクリエイティブな仕事をすればよい」とか、「仕事をする必要がないのであれば、遊んで暮らせばよい」といった反応がある。ベーシックインカムはそんな未来を見据えたひとつのアイデアとしても注目されている。 これらの議論の前段には、「そもそも人間は仕事をしなくてもよくな

〈売り手の思想〉としての価格決定

ある商品の『価格』はどうやって決まるのか、もしくは決めるのか?という問題は、経済学にとってはいつだって重要な論点だし、事業を経営する人にとってはいつだって悩みの種だろう。 資本主義を研究中の僕にとっても、それは興味津々なテーマだ。 そんな中で、ふたつの面白い記事を読んだ。 一つ目はセキネトモイキさん(Nokishita代表 / ドリンク ディレクター)のこちらのブログ。ぜひ読んでほしい。 ここでセキネさんは、〈価格を客が決める〉という試みについて紹介している。その結果と