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【秘書ログ】秘書、インタビューを受けるの巻

みなさんこんにちは!マネーフォワード代表の秘書をしております田中です。
【秘書ログ】第3回は、なんと!!!

秘書田中、インタビューを受けてしまいました(照)
とある記者の方に【秘書ログ】の相談をしたところ、「勉強のために」とその方自らインタビューをしてくださり、あっという間に素敵な記事にしてくださいました。

というわけで、自分で自分が取材された記事を投稿するという、なんだかとっても自己主張が激しめな「第3回秘書ログ」をお届けします(笑)

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秘書は経営者のためだけの存在ではない

 マネーフォワードで辻庸介社長の秘書を務める田中馨さん。もともとミュージカル女優という異色の経歴を持つ彼女がなぜ秘書という仕事を選び、やりがいを感じているのか。話を聞いた。

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 私が秘書という仕事に就いたのは29歳。それまでミュージカルに出演させていただいたり、役者を目指して活動をしていましたが、スターになれる人もいれば、なれない人もいるという現実を見てきました。30歳を迎えるに当たり、女性には様々なプレッシャーがのしかかります。自分の中でこの先も役者の道を進むのか、それとも別の道を歩むのか。悩んだ結果に選んだ次のステージが「秘書」でした。

 きっかけは色々ありました。でも、一番大きかったのは黒柳徹子さんの助言かもしれません。一度だけ食事をする幸運な機会があったんです。紹介してくれた人に「あの子は人のアシストがとても向いている」と。このときの言葉が秘書という仕事に導いてくれました。

「役」を演じる者に共通する疲労

 役者と社長って、実はとても似ています。社長も役者も表舞台に立ち、そこで「役」を演じる。でも、演じていないときは一人の人間です。そのギャップが大きければ大きいほど、世間の評価が高まるんです。

でも、それは同時にとても疲れることで、本当の自分を見失いがちになる。自分も役者のとき、そのギャップに疲れたことがありました。この時に感じたものを生かせば、社長を助けることができるんじゃないかと。

 友人の紹介で、ある企業の社長の秘書になりました。当時、その企業の置かれている立場は苦しい状況でした。社長の想いが社員に伝わらない、経営陣と社員とのコミュニケーションがうまくいかない。どうすれば会社で働くみんなが楽しく、互いの気持ちを尊重し合えるか。秘書という立場からできることは何でもやろうと心に決めて仕事をしていました。

 退任時、その社長が1つのブログ記事を投稿しました。お世話になった人たちへの御礼をしたためたブログでしたが、その中に自分へのお礼の言葉が入っていたんです。「私からの日々のとんでもない無茶ぶりの数々に文句一つこぼさず対応してくれた田中さん。本当に感謝しています」と。その一文を見つけたとき、秘書の仕事に就いて、頑張ってきて、本当に良かったと。29歳のときの自分の決断が報われる瞬間でした。

号泣した秘書人生最大の失敗

 秘書の仕事にはもちろん大変さもあります。自分のペースで動けない分、時々息切れすることも。蓄積されていく小さなストレスを定期的にガス抜きすることが重要です。

 それでも一度だけ泣いてしまったことがありました。

 社長が突如海外出張に向かわなければならなくなり、スケジュール調整、チケット手配など、すべて完璧に準備を整えたつもりでした。しかし、古い情報を参考にしてしまっていて、社長のパスポートの有効期限の残存期間が足りず、渡航できなかったんです。

 すべて整えたと安心しきっていたからかもしれません。チームメンバーとバーベキューをしていたときにその事実を電話で知り、おもわず号泣してしまいました。その後、熱が出て寝込んでしまい・・・。社長からこの件でとがめられることはありませんでしたが、私の中では、思い出すと今も悔しい気持ちが蘇る、最大の失敗です。

 経営者のタイプが人それぞれであるように、秘書のタイプも人それぞれです。相性の良し悪し、そして相手の理解が何よりも大事になります。

 例えば、経営者に「この案件はなるはやで(注:なるべく早く)」と言われたとします。この「なるはや」の温度感は人それぞれです。明日のことを指しているかもしれないし、来週中のことを指しているかもしれない。こうした温度感は相手を理解する以外に方法はありません。

大事にしているもう一つの「温度感」

 こうした一つひとつの経営者の温度感を理解しながら、社長のスケジュールの調整をしていきます。例えて言うなら、キャンパスサイズの決まっているジグソーパズルみたいなものです。来週でも大丈夫な案件、急遽、今週に入れなければならない案件、様々な要件を満たしながら、スケジュールを整えたら、資料作成や会食の手配などを進めます。

 でも、私が大事にしているのは「経営者の温度感」だけではありません。「現場の温度感」が実は最も大事だと思っています。会社で働くみんなが幸せな環境でいられるようにしたい。だから、社員にとって優先度が高いものであれば、会社にとってそれが大事なことであれば、ほかの予定を動かしてでも調整します。

 秘書は「経営者のために働いている人」と思われるかもしれません。事実、それは正解だとも思います。でも、私は「会社のために働く秘書」でもあり続けたい。そう考えて毎日を過ごしています。(談)
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いかがでしたか?

取材を受けている社長を、側で見ることはよくあるのですが、いざ自分が取材を受けるとなるとものすごく緊張するものですね…。
「記事になるようなかっこいい話は持っていない」と言い張る私に、「深く話を聞けばどんな人も記事になるストーリーを持っているものだよ」と言って、素敵な記事を仕上げてくださった記者さん。

私も社内のみなさんのストーリーをたくさん聞いてみたい!!と改めて思わせてくれる経験になりました。
社内のみなさま、ぜひお話し聞きに行かせてください!(田中の話を聞いてみたいという方が万が一いらっしゃればそれも受け付けます(笑))

終わり。

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