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あんたこれどうにかしなさいよ!

逆効果!
男にとってそれは逆効果なんだよ!!


高校時代好きだった女の子。
背が小さくて黒くてきれいなロングヘアーが特徴的。
写真に写るのも嫌がるくらい控えめな性格で物静かだけど、俺を含む仲良しグループで一緒に遊んでる時だけはケタケタと笑う可愛い女の子。
ただその特徴を言うなら、この娘の場合忘れてはいけないものが一つある。


顔と容姿にあまりにも不釣りあいなとんでもない爆乳の持ち主であった。


まずその身長と体格に合わせると、その身体(おっぱい)に合う制服がない。
身長は150cmちょっとで、ものすごく細身。
後ろ姿だけ見ると小学生高学年の女の子よりも小柄。小学生と並んで歩いていても違和感がないくらい。

そこに86cmにもなるおっぱいが付いているのだ。

恐らくだが、あの細身の体型だとバストが80cmであってもE~Gカップレベルのはず。

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(ちなみにこちらは水卜さくらというセクシー女優さん。152cmでバスト79cmウエスト52cmGカップでこれである。これよりも7cmも大きいのだ!)


ウエストが50数cmなのだけれども、ガリガリというわけじゃなくとにかく身体全体のパーツが小さい。なのに胸だけがバーン!

服をそのウエストに合わせるともう胸のボタンがパッツパツ!!
身体的には小学生高学年の子供服がピッタリ。胸以外は。
ブレザーのベストすらもう悲惨というくらい変形してしまう。
放課後仲良しグループで残っておしゃべりする時は「苦しいからベスト脱ぐ・・・」という状態だった。

そしてブラウスのボタンをミサイルのようにぶっ飛ばす(笑)

この胸の前にはブラウスのボタンなんて無意味。
「もうやだ・・」「小さくなれ小さくなれ」とよく言っていたが、その度に俺は「もっと大きくなれ!もっと大きくなれ!」と言ってはペチペチ叩かれていた。

なお小さい頃の大好物は「牛乳かけご飯」だったそうだ。
いや原因多分それだろ(笑)


彼女は他所の高校に彼氏がいるということだったのだけれども、すでに疎遠となっている状況。
俺は彼女が好きだったが、それもあって二の足を踏んでいた。

朝から晩まで長電話をしたり、二人でスキーのナイターにも行った。
一緒にボウリングをしたりカラオケをしたり。
一言「好きだ。俺のものになってくれ」と言える勇気があったなら、恐らく結果は目に見えている。
でも俺はその彼氏の気持ちを考えるとどうしても出来なかった。


その日は何かの偶然で二人で帰ることに。
スキーの時と同様に恐らく周りが気を使ったのだろうけども。
帰りのバスの最後方に二人で座り、暖かな夕焼け空の日を浴びながら他愛もない話をしていた。
ぴったりと寄り添う彼女(彼女ではないけれどもややこしいのでこれ以降も彼女としておく)
その距離ゼロcm。

だけど手を繋ぐにはまだまだ遠い心の距離。

俺の制服の右腕の袖を左手で摘むように掴む彼女。そのうち右手もその袖に添えられる。俺の腕に巻き付くような、そのギリギリ。
そんな彼女の方を見るけど、小さいので彼女の頭のつむじしか見えない。

「背小さいから頭のてっぺんしか見えないな(笑)」と言って笑ったら「ん?」と顔を見上げこちらを見つめてきた。
あどけない、でも今まで見た中で一番可愛く綺麗な顔。
ただ俺の視線はあっという間にその下へと移る。

ベストを脱ぎブラウスのボタンを一つ外した隙間から、例の巨大なブツが俺の右腕に押し付けられながらポインポインと揺れていたのだ!

揺れていたとも違うな。跳ね返っていた?
ぼよよよーん。タムタムタム。まだまだ成長中なのでフワフワではなく張りがある感じ。
ドラクエのスライムかな?どちらかと言えばキングスライムだけれども。

なんにせよ高校生のチェリーボーイには刺激が強すぎた。

すぐに目をそらしたけれど、彼女は意識してか無意識なのかその攻勢を止めない。
勝負をかけてきたのか?上目遣いに微笑みながら俺の二の腕あたりに寄りかかり頭をスリスリしてくる。ポインポインしながら。
控えめな彼女の所業とは思えない。

他にほぼ誰も乗っていないバスの中。キスをするなら多分今。
確実にそれを待っている彼女の気持ちが痛いほど伝わる。
顔を傾け20cm唇を前に出すだけで俺の人生は素晴らしいものへときっと変わる。

だが出来ぬ!今は出来ぬ!痛いのは気持ちだけじゃない。俺の股間が痛すぎるのだ!!(笑)

息子よ、そこまで元気になるか今・・・。
もう誤魔化しようがない。
ラオウが天高く拳を突き上げ昇天していったように、俺の息子もおりゃぁ!!とブレザーのズボンを突き上げていたのだ。昇天待ったなし(笑)

うっとりとしたまま不思議そうな顔で見つめる彼女に一言。
「あ、あのさ・・・」
「なに?」
「・・・勃っちゃった」と指をさす。

もうだってさ、このままキスして告白したって俺今、勃起してんだぜ?(笑)

嫌だろ初告白や初キスで男が勃起してたら。
それもちょっと膨らんでるとかじゃないからな?
エジプトのピラミッドって札幌にもあったんだーってくらいのテントだ。
告白した後にそれ言うのも気まずいだろうし。

「な!?何やってるのよ・・」と小声で話し、目を背ける彼女。
「お、おっぱい押し付けてくるから」と俺。
「バ、バカ・・今は我慢しなさいよ」と真っ赤になってもじもじ。

ん?今は?

ってことは後で?いいってこと?

妄想が暴走する。
こうなるともう止まらない。
しかしタイミング悪くバスは終点へ。絶賛勃起中のまま乗り換えのため移動しなければならない。

立ち上がるとチェックが壊れそうなくらい股間が尖っていた。
「もうバカバカ」と彼女がカバンで俺のものを隠す。
左手で俺の右腕を抱え、例のポインポインを押し付けながら右手に持ったカバンを俺の股間に押し付けてくる。

あーもういろんな刺激が。

不自然ながらもなんとかバスの運転手の目を誤魔化して降りたものの、バスターミナルには大勢の人々が。
「やだもうどうしよう!あんたこれもうどうにかしなさいよ!」とカバンで隠したまま俺をベンチへと座らせる彼女。

ただそれは恥ずかしさ半分と心配が半分。
自分のせいでこうなってしまった。そう思ったのか彼女のトーンがだんだんと落ちていく。
「ゴメンね。辛い?」
「もう痛いくらいだよ(笑)」と冗談っぽく言う俺。
「どうしたらいいのかな?」と焦りながら、今にも手でさすってきそうな勢い。カバンで隠しピッタリと身体をくっつけながら。

今にも泣きそうな顔で見つめてくる。
「大丈夫?私のせいだよね?」と小声で、耳元でささやきながら。
「頑張って・・我慢できる?どうすれば元に戻るの?」とも。
そして「大丈夫!私待ってるから。絶対一緒に帰るから。」と俺の気持ちを安心させようと必死に。


いーや逆効果!男にとってその全てが逆効果なんだよ!


ちょーっとしばらくほっといてくれ!何なら先に帰ってくれ!(笑)
ハァハァという荒い息遣いになる俺を心配してどんどん接近してくる。
「息苦しいの?」「あたしどうしたらいいの?」
あーもう無理無理無理。
どうしたらもクソもあるかーい!もうヤラせろ!・・・という思考を必死で押し殺す。

彼女はそんなつもりではないのはわかってる。
純粋にただただ心配してくれているのだ。
肉離れで動けなくなってしまった人に寄り添うように、私がなんとかしなきゃという気持ちでそばにいてくれているのだ。

顔真っ赤で俺の腕にポインポインしながら。


それから2時間。まさかの勃ちっぱなし。
日も落ちてあたりは真っ暗。
仕事終わりの人たちの帰宅ラッシュが始まる。

彼女ももう慣れたもので、見られそうになると手でさっと隠す。カバンではなく素手。
さっと覆いかぶさったり寄りかかったりで隠すことも。

うっかり手が何にぶつかってしまった時は「早く落ち着いてよ~」と照れながらナデナデというかさすりさすりするフリ。
だからそれ逆効果だって。わざとやってんじゃないの?


もうお腹も空いてきたのでなんとか二人で協力して股間を隠しながら地下鉄へ。
情けないが仕方ない。
椅子に座り脚を組み、なんとか一人で誤魔化しきれる体勢を作り彼女を家に帰した。
このままだと一生帰れないか、気が狂ってしまう。

心配顔の彼女に手を振り見送った後、全ての煩悩を捨て去ることに集中しながら地下鉄を終点から終点へと2往復を繰り返し、ようやく元通りとなり帰宅した。
本当に疲れた。


それから何ヶ月か後、彼女を含むクラスメイト達と遊ぶ機会があった。
色々と遊んだ後、一人ひとり帰宅の途へつく。
最後に残ったのは俺と彼女と友人一人。
彼女と一緒に二人で帰りたい俺と、俺と一緒に二人で帰りたい彼女。

「ちょっと寄りたい所あるから先に帰っていいよ」と俺が友人に伝える。
「えー?一人で?ちょっと付き合ってあげるよ?」と彼女の三文芝居。
友人も察してくれたのか「じゃあ俺コンビニ寄って飯買って帰るよ。じゃあな」と去っていった。

横に並んでてくてく歩く。
もう友人の姿も見えない。
「あっちに神社あるんだよ」
「うん。一緒に行く」

そこで想いを伝えよう。

「もう元気にならないでよ?・・まあ別にいいけど(笑)」
「責任取れるのか?」と冗談で言ってみると「別にいいよ」と笑ってくれた。

さあもうすぐ神社が見えてくる。
右手を差し出し彼女の左手を待つ。
もうすっかり心も手をつなげる距離になった。
差し出した右手を握ろうと彼女が左手を差し出した瞬間、真横にタクシーが停まった。


「タクシーで帰るからさ!ついでだから二人共乗ってけよ!」


先程去っていったはずの友人が窓を開けて声をかけてきたのだ。
なんて!なんて無粋な!お前全然わかってなかったのかよ!!

家の前で降ろされる俺。
しかし彼女も今日は引き下がらない。
「私、この人の家に用事あるから一緒に降りる!」
普段物静かなはずの彼女の勢いに驚く友人。「じゃあねー」と無理やり追い返して二人深い溜息。

大丈夫。まだチャンスは有る。
今日は母も遅くなると言っていた。
もし万が一いたとしても部屋で二人きりにはなれる。

もう堂々と手をつなぎ、鼻息荒く玄関の鍵を開ける。
色々あったおかげで逆に二人共覚悟が決まった。
彼女のポインポインの押しつけももう遠慮なし!やってやる!

ドアを開けると、母と子二人暮らしとは思えないような靴の数。
こんなの引っ越し作業の時以来見たことがない。

引っ越してから初めて、我が家に親戚一同が集まっていた。

そんなことってあるか・・・。
ちなみに35年近く今の家に住んでいるが、この家に親戚が集まったのなんてこの日が最初で最後。よりによってこんな日に!

それでも彼女は引き下がらない。
「わ、私の家に来て!多分弟しかいないから。お母さんいても二階の部屋に来ないから!」
冷やかしまくる親戚たちから逃げるように地下鉄へ。
手をつなぎながら彼女の家に着いた。でかい家だ・・・初めて見た。

「あがって」という彼女に連れられ玄関を開けると、彼女の弟が「お父さん!オネーチャンが彼氏連れてきたぁ」と叫んだ。
思わず顔を見合わせる。
普段帰りの遅い彼女の父親が珍しく早く帰宅していたらしく、家族総出で迎えられた。

こりゃもう・・・駄目だな。

結局なんやかんやで父親と意気投合し、鍋まで一緒につついた。
楽しく食事をしながら、彼女が小さくため息一つ。

地下鉄駅まで送ってくれた彼女が「ごめんね。また・・ね?」と言ってくれたけど、俺は告白することなく卒業を迎えた。
きっと彼女とは縁がないんだろう。そう思ったからだ。

今となってはそれが正解かどうかもわからないし、後悔していないかと言われれば正直後悔もしている。
だけど今の子供達の顔を見ると、きっとあの時俺たちを邪魔して運命を変えさせたのはこいつらだったのかもしれないなぁと笑って言える。

そして少なくともこの選択で、彼女が幸せであってほしいと思っている。
まあ間違いなく俺を選ぶよりは絶対マシなはずだよ(笑)


追記
ちなみにスキーの時にこの彼女と何らかのタイミングが合わず二度ほど激突してしまったのだけれど、二度とも全く怪我がなかったのは彼女の巨乳のおかげである。
人とぶつかってゴツンとかじゃなく、ポヨ~ンってなったのは初めて(笑)

そして現在の嫁は身長160cmなのにバストが72cmしかないという奇跡の体型。トリプルAカップというまな板っぷり。
そのおかげで今も正確にこれらの話を思い出せるのだ。ため息をつきながら。


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