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リーグオブ情シスに出場して

昨日2021年8月13日(金)に「リーグオブ情シス 第六回 スーパーリーグ Presented by digsas 」#Loiというイベントに参加ではなく「出場」しましたのでその経過や感想なんかを書こうと思います。

リーグオブ情シス(League of Infosys, LoI)とは?

リーグオブ情シスは(League of Infosys, LoI)とは2020年の7月からスタートした一種のアイデアソンというか企画プレゼン大会で様々な課題を持った仮想の企業を舞台に情報システムに関する企画を仮想の経営陣にプレゼンをするというイベントです。自由に結成されたチームがおおよそ3チームくらいで自分たちのアイデアをプレゼンに乗せて順番に発表し、当日の参加者たちの投票で優勝者が決まります。
リーグには仮想の会社の規模によりスーパーリーグ、ハイパーリーグ、マスターリーグに分かれていて、過去にスーパーリーグが5回、ハイパーリーグが1回開催されています。

主催しているのはクラウドとかセキュリティ・・・・最近はゼロトラストで有名なここ、クラウドネィティブさんです。

あと、第四回からはなんとスポンサー企業さんもついたりして優勝者には豪華すぎる賞品が贈られます。ちなみに今回のスポンサーは自社SaaSを使ってDX時代の組織文化とIT投資をサポートする会社、digsasさんです。

参加の動機

今回わたくしフクイはこの第六回に出場することになりました。動機としては前回某有名CIOが審査員として登場した「リーグオブ情シス第五回スーパーリーグ Presented by メタップス」に参加(こっちは見る)した時に「これは凄い!」と感激し、ブログの中で「参戦すべし!」とまで言ってしまったのが一難の背中押しです。本当はもうすこしいろいろありましたが、純粋に「出たい」し、世の情シスの皆さんは替えがたい貴重な経験をするチャンスだと感じたのがもっとも大きな動機です。・・・・有言実行って大事ですしね。

世の情シスの人って意外にこういった経験・・・・自分の想いやアイデアを経営者に伝える機会ってなかったりします。無いというか「ある人」と「ない人」の格差がものすごいあるというのが正しい表現かもしれません。特に10人を超えるような情シスの場合はほぼ無い、もしくはアイデアを考えてまとめる機会はあっても実際に掛け合うのは上司(しかもあまり情熱が無い)だったりしてまともなフィードバックもなかったりします。しかも第五回を観て感激したのは審査する側が発表途中でどんどん突っ込みを入れる事・・・・これとてもリアルです。普通のプレゼン大会には無いリアルな役員プレゼンが再現されています。

これが完全なる心理的安全性・・・所属会社も明かさす、業績にも人事評価にも関係なく体験できるのですから参加しないと損と言ってもいいくらいです。

参加申込~チーム結成

参加の申し込みはconnpassの申し込み時に代表者が発表者枠で申し込む・・・それだけです。今回はチーム編成とか考えずに「まず登録」しました。見てたらけっこう早く枠が埋まるので決心した時に行動しないと参加できません。

今回はそこからメンバーを探しました。本当は4~5人集まってわいがやしながら進めると無茶苦茶楽しそうなのですが、今回は発表まで1ヵ月あるのですが、間には東京オリンピックがあり深夜まで働くボランティアの予定があったので実質半月ぐらいしかないのと・・・(いろいろ言い訳)・・・なので昔からコミュニティで知り合いだったイノウエさんを誘いました。井上さんはまさに今昭和企業をITの力で改革をしている人なので今回のテーマにはうってつけの人財です。Facebookとかでアイデアをいろんな友達にもらいつつ50歳をはるかに超えたこの2人のチーム「RawGuys」が結成されました。

企画はけっこう苦労

今回のテーマはざっくりこんな感じです。

・仙台と東京が拠点の200人規模のSES事業者(ITエンジニアを客先に手配する会社)
・今のITはVPNとオンプレのメール、ファイル共有
・ITツール基盤整備とコミュニケーションが課題
・コロナでいろんな課題が噴出
・予算設定なし

そして最後に「いいものだからと高い製品や高いサービスばかりで揃えてもうまくいくとは限りません」

最初、これをすっかり見逃していたこともあり、ちょっとキラキラしたアイデア・・・アレとかコレとか好きなSaaSを満載・・・・・2年前のJAWS DAYS2019のJAWS-Salesのイベントであまりの無知でなんにも出せなかった悔いをリベンジすべく盛り盛りに盛ったアイデアを考えていました。

心配性なのでとりあえずプレゼンの構成だけでも作ろうと、最初の企画会議(もういつだったか覚えていない)を開催しました。

ここでほぼ一蹴です(笑)・・・さすがイノウエさん

まずターゲットが見えてない。ビジネス視点が足りない。

たしかに対象は200人規模のSES企業・・・しかもそれほどの規模はない・・・そんなに体力はありません。・・・・IT企業とはいえトラディッショナルな業界、想定する社長は?・・・・絶対還暦を過ぎています。

そこから本格的に見直して、資料の構成を作っていきました。資料担当はフクイ担当なので雑でも一気に仕上げました。(心配性なので大枠で来てないと安心して寝れない・・・仕事とコミュニティ活動の隙間を縫ってだったので・・・ホント雑なものですが。

とにかく作る

こう見えても心配性のほうなので資料は爆速で作っちゃいます。(テキトーでも出来てないとホント寝れなくなるたちなので)

資料を作るにあたって個人的なポイントを上げてみます。あくまで個人的な見解ですし、必勝法でもありません。

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・ロゴや会社のテンプレ、タイトルページを作る
一見無駄に見える作業ですが、気持ちを上げるためには重要です。今回は会社名が「株式会社1717」だったのでこんな感じ。凝らなくてもいいので作ってしまうと気分がノリます。

・構成にあわせてページをつくっちゃう
タイトル部分でいいから各ページを作っちゃいました。作ることで全体のボリューム感や残りの作業量が見える化されます。構成は過去の発表資料とかを参考にすればいいと思いますが、今回は「課題認識」「案」「実行計画」で構成しました

・各ページは雑に

このちーぐオブ情シスには「当日の課題」というものがあります。当日のイベント開始時に追加される課題です。これを聞いて素早く修正しないといけない事もあるので・・・・と余白を多く雑に作りましょう。当日に大きく資料を変更するツワモノなら別ですが、凡人には「ちょっと加える」くらいしかできません。きっつきつに作ったらきっと困ります。

・考えるな妄想しろ!
与えられた課題にはすべてが書かれているわけではありません。考えれば考えるほど疑問ばっかり湧いてしまって先に進まなくなります。一応Slackには追加の情報が入りますし、質問をすると親切に回答してくれたりもします。でも時間もないですし先に進まないのは精神的にきつすぎます。
結論は妄想です、ある程度都合よく勝手に解釈してしまって考えや資料作成を進めてしまう事にしました。

何を訴える?

テキトーでも資料が出来てレビューみたいのが始まって、いろいろダメ出しが出ます。けっこう資料を直しました。

・ビジネス視点がなんか足りない
なんのためにITを入れるのか・・・とか考えると「あれが困っている」「こういう事をしたい」とかITツールやその使いかたに目が行きますが、「何故それを入れるの?」「経営陣の関心事になるの?」
Facebookでアドバイスをくれたタカハシさんありがとうございました。

・バッサリ捨てる
導入目的が定まったら、そこからはバッサリ資料を捨てることになりました。資料というか入れようと思っていたツールですよね。特に今回のテーマは改革の第一歩みたいなトラディッショナル企業。まずはくさびを打つことと想定し、直接訴えないモノは泣く泣くバッサリ切りました。このへんは煩悩との戦いでした。

投資対効果
役員を説得・・・特にトラディッショナルな会社の場合は「投資対効果」が大事だったりします。(ホントはそれだけじゃダメなんですが)この頃には自分の脳内ターゲットは還暦をはるかに過ぎた社長だったので作戦は「費用はかからない作戦」です。といよりも「何もしなくてもどうせ金はかかるよ作戦」で考えました。これは会社の想定でだいぶん違いますよね。成長重視の会社にこれやったらむしろ玉砕です。

練習と修正

実はけっこう練習的なモノをしました。練習はけっこう大事で、言い回しとかページ遷移のスピードとか、そういうのは実際にしゃべってみないと意外にわかりません。それに発表時間に収まるように話すのも大事です。

・スマホで発表
発表練習をする場所を確保できる場合は別ですが・・・・無いので対策はスマホです。パワポの資料もDropboxとかに保存すればスマホで見ることが出来ます。これを使えば人気の少ない・・・たとえば近所の川の河川敷を歩きながら発表練習ができます。怪しい人だと思われないように人が居ないところを歩きながら読んでいました。

・さらに削る
実際にしゃべってみると大抵の場合は時間をすごくオーバーします。資料にあふれる想いをつぎ込めばつぎ込むほどオーバーします。省略する、言い方を変える・・・くらいでは対応しきれないので再びバッサリやりました。内容も・・・そして根性出して作ったページも(泣)

・そして足す
泣きながら削っているというのに「足すって何?」と覆いますが、足すことも必要だったりします。特に「課題認識」から「案」に話が切り替わるところで一拍置きたいところが出てきます。しゃべりで何とかすることも出来ますが、課題まとめのページなんか(実際には読まない)を置いて一拍置くことも大事だったりします。

当日課題

イベント当日の準備としては早めに準備する事ですね。けっこう配信の仕組みが凝っていたりするので、準備は早めが大事ですよね。経験上たまに自分の機材の問題でトラブったりするので精神衛生上も画面共有の確認や音声の確認をしたほうがいいです。

いよいよ始まってイベント説明が始まると「当日の課題」がでます。これもイベントだけでなく現実でも起こったりします。ここもリアルなんですが、なんせ時間がそんなにありません。他チームの発表も聞きたいので、スポンサーさんのプレゼンの時間だけが修正時間です。

今回はお客様データ持ち出しとPC紛失による事故の発生

・・・・その観点は全く考えてなかったので、選んだ製品のWebページを調べての補正です。・・・・とはいえあまり良いアイデアが全く浮かびません。というわけで「スルー作戦」にしました。この状態で構成まで修正するとたぶん矛盾が出てしまいます。資料はあまり変えずに、関係ありそうな各ページにキーワードを追記するくらいでやめました。・・・・この作成は完全に見破られましたが・・・

今回は3チーム目の発表だったので先行の2チームの発表を聞きました。当然ですが自分達では考えつかなかったアイデアとか課題感、そしてアプローチが次々と出るので「あー!!しまった!」と焦ります・・・・がもうどうしょうもありません。ここまで来たら「動かざること山のごとし」です。

終わってみて

全体的にかなり押していたので、自分の発表は早く終わりました。その後参加者による投票と結果発表になります。どの発表も良い内容だったので正直結果はわかりません。実際に接戦でしたが、なんと優勝することが出来ました。嬉しいという気持ちと同時にどっと疲れがでました。

今回のチャレンジはけっこうガチでの参戦だったので気持ち的にはけっこう気が張ってました。それがどっと解けた感じです。

けっこうな時間と精神力を使いましたが、参加してみてホント良かったと思います。意見を聞きながらアイデアを作るところ、資料をまりめるところ、たくさん厳しかった事はありますが、実際に当日を迎え、自分たちが真剣に考えた同じテーマについて、違うチームの人たちの考えに触れることが出来てとても勉強になりますし、反省点も見えてきます。なんかうまく「言語化できませんが・・・・

結論は前回を観て思った通り「是非参加すべし」です。

そして何より「楽しかった」


主催のお二人、そしてスポンサーさん、他チームのみなさん、見に来てくれたみなさん、みなさんありがとうございました。



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