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TOKYO2020 フリートドライバー日記(17)オリンピックスタジアムに突入!

パラリンピックもいよいよあと2日になりました。ボランティアの予定もあと2回。少し天気が心配ですが張り切っていきたいと思います。

終わりの雰囲気


今日のシフトは夕方の6時からだったのでおおよそ4時過ぎに勝どきに着くように出発しました。勝どき駅で降りて外に出てみると幸いにも雨は降っておらず曇り空の下をフリートオフィスまで向かいました。晴海選手村の方からはたくさんのボランティアで関係者が荷物を持って向かってきます。なんとなくもうパラリンピックも終わりであると言う雰囲気を醸し出しています。

曇った空も相まって少し寂しい気分になります。

到着してオフィス2階のディスパッチオフィスで手続きを済ませました。今日で5回目のパラリンピックボランティアなので銀色のバッチをもらいました。


今日は夕方6時からスリランカのステークホルダーを代々木の競技場まで乗せていく仕事です。まだ1時間半ぐらいあるので、ゆっくりと車の確認と点検を行い準備しておきました。

今日の愛車はプリウスPHVです。なぜかパラリンピックになってからはずっとプリウスが相棒です。

選手村ゲート前


時間があるうちに今日は選手村のゲートの所までまず行ってみます。

選手村のゲート前の壁は日本全国から集められた無垢の木材で作られています。オリンピックが始まった頃も見にきましたが、当時はまだ綺麗な新品で色も明るかったのですが、今は数ヶ月経っており黒く日焼けしています。長い間オリンピック、パラリンピックが開催されてきたことを好きが物語っています。

選手村ゲート前は淡々と時間が流れている感じで、次々と入ってくるオリンピック関係車両たちが用事を済ませ.そして出て行っています。今日の曇り空もあってかやはり賑やかさはそれほどなく、ほんと淡々と時間が流れている感じです。

そこからは車が汚れていたので備え付けのペーパーを使ってきれいに汚れを拭き取りました。

さぁ直前のひと休みをしようと休憩室に入るとすぐに「スリランカ!」と言う呼び出しがありました。

夢の島に出発!

予定時間よりもだいぶん早いステークホルダーの登場に動揺してしまいましたが、スタッフや通訳の人が現れてステークホルダーから話を聞きました。ステークホルダーはフリート番号を知らないうえ、行き先もだいぶん違っていて夢の島アーチェリー場とオリンピックスタジアムに行くルートです。

とにかく、それで行って良いというスタッフさんの判断だったので、出発することにしました。セカンドドライバーもつけてくれて三人で夢の島アーチェリー部に向かいました。

夢の島まではT3で何回も通った豊洲から辰巳に抜けるルートをとおりました。夢の島は昔行ったことがあるので駐車場もなんとかわかりました。

ステークホルダーを下ろしてからは道の反対側の待機場で少し待機することになりました。しかしながら約1時間くらい待つことになりました。でもセカンドドライバーさんと2人だったので退屈はせずに過ごせました。

途中オフィスから電話があり、今日乗る予定のガイドの人が今日はキャンセルだと連絡してきたみたいです。やはり今載せているステークホルダーは乗せる予定の人ではなかったようです。これ全部キャンセルになったので全体としてはよしとしましょう。

しばらくして、待ちに待ったステークホルダーから呼び出しの電話が来ました。さっそく乗車場に行って出口までステークホルダーを迎えに行きました。小雨が降るなか、なんだか白い大きな筒を持ったステークホルダーがゲートから現れました。それをトランクに積んでつぎはオリンピックスタジアムです。待ち時間に探検できるみたいなので楽しみです。


オリンピックスタジアムへは高速道路を通るルートです。オリンピック期間中にすっかり走り慣れた首都高速順調に抜けて外苑出口に到着です。1番心配な降りてからのルートは、前に別のボランティアの車が来ていたのでその後をついて行ってすんなりクリアしました。

いつもの絵画館前でステークホルダーを降ろしました。なんでも8時半から始まるセレモニーを見てから戻るとのことでした。

車を待機場に停めてからはさっそく探検です。セカンドドライバーの方もスタジアムに入ったことはないようでお互いドキドキです。

まずはセキュリティに向かいチェックを受けていよいよスタジアム入りです。人の流れについて行ってスタジアムに到着!物凄く大きくスタジアムが見えてます。初めてなので物凄くワクワクしました。

スタジアムの屋根の下に入りさっそく近くにいた、ボランティアさんに休憩場所を聞いて見ました。ちょうどこれから休憩に向かう人がいるらしく一緒に行ってくれることになりました。

休憩所は道路の向こうの神宮第二球場のなかのプレハブにあります。建物の横に無料の自動販売機があったのでお茶をいただいてから休憩室に入りました。案内してくれたボランティアさんはここでお別れです。

実際に入ってみたらテーブルが見渡す限りに並んでいて、築地デポよりも遥かに大きな休憩室になっています。さすがオリパラの総本山の場所です。なんか田舎から出てきたばかりの人の気分です。

ちなみにここのボランティアの方は配布される食券があってお弁当を食べることができます。休憩の場合もアイスなんかが無料で食べられたりします。

ここで買ってあったサンドイッチを食べたりして、しばらく休憩をしてから、スタジアムのほうに戻り探検することにしました。

さっき休憩所を教えてくれたボランティアの方々がいたのでもう一度詳しく聞いてみたところスタジアムの周囲はぐるりと1周できると言うこと、そしてお出迎え様のロボットの様子が見れることなどなど教えてもらいました。




さらに、別のスタッフに中に入れるところがないか聞いたところ規則上それはないと言うことなのでおとなしく外側を1周回ることにしました。すぐそばにる選手たちが通る通路ではちょうど競技の表彰が終わったらしく、沢山の選手たちが手を振って通って行きました。ひとりメダルを獲った選手がものすごく興奮して嬉しそうな様子で叫んだりしてました。そんな様子を見て手を振る自分たちもものすごく楽しい気分になる、そんな瞬間です。やっとオリンピック、パラリンピック的な雰囲気を味わって気がします。




少し歩くとロボットが何台も運ばれてきたので、運んでいるスタッフに無理を言って記念写真を撮らせてもらいました。さらに少し行くとちょうどロボットをセットアップしていたのでそこのスタッフにもお願いしていろいろ聞きました。あと20分くらいしたらお出迎えをするらしいと言う情報を聞き、さらに進んで行きました。

一周まわってモニュメントがあるとの情報があったのでさらに向かいました。ちょうどさっき聞いたロボットの様子も見ることが出来て、大満足だったところでステークホルダーからの電話が来ました。

スリランカ!スリランカ!


セカンドドライバーの人が電話を出ましたが、何を話しているのかわからないとの事、電話を代わって拙い英語でどこにいるのか聞いてもよくわかりません。なんとか近くで英語が出来る人に変わってもらっても聞き取れないからわからないとのこと。

さすがにやばい。

電話の向こうの話しにとにかくソーリーソーリーとひたすら謝りながら激しく降る雨のなか迷いながら走って待機場に向かいました。さっき案内してくれたボランティアさんには誘導までしてもらい感謝感謝です。

しかし待機所に到着してもステークホルダーはいったいどこにいるのか全く判りません。「スリランカ!スリランカ!」と叫びながら待機所のテントの前を通りましたが、全く反応する人がいません。乗車場のところにも行きましたがボランティア以外の人影は全くありません。仕方がないので待機所にいたボランティアの方に電話をかけてもらい話をしてもらいました。どうやら出入り口近くのトイレにいるようです。以前ミライに乗って来たときに立ち寄ったトイレです。トイレまで走って行き「スリランカ!スリランカ!」と叫ぶとトイレの入り口のところで手を振る2人の影があります。なぜかステークホルダーの数が増えています。最初いなかった方のステークホルダーが何やら大声で叫んでいます。怒っているのか単純に興奮してるのかよくわからないけれどもとにかく謝ってやってもらうことにしました。

問題はセカンドドライバーの方もすっかり見失っていることです。名前を叫んでみたところ少し離れたところで手を打ってきたので何とか合流です。素早く乗り込んでエンジンをかけ、絵画館の周りを1周してステークホルダーを迎え入れました。とにかく謝りながら乗ってもらって選手村に向かうことにしました。ステークホルダーの2人も話をし始めそれほど怒っている様子でなかったので少し安心。

外苑ですぐに高速道路に乗りましたがメガネがすっかり曇ってしまい視界不良です。それでも何回も通った道なので少し慎重に走って晴海に向かいました。
ちょうどレインボーブリッジを渡るときにセカンドドライバーの方が2人のステークホルダーに小さな獅子舞をプレゼントしたので何とかなごやかな雰囲気になりました。

最後は乗った駐車場の反対側にあるA駐車場に行くようにステークホルダーが話しているのでA駐車場に向かい2人を無事おろすことができました。最後にプレゼントを渡すことができてなごやかに別れることができました。何とかお勤め終了です。そこからは再びオフィスに戻りチェックアウトの手続きをしました。もうスタッフのほとんどがいない状況でした。

他のボランティアもちょうどオリンピックスタジアムから戻ってきたところと言う話でした。


オリンピック、オリンピックを通してなかなか競技場の近くに行くことはなかったのですが、最後のほうで体験出来てとても充実した日になりました。


明日は活動ラストの日。
シフトは午後で車に乗る事はなさそうですが、セカンドドライバーの方と明日また会いましょうと約束して晴海を後にしました。



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