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TOKYO2020 フリートドライバー日記(13)晴海初シュッキン!

オリンピックが終わって2週間経ちました。オリンピックではフリートサービスでも、開会前の静けさから開会式後の大混乱、そして競技のピーク、そしてお別れ、といろいろな経験や思い出がありました。今日はパラリンピックの実質初日です、張り切って行こうと思います。

晴海選手村フリート輸送オフィスへ

今日から晴海へのシュッキンです。最寄りの勝どき駅は築地市場と違ってたくさんの人たちが乗り降りします。目的地までは15分くらいかかりますが、それっぽい人たちがたくさんいるのでとにかく後について進みます。周りもずいぶん都会的な風景です。

通勤ルートが決められていて、指定されたルートで向かわないといけません。橋を渡り、晴海通りの交差点に出ます。ここはオリンピックの時にいつもフリートカーで通っていた道です。まだ2週間しか経ってないんですが懐かしい感じの道です。いつもこの交差点でたくさんのボランティアの方はみかけていたのはこういった理由だという事がわかりました。

晴海は築地デポと異なり、いろいろなボランティアが活動しています。ゲートの入り口もフリートドライバーと他の村内で活動するボランティアとは別になっています。晴海休憩所と言う建物の中に入り、2階で手続きを行います。おおよそ築地とは同じなので容量は分かっていますが窓口の配置が大きく異なるので、少し手間取りました。配車の仕組みも若干異なるようで車の位置はホワイトボードに貼ってあるラベルで識別するようです。少し外に出てみると選手村内を走る自動運転者やバスが走っているのが見えます。今まで選手村と言えば入り口のところにしか行っていなかったのでかなり新鮮な風景になっています。


晴海の様子

晴海選手村のフリート輸送オフィスは築地デポよりも小さいのもあって呼び出しの声などが聞こえてきてずいぶん賑やかです。ここでずっと働いている人同士は仲良くなっているみたいです。晴海は築地デポと違ってステークホルダーがオフィスに現れることもあります。みんなバッジをたくさん持っていたりしていろいろな交流があるようです。

待っているあいだ、ちょうどクロアチアのステークホルダーが来てました。日の丸サンダルをみせてもらいました。

晴海のオフィスは築地のように食堂はありません。でも狭いながらも休憩所はあり、ボランティア向けの飲み物、アイスは揃っています。

よくわからないことが多いので近くにいた人にこの晴海選手村でのプロセスを聞いてみました。
ここの運用は各国のステークホルダーが自分たちの車を持っていて、必要な時に運転手を貸し出す感じです。

チェックインして待合室で待っていて、名前の呼び出しがあると、どこの国の人を載せるのかと言うディスパッチがされます。そしてこのオフィスか、別の駐車場に来たステークホルダーを乗せ、自分でカーナビを操作して目的地に向かいます。
基本、この晴海選手村に戻って来るまでがサービスなので、到着後はその場で待機するのかをステークホルダー確認して、そこの待機場か駐車場で待ちます。

そうして載せて帰ってきたら一仕事が終わりです。

戻ってくるたびにデポにスマホとポーチを返します。これの繰り返しです。朝にチェックインしたらずっと同じ車に乗りっぱなしのT3とは大きくちがいます。

でもステークホルダーとのコミュニケーションが多いのも大きな違いです。ちょっと焦って英語の練習というか翻訳ソフトの使い方練習です。汗、だから待合室にはステークホルダーにプレゼントする為の折り紙なんかも用意されていたりもします。

聞き込み!


暇なのと、ここの若干フランクな雰囲気に染まったので何人かの人に話しかけてみました。

オリンピック期間もここだったという男性の話を聞くと、T3と違って、ここの場合は1日に1回乗せれば多い方と言う話で、全く車に乗らない日が割と普通にあるらしいと言うことを聞きました。
スマートキーはほとんど使えなくて、ステークホルダーが物理的なキーを持っていてそれを預かって運転する形で運営されているとの事でした。

はなしが盛り上がったのでいろんなオリンピック時のエピソードなども聞いてみました。急いで行ってくれと外国語で急かすステークホルダーや、駐車場代を持っていないステークホルダーの話、そして最後の日にお金を持っていないということでビールを買ってあげたボランティアも‥なんかテレビで競技場間違えた選手にタクシーのお金を渡したスタッフの美談もありましたが、それぞれのボランティアにもいろいろなエピソードがあると実感しました。

3時間ちかく経ってもまだ呼び出しが来ない状況なので、今日は日が暮れる位で一旦引き上げようと、ちょっと決意ながらさらに聞き込みです。なんせひまなのでw

別のボランティアさんに声をかけてみると何処の国の利用が多かったとか、アメリカみたいな大国は専用の車や運転手を用意するので、あまりフリートサービスの需要がないとか、そんなオリンピック期間中の話を聞きました。

そんなこんな話していたら「今日はあまり需要がないので自己判断で帰って下さい」とアナウンスがあったので帰ることにしました。

今日は晴海オフィスの様子を知る為の一日でした。

お疲れ様でした!


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