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【動画レポ】SAP BTP Meet the Beginners #2
今日は2022年7月6日に開催されたERPのトップベンダーであるSAPのユーザーコミュニティ「ChillSAP」(チルエスエーピー)さんの勉強会イベント「SAP BTP Meet the Beginners #2」についてレポートします。BTPとはSAP社が「Intelligent Enterprise」というコンセプトのもと、SAPアプリケーションを柔軟に開発・拡張するために提供されたクラウド統合技術基盤 (PaaS)です。このBTPを学ぼうという事で開催されているイベントです。
オープニング・イベント紹介
まずは運営のすみっこさんからのコミュニティ説明です。ChillSAPについての説明、いままでの活動内容等が紹介されました。
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ブログリレー「#chillSAP 夏の自由研究2022」も開催します。
金曜夜のもくもく会、日曜朝のもくもく会も行っていますのでよろしくおねがいします。Facebookグループのリンクから参加できます。
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Facebookグループ
Youtubeチャンネル
ビジネス観点、お客さん観点、IT マネジメント観点からBTPを説明し、導入要否の議論をする際のポイントとは?:IBM柳川さん
SAP Business Technology Platform チャンピオンの柳川さんからのBTPを解説いただきました。セミナー部分だけをメモします。
「BTPは目的では無く手段です」
これが今日のテーマです
IT業界全体像における位置づけ
エンタープライズ:社内IT
非エンタープライズIT:一般のユーザー向けIT
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・従来のS4/HANAの世界はエンタープライズの守りの世界
・非エンタープライズの世界へ攻めていく武器がBTP
議論の前提
今日はアナリティクス・データマネジメントの領域は除きます
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「Side by Side開発」の基本的なことのまとめ
Side by Side開発とは
従来はABAPで行っていたアドオンの領域を外の領域に出してしまう。
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・内部連携をAPI連携にして疎連携→アップグレード負荷の軽減
・自由度の高い基盤→新しいテクノロジーの早期取り込み(DX)
従来のABAP
・SAP内部での一体化した開発で簡単に早く作れる
アップグレードサイクルが早くなってきたために悪影響が拡大
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BTPの利用のパターンとそのメリット
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・スクラッチ開発基盤として利用:開発自由度、開発要員の確保
・ローコード開発基盤:開発工数削減、顧客の内製、技術者確保
・New Tech適応基盤:高度の要件、システム付加価値
ただし・・・
「Fit to Standard」の原則は忘れないこと
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※Side By Side=BTP ではなくAWSなどの他基盤も選択肢
※In App Extensibility (キーユーザ拡張、Fiori Elementsなど)
アプリケーションアーキテクチャでのポイント(ABAP vs BTP)
BTPの利用はABAPとの別れを意味します
「ABAP」の利点
ECCが普及した要員のひとつはABAPが優秀だから
エンタープライズITに最適化された言語
・フロントエンドとバックエンドの意識が不要
・一括系処理(バッチ等)が得意
・開発管理の仕組みがセット化されている
Side by sideのアーキテクチャ
一般のWebの世界のアーキテクチャ
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・アーキテクチャが3層構造
・レイヤー間はインターネット通信
アーキテクチャの変更により起きること
・各レイヤーでの選択肢の幅が広がる
→各レイヤー間の調整が必要になり複雑化
→エンジニアの分担も分割される(開発は複雑になる)
・対話ベースの処理が増える
→大量データの場合スピードが遅い、考慮が必要
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ゼロ、イチではないので、どこで作るのが適切かを考える
IT管理の視点でのポイント
BTPの利用はIT管理のモダナイゼーションを意味します。
IT管理のモダナイズ
SAP独自のIT管理の仕組みを確立している
→OSSの標準のIT管理への変革(ベンダー・利用者の変革)
工数が少なくサイクルの早い開発を目指す
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DevOps
開発側の「早く出したい」と運用側の「しっかりやりたい」をツールを使って自動化し両立させる
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これを実現するためのBTP
・SAPワールドの外側で実現する
セキュリティ対応強化
BTP活用によりインターネットとの接点が増え、対応強化が必要
→BTP家へのネガティブな要素
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作ることだけを考えてはいけない
他プラットフォームとの比較
SAP BTP(Business Technology Platform)導入のメリット
SAP製品との連携に最適化→少ない工数で拡張性の高い開発
![](https://assets.st-note.com/img/1658019955156-YgL284bgel.png?width=1200)
メリットとなる要素
OData:
・データ定義が簡略化出来る
・ローコード機能が活用できる
SAP Cloud SDK/SAP Cloud Application Programming Midel(CAP)
・SAPが開発したフレームワークで作業を効率化
事前定義プラットフォーム
・SAP系のSaaSではSAP社よりアプリケーションのテンプレートが用意
Cloud Connector
オンプレ対応・シングルサインオンが協力
コンペチター
BTPが全てにおいて優れているわけではない
ユーザのやりたいことと特性を深く理解した選択が必要
他ソリューションの勉強も必要
感想
最近、いろんなところでちらほら聞くようになったBTP、ERPとしてスタンダードとなっているS4/HANAやArivaなどのSAPのプロダクトとの連携では強みはあるけど、クラウド基盤として先行していたり、すでに他領域で導入されているAWSやAzureとの関係など非常に悩ましそうな事は理解できました。
世の中の流れもそう流れていますが、組織のシステムのアーキテクチャを俯瞰してみることがもっと大事になるなのでベンダー丸投げを脱してユーザ企業自身ががんばらねばとよりいっそう感じました。
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