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『かがみの孤城』について語らせて。


こんばんは。
うちまけいたです。


先日少し話題に出させてもらった、
辻村深月さん著 『かがみの孤城』。

ほんとに、ほんとーーーに大名作だったので、
今日は感想語ってもいいっすか。語らせて下さい。

装丁からも滲み出る良作感。手に取れば分かる。


まずはあらすじから。



〜以下、公式のあらすじより引用〜


あなたを、助けたい。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた――
なぜこの7人が、なぜこの場所に。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。
生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。一気読み必至の著者最高傑作。


〜以上引用終わり〜



「生きづらさ」を感じる瞬間って、大抵自分の心情から目を背けてしまうから、もやもやした印象だけが残って上手く言語化できない事が多いですよね。
少なくとも自分はそう。



この本は、そういうもやもやを一つ一つ丁寧に言葉にしてくれていて、
「こういう時って辛いよね。分かるよ」と寄り添ってくれているような、そんな優しい雰囲気が全編に流れています。
視点があったかい…。



内容は、主人公達がそれぞれの「生きづらさ」に直面し、一度は挫け、それでももう一度顔を上げ、前に進み出していく物語。
その様の、なんと美しいことか。
何度も泣かされました。



本作はそういった人間模様の描き方も素晴らしいのだけれど、それだけでは終わりません。

中盤から終盤にかけて、そこらのミステリー作家が裸足で逃げ出すほどの怒涛の伏線回収が待っています。


物語にぼろっぼろに泣かされているところに、
「アレってそういうことだったの!?」
「アレ伏線だったの!!?」
が間髪入れずに襲いかかってくるあの感覚は初体験でした。
泣きながら驚くとあんな感じになるんだなぁ。


心情を鮮やかに切り取る芸術性とエンターテイメント。
映画でも音楽でも、本作ほど見事にアートとエンタメが両立している作品は中々お目にかかれませんぜ。
いやぁまいった。



乱筆失礼。
暑苦しく書き散らかしましたが、オタクの悲しい性ですのでご容赦下さい。

もしこれを読んでこの本に興味が出た方、元々興味はあったけどまだ手を出していない方。
ぜひ読んでみてください。後悔しませんので。


特に、人より少し繊細な、話し声が小さめで時々相手に「え?なんて?」って聞き返されちゃうような方。
深く刺さると思います。

今まさに息苦しくて辛くてもがいている最中の方が読めば、もしかしたら何かが変わるかもしれない。
そう思えるほどのエネルギーが、この本にはあります。

読んだ方、一緒に感想を語り合いましょう。



しばらくは辻村深月さんの本ばっかり読んじゃいそうだなぁ。
ということで今日はこの辺で。

ではまた!




*智歌ライブ情報*

・9/23@戸塚LOPO


会場: 神奈川県横浜市戸塚区上倉田町459-11


ご予約はこちらまで↓
18tomoka@gmail.com

*ライブ動画*

智歌「愛しみはつづく」



うちまけいた「花」(Pf.智歌)