⑨ロックとの出会い


小学1年生から剣道に明け暮れていたわけだが、2004年にとある出会いを果たす。


ここまでSMAP、ゆず、森山直太朗と日本のJPOPの王道を歩んできた訳だが、
ロックとの出会いは今でもはっきりと覚えている。

剣道の遠征で九州に行っていた時のことである。
ホテルに宿泊していたのだが、朝、食堂で全員揃っての食事を終え、
さぁ稽古の準備をしようかと部屋で支度をしていた時である。
おもむろにテレビをつけると、鋼の錬金術師というアニメが放映されていた。
そのアニメ自体には全く興味がなかったのだが、ちょうどオープニング曲が流れているタイミングで、僕は衝撃を受けた。
曲が素晴らしく良い!とかとは違った衝撃であった。


それは、ロックと言われるジャンルの音楽が、JPOPとなんら変わらない音楽であるということへの衝撃であった。

音楽的知識が全くなかった僕は、
ロックと言えば
・革ジャンを着て
・モヒカンで
・サングラスをして
・ピアスを開けまくって
・悪いことばかりして
・ギター折ったりとか
・ステージで悪態をつきまくって
・ノイズに近いものを大音量で垂れ流す
というイメージであったからだ。


え??これってロックなの????
JPOPとなんら変わらなくない????

というのが、ASIAN KUNG-FU GENERATION、ひいてはロックと言われる音楽と僕の出会いであった。



それからと言うもの、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの曲を聴きまくった。
そして聴けば聴くほど沼にはまっていった。

小学校ではASIAN KUNG-FU GENERATIONを聴いてるという友達は皆無であまり人と話をできなかったのだが、
中学校にあがるとASIAN KUNG-FU GENERATIONを知っている友達が何人か出来た。

その友達からASIAN KUNG-FU GENERATIONのライブDVDを借りたり、おすすめのCDを貸し借りしたり、そしてトーキョーFMでやっているSCHOOL OF LOCK!というラジオ番組を教えてもらうことによって、すっかりロック一色の人生を歩むことになるのである。

SCHOOL OF LOCK!という番組を知らない人に説明すると、
メインMCに校長先生役として俳優の山崎樹範さん、サブMCに教頭先生役として当時お笑い芸人であったカリカの家城さんの2人が、
新しく発売されるロックを中心に紹介したり、リスナーの相談に乗ったりしながら進んでいくラジオ番組であった。

平日の22時から2時間くらいの放送の中で、15分程度、日替わりでアーティストが担当するコーナーがあった。
当時はゆずや氣志團、BUMP OF CHICKEN、そしてASIAN KUNG-FU GENERATIONと言った面々が担当しており、それを目当てに毎日聴いていた。
(寝落ちしてしまうことも多々あり、気づけば伊武雅刀の"ジェットストリーム!"と言う声で起きたことが何度あったことか…(わかる人にはわかる))

このSCHOOL OF LOCK!内で紹介された曲について翌日学校で話し、気になったバンドのCDを買い、おすすめの曲をまとめたMDを友達と交換しあったりしたのである。
(お出かけの際には何枚もMDをカバンに入れて持ち歩いていたのが懐かしい。)


こんな"音楽一色"になった岡本少年がギターを買うのはもう少しだけ先のお話。

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