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お茶会に参加した日のこと。

7月4日の日曜日、
雨に濡れて瑞々しい新緑が広がる鎌倉のお茶会へご招待頂きました。

皆さんが鎌倉に抱くイメージ通り、周辺一帯が緑に囲まれており、鳥や虫の声がとても身近に感じられる素敵な環境でした。

お茶会の内容は以下の通り。
①「お煎茶・中国茶・お抹茶」の茶席
②和菓子作りのワークショップ
特に①のお茶席で頂いたお茶をそれぞれご紹介してきたいと思います。

1.日本各地に想いを馳せるお煎茶

最初は2種類のお煎茶の味比べを行いました。

①滋賀県甲賀市土山町周辺で栽培されている「土山茶」
茶葉の色は深緑で、短い時間で茶葉を蒸らす「浅蒸し」と呼ばれる方法で作られた茶葉。この工程を経ることで、お茶の清涼感と渋みとキレをちょうどいいバランスで味わえると言います。ここでも、上品かつ滑らかな口当たりかつ、切れの良い渋みを感じるお茶でした。

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②福岡県奥八女で作られた「八女茶」
次に頂いたのは緑茶ではなく白茶で、少し白みがかった色をした茶葉でした。日本茶の白茶と中国茶の白茶の違いはまだそこまで勉強できていませんが、中国茶の白茶の「湿気を取ってくれる作用」がここにもあるとすると、まさに今の梅雨の時期にはぴったり。柔らかく優しい味がしました。

日本各地にはたくさんのお茶の生産地が点在しており、こうして時折お茶を頂く時にはまだまだ知らないお茶がたくさんあることを痛感します。ただ飲むだけではなく、現地に赴いて茶葉と触れ合う経験も得られたらいいな、と夢見ています。

2.未来に想いを乗せる中国茶

私が以前からお世話になっている中国茶の先生がこのお茶会にいらっしゃており、約1年ぶりに直にお茶を淹れて頂きました。

淹れて頂いたのはプーアール茶(漢字では普洱茶)
普洱茶を含む「黒茶」は発酵が進むにつれて味わいが落ち着いてくるのが特徴で、今回は10年物のしっとり落ち着いた味わいの茶葉でした。10年は少し若い部類に入るそうで、これから20年/20年/40年、、と経てばますます洗練された味わいになることが期待できるとか。10年後、20年後の自分はどうなっているのやら…。お茶の成長に負けないよう頑張りたいです。

床の間に飾られたお軸には「一滴潤幹坤」とありました。
「一滴の雫が天(幹)と地(坤)を潤す」と意味するそうです。
梅雨の時期、雨が降る日が続いていますが、きっとこの雨も自然を潤すための恵みの雨だと思えば、憂鬱な心も少し晴れてきますね。

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3.ルーツに立ち戻る薄茶(抹茶)

茶道の先生から薄茶を振舞って頂きました。

茶室には先生所有の茶碗が10余り並べられており、そこから直感的に好きなものを選んで、そのお椀に纏わるエピソードを聞くという催しもあり、参加者同士で茶碗を見せ合いながら、和気あいあいとした楽しい時間でした。
私の選んだ茶碗はガラスでできた半透明の黒い茶碗で、向こうの光が透けると夜空に浮かぶ星のように輝いていました。

4.最後に、お茶会を通して思うこと。

この度のお茶会では、「お茶を飲みながら笑い合える時間を過ごしてほしい」という主催側の先生方の心配りにより、とても温かなおもてなしをご提供頂きました。

現代の慌ただしい生活の中で、このような静かな時間を提供してくれるお茶の存在が尊く、また、そんな素敵なお茶に引き合わせてくださる先生方がいらっしゃることに感謝です。

また近いうちに鎌倉を再び訪れ、美味しいお茶を頂けますように。


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