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# 112_FabBiotope2.0に参加するエンジニアは、どのような実践をするのですか?

 今回、FabBiotope2.0に参加いただきたいと考えているエンジニアの方は「真に生きるため、あるいは死なないためにエンジニアリングを実践されている方」です。誰に頼まれているわけでもなく、つくり続けている何かがある。そのつくる行為によって自らにとっての現実が生起する。私的で詩的なエンジニアリングと言ってもいいかもしれません。そういったことを実践されている方を募集致します。
 プロジェクト参加後は、まず誰に頼まれているわけでもないのだけどなにかつくり続けているものや、過去につくった作品、これも同様に勝手につくったものでクライアントワークなどではないもの、そういったものを起点に自分にとっての当事者であることとつくり手であることがぴったりと重なるつくる行為を、ご自身の物語を文章で執筆いただくことによって改めて導いていただく。そこから導かれた私的で詩的なエンジニアリングというのを日々実践いただく。そして、そのエンジニアリングを実践して明らかになったことや感じたことを日記として書いていただく。そして、それをまずはプロジェクトメンバー間で共有し互いを知る。それぞれの複雑性にアクセスする。そこからプロジェクトに参加するメンバーとの協働の可能性を探る。
 また、自らの私的で詩的なエンジニアリングを導くための物語や、それを実行して書かれる日記によって自らの方法論が生まれます。そして、その方法論は自らと似た課題感を持った人にとって意味のある知になりえます。その準自分のような人は、そこまで沢山はいないかもしれません。しかし、それが重要だと考えています。そこには個人の当事者性と地続きの全体、小さな普遍が立ち現れます。それこそが手触りのある経済圏であり、また、それを自作していくことが、自らの真の自立を形成していくことにつながります。
 本プロジェクトは、現代における自立や共生の在り方、また、そのためのプラットフォームとはなんなのかを実践的に実験していると捉えていただいてもいいかもしれません。そういう意味で、まず自立というのが当事者兼つくり手になること、そしてそこで生まれた方法論を中心とした知の流通によって、自らにとっての手触りのある経済圏をつくることです。次に、共生はその自立した当事者兼つくり手同士が、それぞれのつくり続けている行為やその方法論を元に、それらを組み合わせる形で協働し発明をする実践です。ここで生まれた発明も再発明可能な知として流通させ、また、その協働における方法論も対の形で流通させることを計画しております。私を中心とした運営メンバーは、まずは自分たちで自らにとっての自立や共生における方法論を実践の中で生み出す実験をし続けており、そこで生まれた方法論を参加者の方に提供することを想定しています。

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Keisuke Shimakage

¥980 / 月

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