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【あすか会議2022レポート】コロナ・ウクライナで変わる世界経済と経営~地殻変動する世界のこれからを展望する~

※本記事は、あすか会議2022の現地の書き起こしレポート記事です。できるだけ誤りのないように心がけておりますが、現地で書き起こしをしているため、認識間違い/誤りがある可能性がございます。その場合は、コメント欄でご指摘ください。すぐさま訂正をさせていただきます。

世界を覆った新型コロナによるパンデミック・ロシアによるウクライナ侵攻で過去には想像すらしなかった未曽有の危機に晒された世界。戦後構築されてきた秩序や価値観が大いに揺らぎ、世界中で急激なインフレが進む中、これからの世界経済はいかなる道を進み、経営の手法はどのような変化を求められるのか。安全保障、経済、経営それぞれの視点から、地殻変動する世界のこれからを展望する。

島田 太郎氏
神保 謙氏
武田 洋子氏
御立 尚資氏

-直近のロシアウクライナ情勢をみてどう感じるか?
(島田 太郎氏)
ロシア対NATOの戦いになっているのでは?と思う。

(神保 謙氏)
ロシアは戦略計算を誤った。NATOに対する手出しというのは難しいと考える。NATOというのは大きな存在なので、スウェーデンとフィンランドはNATOに入った。ロシアの自発的な拡大というのは難しいのでは。

―今後のインフレはどうなるか?
(武田 洋子氏)
パンデミックで需要が急回復したインフレは一時的に収まる。では供給サイドでなにが起きているか?国際的な潮流変化が起こっている。

ひとつは再生エネルギーのシフトだ、必要な資源が変わりつつ有る。新たな資源への需要の変化。既存のエネルギーに対して、既存のエネルギーへの当資減でグリーンインフレーションが生まれている。新しいエネルギーが生まれている。

需要の一時的な急増については、減速すれば、ディマンドプルによる物価の押上は収まる。しかし、コストプッシュインフレはすぐには解消しないと思う。世界のインフレはすぐには収まらないと思う。

ー今後、日本の為替はどうなってくるか?
円安が急激に起こっている。現在、日本は金融政策で為替をターゲットに対応することはしていない。デマンドサイドのインフレをみながら対応している。日本銀行の金融政策は為替には対応していない。円安がどう経済に波及するか?をみている。経済が悪くなれば、金融政策は発動される可能性がある。

―現在の第三次産業で重要なものはなにか?
(島田 太郎氏)
民主主義の戦い。今後の経済安全保障でグリーンイノベーション、グリーンインフレーション、経営者の立場で言うと、値上げをしないといけない。賃上げをしないといけない。データの力を、テクノロジーの力をどれだけ成功させられるか?に関わっている。

-データとテクノロジーをつかったパラダイムが必要ということか?
(島田 太郎氏)
サプライチェーンやエネルギーの問題は、情報の非対称が原因であると考える。フードロスの問題は大きな問題だが、日本であまっているじゃがいもは現地に送れない。どういうことが起こっているということを知らないといけない。また、データ活用に関しては、プライバシーなどのソーシャルアクセレーターが重要だと思う。

-今回の戦争は情報戦である。戦争と情報の関係はどうなっているか?
(神保 謙氏)
我々が得ている情報は欧米の情報である。なので、見落としている情報はないか?ということを意識する必要がある。

実は先日の国連決議は、世界がロシアのやり方に反対しているように見えるが、実態はほとんどの国が態度を明確にしていない。そういう情報を今後キャッチアップをしていけるか?が重要である。

-今度、どういうことをみないといけないか。
(武田 洋子氏)
西側とロシアといった単純な構図でみがちだと思う。

グローバルな出来事は人口でみると、大きく姿が変わっている。ASEANの影響力が高まってくるなかで、どう日本が影響力を持てるか?また、データで何を変えていくか?というゴールを明確にした議論は重要だと思う。また、経済基盤も重要だと思う。日本の財政の余力はあるのか?日本の信頼を失墜しないというポイントも重要ではないか。

(島田 太郎氏)
自分の嫌いものを勉強しなさい。

(神保 謙 氏)
地政学が重要になってくる。

―エネルギー問題についてどう考えるか?いまエネルギーに関するスタンスは?
(武田 洋子氏)
再生エネルギーに関するエネルギー需要は加速すると思う。

(島田 太郎氏)
長期的には、動いていない電源を動かすのも選択肢だ。ただし、グリーンエネルギーを動かすことが最も重要だと思う。

(神保 謙氏)
多様な形でエネルギーを考える必要があると考える。

―世界はグローバリゼーションを諦めないといけないのか。
グローバリゼーションが進んだ中で、レジリエンスやサスティナブルなものを追求するのが重要である。

(神保 謙 氏)
中国市場は魅力的な市場だが、当然リスクもある。なので、なにかあった場合でも対応できる状態をつくる必要があるのではないか。

(島田 太郎氏)
会社は、社会公器である。そのため、ソーシャル的な価値を大事にしていくべきだと考える。

―グローバルな流れをどう自分ごとするか?が大事。ありがとうございました。

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