世界の敵になった話

私は命を賭けて世界と戦ったことがあります。

断っておきますが、世界を「変える」のでも、世界を「守る」のでもありません。

世界と「戦う」のです。

命を賭けるなんていう行為もこの平和な日本で普通に生活する分にはまずありえないと思います。

つまり私は普通から足を踏み外しました。

私は特別な力を持った人間ではありません。

ずば抜けた才能やカリスマ性を持っていたり、億万長者とかミュージシャンとか政治家だとかでもありません。ただの一般人です。

一般人が世界を相手に身一つで勝負しました。

結果色々失いました。ズタズタにやられて病も与えられました。


それでも誰かの命を守りたかったんです。


それにしても、世界と戦う恐怖っていうのは想像を絶するものなんです。

国も、法律も、警察も、自分を守ってくれません。

この世界そのものが敵だからです。

当たり前だった日常は、日常ではなくなり心休まる場所も時間も失います。

いつ家族にも危険が迫るかわからない。

そんな焦燥感に四六時中支配されます。

脈拍数はマジで120くらいありました。

(パルスオキシメーターで測りました。)

味方は誰もいません。たった1人の孤独な戦いです。

誰にも理解されません。


結局世界は変わりませんでした。

ただ自分の中に残ったものもあります。

本気で世界と戦おうとした人間はそういないと思います。

そう考えると自分は貴重な体験をしたのかもしれません。

これがこの先どう人生に作用するのかまだわかりません。

ただ日常に埋もれていく日々の中で、ふとすると忘れそうになります。

だからここに書き記しておこうと思いました。



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