病院の外で、医療をより良くしていく

自己紹介

 どうも初めまして。Ubie Discoveryに所属している医師の折茂といいます。Ubieに入社する前は、呼吸器内科医として働きつつ、研究室で喘息の病態メカニズムの研究をしていました。現在は、主に生活者向けプロダクトの症状検索エンジン「ユビー」の開発チームで週4日働きながら、週1日は今でも病院で外来を行っています。
 
 Ubieに入社して、病院や研究室で働いていた時とはまったく違った組織・カルチャーに、(いい意味で)最初は驚くことが多かったものの、最近は慣れてきてエンジニア、デザイナー、BizDevなど多様な職種で構成されるチームの一員としてちゃんと働けているかなと自分でも感じられるようになってきました。市況的に特にスタートアップにとって厳しい"冬の時代”ではあるものの、病院で働くのとはまた違ったいい緊張感を感じながらUbieのミッションである「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」を実現するために日々邁進しています。

これまでアプローチしてきた課題

 医療機関における医師の仕事とは、(基本的には)何か困った症状があって病院を受診される患者さんに対して診察・治療することです。一方で、病院にきていただかないとどうしようもないので、実際に初めて診察する患者さんで「もうちょっと早く受診してくれていればな」と思うことは稀ではありません。その悩みを解消するための一つの方法として、Ubieでは2020年に生活者向けプロダクトの症状検索エンジン「ユビー」をリリースしています。自分の症状がどういう病気と関連がありそうか、そしてどういう病院を受診した方が良さそうか、といった病院を受診する前の患者さんのニーズに応えるプロダクトです。直近では月間アクティブユーザー(MAU)700万人と多くのユーザーの皆様に支えられて成長を続けています。
2022年にUS版もリリースされています。※2023年3月追記

次の課題

 一方で、ユーザーインタビューなどでフィードバックを得る中で、次の課題が見えてきています。それは、継続して受診している中での困りごとです。具体的には「既に治療を開始していて症状がまだあるけれど、どうしたらいいかわからない」、「医師にどのように症状を伝えたらいいかわからない」などの課題です。特に短期間の治療で治るわけではない慢性的な病気では、医師から処方された薬を漫然とただ使用していればいいわけではなく、患者さんと医師との間でコミュニケーションをしっかりとって治療を継続することが望ましいです。しかしながら、患者さんから医師に症状や経過を適切に伝えるには様々な障壁があることがわかってきました。

患者さんと医師の適切なコミュニケーションがもたらすもの

 実際に、患者さんと医師のコミュニケーションがもしあまりうまくいかないとどういうことが起こるでしょうか。例えば私自身普段から診察する喘息では、患者さんに対して「症状がどれくらいの頻度であるか」「日常生活にどれくらい影響があるか」「発作の時の薬をどれくらい使っているか」などのことをよく聞きます。もちろん他の検査の結果も参考にしつつではあるものの、そういった患者さんからの情報をベースに治療は十分か判断し、もし十分なら薬を減量、不十分であれば薬を増量したり、新しい薬を追加したりします。ということは、もし患者さんと医師のコミュニケーション不足により適切な情報伝達ができないと、本来必要な薬が使われなかったり、逆に不必要な薬が長く続いたりすることになるのです。つまり、患者さんと医師との適切なコミュニケーションは適切な治療を行うのに必要不可欠であると言えます。

症状検索エンジン「ユビー」で目指していること

 「忙しい医師に嫌がられそうでなかなか本当のことを言えない」、「何をどういう風に伝えたらいいかわからない」など、患者さんから医師に自分の症状を適切に伝えるハードルは低くないことがユーザーインタビューなどからわかってきています。しかも、多くの方にとって病院は毎日行くわけではない非日常的な空間で、リラックスする場所ではなく緊張しながら行く場所です。現在、症状検索エンジン「ユビー」では初めて受診するときに使ってもらうだけではなく、そんな緊張する医師とのコミュニケーションの際に、自分の症状や状態をうまく伝えてもらえるようなプロダクトを目指しさらに開発をすすめています。

We are hiring!!

 Ubieでは、医療機関向けのプロダクトで、働き方改革の叫ばれる医療機関の特に外来でのオペレーションの改善に役立てていただいている以外に、このように病院の外での患者さんの行動をもっとよくしてもらうことにも注力しています。その中で、既存の医療システムを理解しつつ、本来の医療のあるべきを考えながら新しい医療体験をつくっていく挑戦を共にしてくれる医師を現在絶賛募集しています。ぜひ興味のある方は、話を聞いてみるだけのカジュアル面談でいいので下記から気軽にご応募いただけると幸いです。是非お待ちしております。

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