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大久保風土記(猫目)
2020年10月26日 08:31
大正12年。 その頃でもまだ大久保は東京の郊外だった。淀橋区大久保として、東京市に編入されるのは、昭和7年のことだ。大久保に住んだときのことを、綺堂は「郊外生活の一年」という随筆にまとめている。 「省線電車や貨物列車のひびきも愉快ではなかった。(中略)湯屋の遠いことや、買物の不便なことや、一々かぞえ立てたら色々あるので、わたしもここまで引込んで来たのを悔むような気にもなったが、馴れたらどう