見出し画像

趣深い日本の色彩 #32 鶯色

こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
今日は春を告げる鳥のお話。

誰でも知ってる特徴的な鳴き声

ウグイスは春を告げる鳥として知られ、
「ホーホケキョ」と鳴く声は不思議と声に出してしまう魅力があります。
そんなウグイスの体毛が「鶯色」…と言いたいところですが、簡単にはいかなさそうです。

まず「鶯色」と言われて思い浮かぶ色は、
少し鈍いやや明るめの黄緑という感じではないでしょうか?

これくらいの色

和菓子の「うぐいす餅」「うぐいす餡」などの色彩ですね。
抹茶色より明るめな色彩です。

あとは、よく間違われる「メジロ」でしょうか。
想像している色は、きっとメジロに近いと思います。

イメージはこっち。でもこれはメジロ。

そして、「メジロ色」ってないんですよね…。

地味だし見つけにくい鳥

さて、実際のウグイスさんはどんな色かと言うと。

基本茶色で、ほんのり緑色。

言っちゃ失礼ですが、地味ですよね。
人里で鳴くのは練習みたいで、そのうち森に帰って巣づくりをするため、思ったより人目につかない鳥だそうです。

伝統色としてのウグイス色はもう少し緑が深め。

インク沼から1本

今回もウグイスの名を冠するインクを一緒にご紹介。
SAILORさんの四季織・十六夜シリーズ『若鶯』。

名前や声は有名なのに、肝心の本体はなかなか控えめな鶯の色とインクのご紹介でした。


実体験&勉強から得た色彩のお話を発信しています。 よろしければサポートいただけると嬉しいです。 心躍る色彩のご紹介に繋がる様々なアイテムの準備に活用させていただきます。