趣深い日本の色彩 #16 芥子色
こんばんは。グラフィックデザイナー、カラリストの藤田です。
12月を迎え寒くなりましたね。
今日はそんな冬に寄り添う色彩です。
黄色い立役者
寒くなるとどこからともなく現れる温かなおでん。
そこに欠かせない黄色い薬味のあいつが今日の主役です。
芥子=からしは、アブラナ科の芥子菜の種子を粉末にしたもの。和芥子ともいいますね。
芥子菜の花も黄色をしていますが、香辛料になった状態の色を指します。
落ち着いた渋い黄色は、着物や羽織、小物などにも使われる、黄色の代表的な色彩の1つでもあります。
マスタードとは別物です
似た更新料にマスタードがありますね。
洋カラシと言われる、ホットドッグやソーセージのお供です。
こちらも同じく黄色い香辛料ですが、和芥子とは素材も作り方もまったく別物。
マスタードは、白辛子や黒芥子の種子から出来ていて、酢などを加えて作ります。
和芥子の芥子菜の種子は辛味成分がなく、しっかり混ぜる事で辛味が生まれてくるそうです。だから、練りからしと言われるし、粒マスタードみたいな粒感がないんですね。
なので、和名の「芥子色」を指す時は和芥子の色限定です。
お腹が空きますね
芥子にまつわる写真を探していると、おでんが大量に出てきてお腹が空いてきました。
一人暮らしでたくさんはいらないですが、週末たまごと大根、こんにゃくくらいで作ろうかなぁ。こんにゃくと芥子の相性、最高です。
粋で渋く、食欲も増進させてくれる色でした。
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